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4-3「僕はこの部隊の部隊長として、君の『実力』を知る義務がある」

「なにやってんのあんた……」

 ユキの「作戦成功!」の声に被せるように、その呆れたような女性の声が聞こえて来た。

 と、クロウは新たに聞こえた声の方を向いて初めてその部屋の構造を理解した。その部屋は一言で表現するなら、教室のような構造となっていた。クロウとユキが今滑り込んだ扉は教室の前側のドアであり、教室の前には教壇のようなぽつんと一つある席とその席を真後ろにホワイトボードが壁一面に、それに向かい合うように10席程の椅子が簡素な机付きで設置されていた。その10席ほどの、教室で言えば生徒が座る席の、一番クロウに近い所に座った少女があきれ顔でユキとクロウを見据えていた。

「あんたが自分で新人迎えに行きたいって言うから、私らはこうやって座って待ってた訳さ。それがブリーフィングルームに付くなりフィギュアスケートごっこですか。何アンタ、新人アンタ用のおもちゃにするわけ? ふざけんな、私にもいじらせろ! それとも何か、この数分でもうキャッキャウフフの意思疎通ですか? いきなり告白してOKされたとかいう出来立てほやほやカップルですか? リア充爆発しろ!!」

「ミーちゃん、女の嫉妬は見苦しいぞ」

 クロウに支えられたユキはそのまま背を反らせると、逆さまに少女と目線を合わせてそんなことを言った。語尾にテヘペロと付きそうな勢いだった。彼女が背中を反らせた事でクロウの顔の目の前に彼女の形のいい胸が強調される格好となった。クロウは慌てて顔を反らす。ユキと遭遇してから慌てる事ばかりだった。

「クロウ君、受け止めてくれてありがとう! 良ければこのままお姫様抱っこでも構わないよ、その場合は前席の椅子にそのまま座ってね、私もお姫様抱っこされたまま君の膝に座るから」

 しなを作りながら上半身を起こすと、ユキはクロウの首を抱くように腕を絡めた。

「すんませんユキ中尉、ちょっと近すぎて動悸が」
 クロウはなるべくユキから離れるように体をそらしながら言う。

「おい、ユキ。強引な女は見苦しいぞ」
 ユキにミーちゃんと呼ばれた少女の一言で、クロウは解放された。

「ちぇー、このままクロウ君と良い仲になってねんごろになって、華麗に死亡フラグを立てる予定が台無しだよ」

 言いながら、ユキはブリーフィングルームの正面の教壇に座る。クロウは最後の物騒なセリフを聞かなかった事にした。

「おい、新人立てるなら奥の空いてる席に座れ。違う部分がおっ立っちまったのなら、それはお前の責任じゃないからしばらくそこで待ってろ」

 クロウは優しいのだか優しくないのだかわからないな、と思いながら「大丈夫です」と言って立ち上がり奥の空いている席へ腰を下ろした。

「へえ、意外に免疫があるじゃないか。ガールフレンドを泣かせた口かな?」

 ミーちゃんとユキから呼ばれた少女は言いながらけらけらと笑った。彼女の隣に座る人も、クロウが奥へと途中見えたブリーフィングルームに集まるメンバーの顔触れは女性ばかりだった。いや、正確にはクロウと後2人男性が居た。クロウが座る席から数えて3人が男性、残り5名が女性という構成だった。

「悪いな、うちの隊長はああ言う生き物だと思って接した方がいいぞ、ケルッコ・ヒマンカ曹長だ。クロウだったよな?」
 と、隣に座った少年が右手を出し、握手を求めてきた。クロウはその手を握り返しながら「よろしく」と返した。

「そこっ! 男同士で抜け駆けしない! 航空隊は女の方が多いんだよ!」
 すかさず、ミーちゃんと呼ばれた少女が注意する、ケルッコは肩をすぼめてクロウにウインクした。

「じゃあ、順番に自己紹介して行こう! ユキ・シデンぴちぴち18歳! 階級は中尉で、この航空隊の隊長をしているよ! 絶賛彼氏募集中!! 好きなタイプは僕を撃墜させられる人、だよ!!」

 その場の流れを完全に無視し、ユキ・シデンは全員の前でポーズを取って見せた。なんと横ピースである。完全にクロウに体を向け、顔を向け、特に絶賛彼氏募集中は特に力を入れて言い放った。

