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07


 次の日は、学校で様子を伺った。
残念ながら校内だと友人や周りの目があり、上手く接触が出来なかった。
 だから、せめて学校帰りに接触しようとする。

 だが追いかけてもすぐに居なくなってしまった。
次の日も次の日も煌君を追いかけ続ける。
 身軽で足の速い彼を追いかけるのはなかなか難しい。

「あ、また逃げられた!?」

 また角のところで彼を見失ってしまった。
これで何日目だろうか?
 自分も何故そこまでして追いかけたいのか分からない。
しかし、それはそれで楽しみになっていた。

 それは、きっと鬼ごっこをしている気分になっているからだろう。
 この瞬間が元気だと感じる。
前世では、それすら出来ない毎日だった。
 だから走り回り、相手を見つける喜びを感じていたいのだろう……そう自分で解釈する。

「お前さ……しつこいんだけど?」

「えっ……?」

 まさと思い振り向くと壁の上で座り込んでいた。
あ、逃げずに待っていてくれたんだ!!
 私は、嬉しくなりえへへ……と笑った。
「良かった~追いついた!」と言いながら。

 しかし煌君は、はぁっ?という表情をする。
そして呆れたように降りてきてくれた。
 ちゃんと向き合うのは、これで2回目だ。

「お前さ……どうしてそこまでして俺を追いかけたいんだよ?」

「えっ?だって仲良くなりたいし……」

「だから仲良くなれたいと言っているだろ?
 お前は、妖精族で俺は、獣族。
住む世界も種族も違うんだよ!しかも天敵。
 そんな奴と仲良くなれる訳がないだろう」

 さらに呆れたように言う煌君だった。
しかし私は、そんな事で諦めきれない。
 種族が違う、住む世界が違うと言っても今は、同じ学校に通う同級生だ。

 そういうのは、国が違うからと対抗意識を持つ人みたいで私は、好きではない。
 ただ素直に仲良くしたいと思っただけなのに。

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