愚者は聖夜に闊歩する (外部サイトで読む

ふゆき




――……この街にゃ、化けものが数えきれないほど住んでいる。

つーか。

そもそもここは、化けものどもを隔離するために作られた街だ。

通称『D地区』。

Dはご多分に漏れず、デンジャラスのD。

遡ること数十年前。
突如として、世界中で異形の因子を持った子供が生まれはじめた。

どこぞの政府の行った人体実験の影響だの。

環境破壊による影響だの。

いろいろ取り沙汰されたらしいが――……結局のところ、原因はわからず仕舞いで今に至る。

案外あっさりと受け入れられた国もあるらしいが、如何せん、閉鎖的なのがこの国の国民性だ。

当時は相容れない人間の方が多かったらしい。

今でこそ身体能力に差があるだけで、普通の人間となんら変わらないってことがわかっちゃいるが。

当時は混乱の坩堝にあった。

んだもんで、臭いものには蓋をしろとばかりに作られたのが、この街だ。

原因が特定されるまで。
そう言って、異形の子供たちをこの街に押し込めたのである。

月日は流れ。

政府が異形の子供たちを『魔人』と呼び、進化した人類だと定めた今でさえ、ここの呼び名は『D地区』のまんま。

外見的特徴があまりにも異形すぎる者。

また、その性質故に、一般社会に溶け込めなかった者の溜まり場だからだ。

ただ人も魔人も入り乱れ、混沌とした街。

だから、賞金稼ぎなんてものが生業として成立してる。

一歩街の外に出りゃあ、ここの常識は通用しない。


逆もまた然り。


それ故に、どこよりも住みやすく――……どこよりも危険な街。





  • 重要なフレーズ

    重要なフレーズ

    異形
    魔人
    溜まり場
    環境破壊
    坩堝
    国民性
    仕舞い
    呼び名
    政府
    愚者
    人体実験
    D地区
    聖夜
    化けものども
    生業
    因子
    然り
    原因
    影響

    Web Services by Yahoo! JAPAN

小説を読む(外部サイトで読む)
評価と感想

作品を評価する

星を選択して「評価する」ボタンを押してください。評価後、「評価を取り消す」ボタンを押せば評価を取り消すことが可能です。

感想を書く

感想を500文字以内で入力してください。入力した内容は作者の承認後、感想欄に表示されます。

通報をする

読者への感謝の気持ち