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 誰かが、僕の体を揺らす。
 僕は、ゆっくりと目を開ける。
 眠ってしまったのか……

 僕は、時計の針を見た。
 午前の7時

「起きる起きると思ったら、なかなか起きないんだもん。
 びっくりしたよ……」

「……え?」

「大丈夫?
 なんかあった?」

 瞳が心配そうに僕の顔を覗き込む。

「何でもない」

 一瞬だけ瞳が可愛く見えた。
 僕は恥ずかしいので顔を隠す。

「あ……」

 すると瞳は、小さな声で声を上げた。

「真白、泣いてるの?」

「え?」

 僕は、頬に手をやった。
 すると涙の跡がきっちりと残っていた。

 そっか、わかった。
 あの泣いている子供は僕だったんだ。
 そして、あの時の僕の夢。

 実の姉との最後のやりとり。
 両親は、僕が生まれてすぐに死んだ。
 そのあと、年の離れた姉とふたりで住んでいた。
 そして、それから間もなくしてその姉も死んだ。

 僕は、どうやら昔の夢を見たみたいだ。

 僕は、もう一度、時計を見た。
 朝の7時を過ぎた頃だった。

「瞳…」

「ん?どうしたの?」

「お腹すいた……」

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