218章 撮影終了
撮影は1時間ほどで終了する。
「ミサキさん、アヤメさん、ありがとうございました。二人のおかげで、写真集を無事に発行できそうです」
フタバは思いもよらない行動をとった。
「フタバさん、何をしているのでしょうか?」
「ミサキさんの体を観察中です」
「恥ずかしいので、やめてください」
服を着ているときも十分に恥ずかしい。水着を着用しているときの恥ずかしさは、何倍、何十倍にも膨れ上がる。
「あんなに食べているのに、理想の体型なのはずるいです」
フタバはスタイルがいいものの、胸はぺったんこ。一部のマニア以外には、需要のなさそうな体をしている。
フタバの掌があるところに向かったので、ミサキはすぐさま完全ガードする。
「フタバさん、胸を触ろうとしないでください」
「無意識のうちに、手を伸ばしてしまいました。ミサキさん、大変失礼しました」
どさくさに紛れて、胸を触ろうとするなんて。フタバという女性は、欲望に忠実に生きているようだ。
ミサキのおなかは空腹のサインを発する。
「おなかすきました・・・・・・」
極度の緊張に見舞われたとき、エネルギーを大量に消耗したときなどは、空腹になるスピードは早くなる。情緒不安定になることで、体内バランスは狂ってしまうようだ。
「ミサキさん、おにぎりを食べてください」
「ありがとうございます」
15個のおにぎりを、5分近くで完食。おなかは一時的な安泰を取り戻すこととなった。