「ないわー ユキちゃんそれはないわー」

「完全にロックオン」

「引っ込め純情クラッシャー! 思わせぶりな態度で何人振ったと思ってんだ、こっちにも寄越せバカヤロウ!」

「クロウ、マジ気を付けろよ、奴はマジだ、食われちまうぞ?」
 隊員たちからヤジが飛ぶ。最後に紛れてケルッコが青い顔で忠告した。

 これだけでユキ・シデンの危険性をクロウは察した。

 あの手の独特のペースを崩さない人間は往々にして周りをそのペースに巻き込んでいく、クロウは経験上それをよく分かっていたのだ。クロウはユキに対する認識を改めた、彼女はシドに似ているのではない。その明るさは確かにシドのそれとよく似ているが、その実はクロウ自身の幼馴染と雰囲気がよく似ている。性格はまるで違うが彼女と同じ『有無を言わせない』勢いを感じるのだ。その人間の放つ匂いとでもいうものだろうか、彼女のそれがクロウの知る幼馴染と同じ印象である時点でクロウにとっては脅威であった。

「なんだよ! クロウ君可愛いじゃん! 隊長の私が狙って何が悪いんだ!!」

「そういうのを職権乱用って言うんだバカヤロウ!」
 言いながら先ほどミーちゃんと呼ばれた少女がその長いポニーテールの黒髪を揺らし立ち上がってクロウの方を向く。

 その黒髪とお揃いに瞳も濃い黒だった。瞳の強い眼光から彼女が只者でないことが伺える。彼女の肌は健康的な浅黒い色だった。クロウは一瞬日焼けかと思ったが、どうやら彼女の肌の色は地の色のようである。

「おい、これ以降はみんなちゃんと自己紹介しろよ。馬鹿だと思われるぞ、艦内からはもう馬鹿だと思われてるけどな! アタシはミーチャ・リジンだ。そこで拗ねてるじゃじゃ馬娘の御見付役さ、一応副隊長って事になってる。階級は中尉で18歳。この隊の名誉のために言っておくが、そこのユキは馬鹿だが飛ぶのは上手い。舐めてると機銃でヘッドショット貰うから気を付けろよ」

 ミーチャは姉御肌と言った感じで、ユキに一番ヤジを飛ばしたのもミーチャだった。

 そこから次々と座っていた隊員が立ち上がりクロウを向いた。

「トニア・ガジェン、17歳です。階級は少尉で、趣味は料理と裁縫かな? クロウ君よろしくね」

 栗色の長い髪の毛を、まるで育ちのいいお嬢様のように結ってバックルで止めた大人しそうな少女だった。その明るい茶色の瞳でクロウと目が合うと彼女はもじもじと体の前で指をくねらせるとそのまま座った。

「ああ、彼女人見知りなんだ。気を悪くしないでくれよ」
 言いながら隣の席のケルッコが立ち上がる。

「抜け駆けしたが、ケルッコ・ヒマンカだ。階級は曹長で歳は17。料理が趣味でイタリアンに最近凝っている。よろしくな」

 ケルッコの印象はいかにも好青年と言った感じで、それでいて嫌みがまるでない。太陽を思わせる明るいウェーブの効いた赤毛を男性から見ればロングに伸ばし、そのややたれ目の優しそうな濃い青い瞳でクロウを見据えていた。クロウは素直に友達になりたいと思った。

「アザレア・ツクバ。フォースチャイルド。階級は軍曹」

 次いで立ち上がったのは、銀髪に金色の瞳を持った少女だった。見た目の年齢はやはりクロウと大差が無いように見える。言葉少なめに言うと彼女はすぐに座ってしまった。だが、彼女はフォースチャイルドと名乗った。また、ツクバというファミリーネームもクロウには聞き覚えがあった。思わず問う。

「ルピナス・ツクバ大尉のお姉さんですか?」

 クロウは今朝もあったあどけない少女を思い出していた。彼女も同じフォースチャイルドでツクバという性を名乗っていた。

「違う。ルピナスは、お姉さま」

 アザレアはそれだけ言うと黙りこくってしまった。表情がまったく動いていない。彼女はクロウの質問に対し明確に『姉』であると断言した。

「あー、クロウ。後がつっかえるから、フォースチャイルドについては後で教えてやるよ」

 フォローするようにミーチャが言う。クロウはフォースチャイルドの知識はインストールされているが、それによればフォースチャイルドはみな実年齢5歳であり、アザレアのように16~17歳程度の肉体的年齢をしている筈だった。だが、先に会ったルピナスはどう見ても幼い少女であり、自身を8歳であると名乗った。この差異はわからなかった。

「マリアン・パレンシアです。16歳で曹長。目標はミーチャお姉さまみたいに飛ぶことです! ユキ隊長は…… 凄すぎて追いつける気がしません」

 次いで立ち上がったのは小柄な少女だった。この艦内でクロウが出会った誰よりも背が低く見えた。唯一の例外はルピナスだが、ルピナスと比べても大差ないのではないかと思うほど彼女の身長は低く見えた。

 途中までは元気が良かったのだが、ユキの名前が出たところで覇気が無くなってしまった。彼女は項垂れてその美しいウェーブが入った金髪の前髪で茶色の瞳が可愛い目元を曇らせながら言う。何があったらこのような事になってしまうのだろうか、クロウはユキの表情を見るが、ユキは心底都合が悪い顔でクロウの視線をかわした。

