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メイドが来ました

 今日も子供達の声が賑やかな修道院。
 その親たちも迎えのおまけでおしゃべりをしにくるので毎日必ず誰かがいる状態。
 賑やかなのはいいけど人が増えてきて私一人では流石に対応が難しい。
 そろそろ人手が必要なんじゃないか、と思う。
 王妃様に頼もうかな、と思っていたそんな矢先、私が朝のお祈りをしていた時扉が開いた。
 こんな朝早くに誰だろう、と振り向くと、
「お嬢様、お久しぶりです。」
「えっ……、貴女『ミネル』じゃない?」
 そこにいたのは我が家のメイドだったミネルだった。
 確か、入ったばっかりの新人だった、と思う。
 新人だったから私の境遇など知らず私に構ってくれた。
「なんで、此処にいるの?」
「勿論、お嬢様のお手伝いをしに来ました。」
「え? 公爵様にはちゃんと報告したの?」
「いいえ、私辞めてきました。」
 ニッコリ笑い衝撃的発言をするミネルに私は驚いた。
「えぇっ!? 貴女、確か実家が苦しくて出稼ぎに来たはずでしょ!? お給金なんて出ないわよっ!?」
「大丈夫です。王家から我が家の保証をしていただいたんで、その代りお嬢様のお手伝いをするよう、王妃様に頼まれましたから。」
「王妃様が?」
「えぇ、ですから現在は王妃様が私の雇い主なんです。」
 なるほど、王妃様が動いてくれたのか、それで納得いった。
「でも、お嬢様がお元気そうで安心しました。」
「うん、心配かけてごめんね。ところで元実家は今状態はどうなの?」
「あぁ、かなり大変な事になってますよ。何せ王族のお怒りを買ってしまいましたからね。」
「王族? 王妃様だけじゃなくて?」
「えぇ、第一王女の『ルミア』様がマジギレしてます。お嬢様が追い出された後、その数分後にルミア様が国王様の代理として来られたんです。」

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