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「ねぇ、僕…学生服じゃないみたいだけど、学院生?」
「うん、そうだよ。ボクはモノ。格闘科の特待生2年だ!
特待生は自由多いし、服装も自由だからね」
「げ…同じ科か…え?2年!?お前10歳そこらだよな?」
「そう10歳。ボク、特待生の中でも特例だから」

モノはパタパタと土埃を払うと、ハッとしたようにユキハの袖をクイクイと引っ張った。

「おねぇちゃんのにおい、なんか懐かしい気がする…っとそうじゃなくて、短い赤髪と長めの銀髪のお兄ちゃん見なかった?
特待生バッチつけてるからわかると思うんだけど…。3年の特待生なんだ」

ユキハとトウヤは顔を見合わせて首を振り否定すると、そっか…と、モノは生徒証をふたりに手渡した。

『魔法学院マトリア校 格闘科2年 特待生 モノ=ステラント』

「これに魔力通したら、ボクと連絡が取れるから!もし2人を見つけたら連絡して!
教官たちに会っちゃったらボクらのことは知らないって言ってね」

そう言い放つと、いつの間にかインラインスケートで商店街の合間を走り抜けていった。

「何だったんだろうね…でも悪い子じゃなかったし、見かけたら連絡してあげよう?」
「口は悪かったけどな…」

ユキハの言葉にトウヤは苦笑いしながらふたりは学院に向かっていった。

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