「ヴィンツ・エーベルハルトっす。16歳で軍曹っす。若輩者ですが、ご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いするっす!」

 最後に立ち上がったのは16歳にしては幼く感じる少年だった。薄い金髪に緑色の瞳。中世的なその面持ちから、クロウは一瞬『少女』と見間違えたほどだった。だが、立ち上がった彼の常備服の足元はクロウと同じスラックスであり、彼が男性である事を示していた。全身から一生懸命なオーラがクロウには伝わってきたが、空回りしないか心配になる保護欲をそそる少年だった。

「おいおい、誰か忘れてないか、お前だよお前、全体で言ったからって気を抜くな。お前が今日は主役なんだから」

 ミーチャに促され、クロウは立ち上がった。教壇ではユキが体全体で教壇の横を指していた。クロウはユキの横に素直に歩いていき、航空隊全員の顔を見渡した。

「クロウ・ヒガシ少尉です! 軍隊経験は浅いですが、どうかよろしくお願いします!」

 クロウは言い切って敬礼した。その灰色と言われる事もある色素がやや薄い瞳でこれから同僚となる航空隊員全員の顔を見渡した。全員が拍手し、あるものは口笛を吹いてクロウを歓迎した。

「さて、現在時刻0956か、隊長どうする?」

 挨拶を終え、クロウが元の席に座るとミーチャはユキに問う。

「そうね、クロウ君以外はみんな知っていると思うけど、今日正午、我々航空隊は『航空機無き航空隊』の汚名を返上し、新型機を受領する予定です。でも、それまでの間、私達はまたしても自主訓練の命令を受けています」

「それさあ、前から言ってるけど、コスモイーグルが4機あるじゃん。この格納庫にはないだけでさ」

 ミーチャが突っ込んだのはユキの言う『航空機無き航空隊』という部分だった。

 元々、このブリーフィングルームの真下の格納庫には彼女ら専用のF-5888ファルコンと呼ばれる戦闘機が7機存在した。だが、ある時、最新鋭機であったF-5888ファルコンはタイラーの命により格納庫から撤去されてしまっていた。

 F-5889-Sコスモイーグルも同時期の最新鋭機であり、宇宙戦に特化した戦闘機であった。設計段階から航空戦の想定を最低限しかされていないため、重力下の性能は低かったが、その分宇宙戦において比類なき強さを発揮する機体だった。

 対して、F-5888ファルコンは大気圏下でも、宇宙空間においても安定した強さを発揮するマルチロール機として完成された機体であった。F-5889-Sコスモイーグルに宇宙戦においては劣るものの、この『つくば』という艦の航行可能な範囲をカバーする優秀な機体だった。

「ううん、コスモイーグルは全機本日付けを持って戦術科の装備になったの、ごめんね、みんな言い出せなくて」

 そう言うユキは悲痛な表情だ。ファルコンを撤去された時も判断を下した艦長のタイラーにユキは散々自分たちの機体を残してくれるように嘆願したが、タイラーは聞き入れなかった。戦場が宇宙になることが最初から分かっている今回の戦争において、ファルコンは不利だというのが理由だった。

 それが、タイラーが着任したばかりの去年の春ごろの話だった。それ以降F-5889-Sコスモイーグル4機は航空隊にとって心のよりどころだった。事前にファルコンの代わりに新型機が配備されると聞いてはいたが、それが配備されるのは開戦直前となる1月頃となるという話も隊員達は聞いていたからだ。

 新型機が配備されたからと言って、機種転換訓練が間に合う保証は何処にもなかったのだ。だからこそ、口の悪い他の科のクルーたちに『航空機無き航空隊』と揶揄されながらも、彼女らはF-5889-SコスモイーグルのVRシミュレータで訓練を繰り返した。倍速VRも駆使したその訓練は他の科の訓練密度を圧倒的に凌駕し、彼女らの練度はもはや、宇宙連邦軍に並ぶものはいないと他ならぬタイラー艦長自身に言わしめるほどだった。

「いやはや、それが、まあ。全部パアとはねえ……」
 ミーチャがぼやくのも当然と言えば当然であった。

 だが、彼らにも希望は残されていた。今日受領することになっている新型機と、この時期に配属された謎の『新人』(クロウ)である。

 ユキがクロウの配属を知らされたのは昨日の夕方の事だった。明日にも配属されて来るという。十中八九、その日の艦長が帰艦した際に連れ帰った『病院着の少年』であることは確実であった。そこで、ユキは航空隊全隊員にその事を通達し、可能な限りその謎の少年について情報を集めようとした。ところが、彼の情報は7人の隊員が総がかりで調べてもただの一つも発見できなかった。分かった事と言えばどうやら彼は技術科のトップであるシド・エデンの同室であるらしい。という不確かな情報だけだった。

