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135. 遅かれ早かれ

 135. 遅かれ早かれ



「ねぇ先輩!もうすぐ春休みですね!どこにいきましょうか!」

「本当にお前は休みの前は元気だよな?」

「だって先輩とずーっと一緒にいれるんですよ?なんならずっとお泊まりしてもいいですか?」

「それはダメだ。迷惑だ。」

「むぅ……なんでですか!付き合ってるんだからいいじゃないですか!遅かれ早かれそうなりますって!」

 面倒なやつだな……。なんだよ遅かれ早かれって。夏帆とずっと一緒とか精神が耐えられんだろ、こっちの身にもなれっての。

「そんな四六時中騒がれたら、オレの精神がもたないんだよ……少しくらい自分の時間をくれよ」

「えぇ〜じゃあ私にどうしろっていうんですかぁ〜ワガママですよ先輩!」

「どこがだよ!お前が泊まらなきゃいいだろ!迷惑だって言ってんだろ。」

 こいつは本当にうざい。でもこういう風に感情を表に出すところを見るとなんだか安心してしまうオレがいるのは悲しいが。

「あっ!先輩そんなこと言って、私がウザったいんじゃなくて自分がただ我慢出来ないだけじゃないんですか?いやーん。私が可愛いのがいけないんですね!」

「うるせぇよ……」

「あぁ〜先輩照れてるぅ~」

「うるさいぞ!!」

 くそぉ……否定できない自分がいるのが一番ムカつく。

「ふふっ。でも、私。そんな素直な先輩が好きですよ」

「……。」

 そうやってこいつはいつも不意打ちしてくる。そしてそれに毎回ドキドキさせられてしまう。悔しいな……。結局その後も、しばらくこいつのペースに乗せられてしまった。やはりこいつはウザい。こうして春休みが始まるのだった。

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