第一話 憤死
俺の名は
かつては
実は昨日、曹操の後継者候補の
それは曹丕の宴に招かれ、他の武官、文官の方々と酒を飲んでいる時、あろう事か曹丕は俺の頭に酒坏の酒を浴びせて言い放った。
「兄を殺した奴が家臣面して平気な顔をしておるわ!」
この発言を聞いた時、曹丕が国を継げば俺は間違い無く粛清される。
俺の一族は滅ぼされるだろう。
その様な未来は見たくは無い。
死して一族の安寧を謀ろう。
済まぬ娘よ!
至らぬ父を許せ!
俺は右手に剣を持ち、勢い良く自分の首を撥ねた。
残されたのは首の無い血塗れの胴体と無念の顔をした頭の死体である……。
何やら小便を放ちたくなったわ。
ん?
生きてるのか?
薄っすらと眼を開けると亡き父と母が居た。
更にまだ童の
ならばと思い身体を動かそうとしたが、思う様に動かない。
やがて小便を漏らし、やっと右手を見てみると赤子の手だ。
どうやら赤子になったらしい。
しかも、生まれ育った屋敷。
まさか! 過去の漢の