 現時点で、航空隊の隊員が知りえるクロウ・ヒガシの情報は彼自身が語った、年齢と軍隊経験が無いという発言と、シドがユキに対して漏らしたシドと同室であるという事実だけだった。

「ごめんね、クロウ君。君の事を信用したくないわけじゃないんだけど、僕はこの部隊の部隊長として、君の『実力』を知る義務がある」

 ユキはクロウが見た事のない真面目な表情でクロウを凝視した。クロウにはこの航空隊が抱える事情はわからない。だが、軍人になってしまった以上、上官の命令に従う義務があった。

「正午までの訓練時間を使用して、クロウ君とVR訓練を実施したいと思います」

 これは、航空隊全員の総意でもあった。

 航空隊員8名はその足でVR訓練室へと足を向けた。そこはブリーフィングルームを格納庫側から反対側にあるドアを抜け、しばらく歩いた先にあった。

 VR訓練室には合計30台のリクライニングシートが存在した。

「僕と二人きりで飛んで欲しい」
 ユキはそう言って、シートの一つを指さした。

 クロウはそのリクライニングシートに深々と腰を掛ける。自室に設置してあるシートよりも、体がすっぽりと覆う形となっていた。これなら粘着テープで固定されなくても転げ落ちる心配は無さそうだ、とクロウは思った。

「クロウ、ごめんな。ユキ隊長は言い出したら聞かないし、俺たちもお前の事は知っておきたい」

 いいながらケルッコはクロウのシートの設定を手伝ってくれていた。

「いいよ、薄々こうなるんじゃないかってどこかで思ってた。せめてみんなを失望させない程度に頑張るさ」

 ケーブルは首の後ろにあり、接続は他人にしてもらう方が安全ということで、ケルッコがそのままクロウの首の後ろにあるコネクターにケーブルを差し込んでくれた。

「今回は、VRにも慣れていないクロウ君にも不利が無いようにセミVRに設定するよ。手元足元の操作が外からも見やすいしね」

 言いながら、ユキは自分のリクライニングシートのコンソールを操作する、ユキのシートと同時にクロウのシートも動作し始め、二人の足元から戦闘機のコックピットを思わせる操縦桿とスロットルレバー、ラダーペダルがせり上がってきた。

 航空機の操縦というものは時代を経てもそう変化を伴うものではないらしい、とそれを見ながらクロウは思っていた。

 操縦桿はその機体の向きと角度を操作する装置である。機種によってその形に差異はあるがクロウが今目の前に見るのはジョイスティックタイプと呼ばれる右手で拳銃を持つように握る形の棒状のそれである。戦闘機の操縦桿というその特性から、その操縦桿にはトリガーやスイッチが右手に干渉しないように備え付けられている。この操縦桿では一般的に主翼の可変翼の角度を調整する事が出来た。その構造もクロウの知るそれと同じであるようである。

 続いてスロットルレバーは車で例えるのであればアクセルとブレーキである。このタイプのスロットルレバーは左手で握る。これもまた機種によって差異はあるが前に倒すことでそのエンジン出力を上昇させ、下に倒すことでエンジン出力を下げる構造であることがほとんどである。

 最後のラダーペダルとは飛行機特有のラダーとも呼ばれる。垂直尾翼後部にある、いわゆる尾翼の稼働翼を操作するペダルである。このラダーペダルと操縦桿の組み合わせによって飛行機はその可変翼のほとんどを操作し、様々な飛行が可能。という訳である。

「Gは感じるし、万が一撃墜されて死んだら痛いし、この他の操作はVR上になるけど、このモードだと外から操作が見えるっていうのが一番かな。まあ、画面上でどの操作をしているっていうのは視覚的に出せるんだけど、パイロットってどうしても訓練中に他の人の手元が見たいときってあるから」

 操縦桿と、スロットルレバーを手に取った瞬間、その感触がクロウに生前、兄と一緒にはまり込んでいたゲームを思い出させた。この操作感はあの時代の戦闘機シミュレータゲームと同一のものだった。クロウに言わせれば、そのゲームのオンライン対戦を隣同士でやろうと言われているのに等しかった。

「一応、希望があれば、ステージと機体は選ばせてあげる」

 クロウは、インストールされた記憶から、戦闘機を連想して、自分が得意とする、というよりもそれしか経験したことが無いのだが、重力下の機体を選択する。

「F-5888ファルコンで、ステージは重力下でお願いします」
 それは奇しくも、航空隊全員と因縁のある機体だった。

「わかった」

 ユキは言うと手早く手元のコンソールを操作した。
「じゃあ、VR起動するよ。上空800m巡航速度からスタートするから気を付けて」

 そのユキの言葉が聞こえると同時、クロウは前からのGを感じていた。

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