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第3章の第78話 どうしようもない問題5



★彡
【クリスティ尾行!?】
【――未来のスバル達は、イチハさん、ヨーシキワーカ等を加えて、クリスティの跡をつけていた】
首都高速道を2台の車が高速疾駆する。
前の車にいるのはクリスティ。
後ろの車の中にいるのは、イチハさん達とヨーシキワーカだった。
前の車の中にいる、若かりし頃のクリスティさんは、お化粧品で、その肌を奇麗にお化粧していた。
――その時だった。
偶然にも、そのお化粧品に備えられているガラスに写り込んだのは。
『――……あら?』
そう、その後ろを付けていたのは、他ならない、イチハさん達、ヨーシキワーカを乗せた車だった。
【――そこに未来のスバル達の姿はない】
【それは人の見方を変えて、動向を伺う必要があるからだ】
【どうやらあいつが言うには、プリズム視点とスペクトル視点というものらしい】
【プロトニアやその秘書間の間で使われる用語だ】
【……そして、どうやらあちらにも、何らかの都合と事情が混載しているようだ。その素性は謎に包まれている――】

『……何を考えて取るんや? ヨーシキワーカはん?』
『……フゥ……いろいろとだよ? ……やっぱりあなたは、ただものじゃないようですね?』
『……』
【イチハ】
ただものじゃない女(イチハ)。
日本人女性。黒髪、ライトブラウンの瞳。爆乳。
見た目年齢、20代。
チアキのお母様で、流れる黒髪に、風邪にたなびく長髪、ボリューム感のあるふっくらと感じで、きめ細かい。
容姿は美しく、どこか幼さが残る印象を伺える。
その胸はとても大きく、服の上からでもわかるぐらいで、はち切れんばかりの爆乳っぷりが伺える。
ちょっと街中や店舗内を歩いただけで、その胸部が揺れ動き、上下に浮き沈みをしている。
そして、息継ぎをするたびに、羽織っている感じの下には、着こんでいるワイシャツがあり、そのボタンが外れないかと心配になるほどだ。
これで娘がいるなんて、とても信じられないほどの美人さん。あと可愛げある。
普段の服装は、潜入調査というのもあって、とてもスタイリッシュ。これはお付きの2人も同じ。
どの職場にも向いている、レディスーツセット(赤みがかかったベージュ)を着こなしている。
スバルを通して、知り合った女性だ。
そして、お付きが者の2人の内の1人が……。

『無礼だぞ!』
それは運転手さんの反応だった。
【十日(とおかん)旭日(あさひ)】
日本人男性。黒髪、ライトブラウンの瞳。一目で鍛えているのがわかる。
軽く羽織るタイプ衣類(七部袖ジャケット)、ワイシャツに、ノーネクタイ、黒いスラックスを着こなしたお付きの男性。
第一印象。ちょっと近寄り難い……。小銃持ち。他暗器あり。
肉弾戦になったら、モノの数秒で負ける……。ヨーシキワーカ談。

『……悪い』
『……』
『まぁ、いいやないか!』
笑い加減のイチハさん。
(いったい何者なんだ? ……どうやら日本人みたいだが……。この喋り方、口調……)
『! さすがやなぁ~! ようそこまで読めるもんや!』
(こいつ……!)
『こいつ……大当たりや!』
(やっぱり……)
【どうやらイチハさんは、人が考えている事がわかる能力者のようだ】
【なら、簡単だ……】
『……あれ!?』
『………………』
『変やなぁ……凪(なぎ)になった……なして?』
『……フッ』
疑問に思えるイチハさん。
してやったりの俺(わたし)。思わずいい笑みを浮かべる。
そこへ、俺(わたし)の腰あたりに銃火器が突きつけられる。見えないようにだ。
『……無粋(ぶすい)な』
ドスの利いた声で脅してくるお付きの女性。
【更待(ふけまち)咲夜(さくや)】
日本人女性。黒髪、ライトブラウンの瞳。普通乳。鍛えているのか引き締まったボディラインが特徴の美人さん。
軽く羽織るタイプの衣類(透け感で旬顔のカーディアン)、ワイシャツに、リボンタイプの首バンダナ、レディースビジネスパンツ。
第一印象。ちょっと近寄り難い……。小銃持ち。他暗器あり。
肉弾戦よりも、投げや関節技、いくつもの護身術を巧みに使いこなす。

