141章 逮捕
ミミは警察に連行された。悪質な依頼ということもあって、殺人未遂で起訴されるようだ。
「ミサキさん、体は問題ないですか?」
「はい。異常ありません」
「ミサキさんに断食をさせようとするのは、人間の所業ではありません。被告については、厳しく罰せられることになるでしょう」
「刑事さん、本当にありがとうございました」
「ミサキさんは街のヒーローです。私たちで力になれることがあれば、どんなことであっても協力させていただきます」
名前を名乗っていないのに、誰なのかをはっきりと察していた。ミサキは顔だけでなく、声についても認知されている。
刑事は一礼すると、パトカーに乗り込む。ミサキはその様子を確認すると、家の中に入っていった。
ミサキはテレビをつけると、アイドルの40時間断食が決行されていた。写真集を売るためとはいっても、3日間断食は厳しいのではなかろうか。体を壊してしまったら、アイドル活動の幕を閉じることになる。
アヤメ、ココロ、シノブ、マイ、アオイ、ツカサ、ホノカ、ナナなども、無謀な挑戦をやらされたのかな。やらされていたのだとすれば、どのような心境だったのだろうか。