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小春の心

 小春が死んで2週間が経った。
 僕は何も考えず、学校へ行き、帰る、それを繰り返していた。
 学校が休みでも抜け殻のように過ごしていた。

 ある日の昼、小春のお母さんから、もし小春の物で欲しいものがあるならうちへきてねと連絡が来た。

 僕は、小春の名前に惹かれるように小春の家へ向かった。

 良く来ていたはずの場所なのに、久しぶりに来たような懐かしい感じがした。
 
 小春の部屋へ入ると部屋の中は小春が生きていた時のままだった。

 彼女の事を探すように彼女の部屋を見る。

 懐かしさを感じながら彼女との思い出を探し、彼女の机を調べる。
 彼女のアルバムを見つける、中を開くと幼少期の僕との写真が沢山貼られていた。
 僕も春もニコニコ笑っている写真ばかりだった。

 アルバムを戻そうとすると白い本を見つけた。

 小春の日記だった。

 中を開くと、僕と喧嘩した事、秘密基地の事、一緒にデパートへ行った事、海へ行った事、僕との思い出が沢山書かれていた。

 日記の最後の日付は11月9日。
 
 日記には、『純お誕生日おめでとう!』
『18歳だね!これで純は結婚できる歳になったね!』『もし叶うのなら、私は純のお嫁さんになりたい。ずっとずっと大好きだったから。』『まだ気持ちは伝えられていないけど、12月25日、私が純と同じ歳になったら気持ちを伝えよう』 そう書かれていた。

 僕は膝から崩れ落ち、その場で声を出して泣いた。

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