『……』
今この車上には、計4名乗っている。
まず、前の席から、運転手の男(アサヒさん)、助手席にはイチハさん。
次に、後部座席には、銃火器を突きつけてくる女(サクヤさん)、ヨーシキワーカという並び順になっている。

【――アメリカの車事情は、日本とは違って、運転手席が『左手側』にある】
【日本なら、運転手席は右手側に当たる】
【……それはなぜか!?】
【それは、人を乗せて走る荷馬車時代まで遡及(そきゅう)する】
【当時、荷馬車に乗る乗り手が、右手に持った鞭を巧みに操って、その馬を乗りこなしていたためだ】
【つまり、右利きが考えられる】
【そうした事が主流になり、『左ハンドル』が多くの車に採用されたためだ】
【右側通行の場合、助手席に座る人が、歩道側に安全に降りる事ができるよう、配慮されていると思われる】

『――やめなさい』
『……はい』
スッ……
とその銃火器を引き下げる危ない女。
どうやら、やはり上下関係では、イチハさんがこの中ではトップらしい。つまり、俺(わたし)は下か……。
『済まんなぁ、ヨーシキワーカはん、許してやって……!』
『……』
とりあえず謝る主人の声を聞いて、あたしは、その顔を汚してはいけないと、小銃を下げる。
その時、隣にいた男から声がかかる。
『口径は約、30口径ぐらいか……』
『!』
『『!』』
『一般的な銃火器は、約50口径。12.7㎜……。別名『反インチ』』
『……』
『拳銃という分類(カテゴリー)に分けられる。
それに対して、今あなたが持っていたのは、
約30口径。7.62㎜。
……小銃に分類される』
(……こいつ!!)
あたしは甚(はなは)だしさを覚える。
少し、わかりやすく分類しよう。
拳銃、約50口径の12.7㎜。別名半インチ。
小銃、約30口径の7.62㎜。……この女が所持。
その時、アントラローダイトが。
『……おそらくは護身用目的だろう?』
『『!?』』
俺は、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)に目を向け、それ目線まで持ち上げる。
アントラローダイトの声がこうかかる。
『……いや、この婦人を陰ながら護るために、必要なもの……か?』
『……』
『『……』』
黙ったままの女に。
何も言わない前の席に座っている2人。……どうやら、当たりとみていい。
『……』
俺は黙ったまま、反応を伺う。
『……フッ、正解や! ヨーシキワーカはんの……。……えーと……』
『アントラローダイトだ』
『そうそう! そんな名前やったな!』
『……』
車は、そのまま高速道路を疾駆する。
その時、俺(わたし)の心情がどうだったと言えば。
(恐ぇ~~!? フツーやるか!? この女危ねぇな!?)
俺(わたし)は心臓を抑えて、バックンバックンだった。
この女とは、ちょっと近寄り難い。
『……』
そのつり眼で、あたしはこの男を伺う。……ホントに信用できるのか?


★彡
――それから車は、首都高速道路を降りて、立派な街中を進むのだった。
前の車にいるクリスティは、さすがに気づいていた。
『なに……あの車……? ずっと前から尾けてる……!?』
さすがのあたしも、不審に思い。座ったまま身をねじって、後ろを伺う。
でも、それが勘づく事になって。
『いかんなぁ……向こうに勘づかれとる』
『了解しました。道から離れます』
運転手のアサヒさんは、ハンドルを切り、十字路から逸れていく。
つけていた前の車とは離れたわけだ。
これによりクリスティ(あたし)は。
(……あれ!? ただの思い過ごし…………だったのかしら?)
――道から逸れた後ろの車は。
『――……いいのか?』
『ええんや、どうせLちゃん辺りから、テレパシー(チレパーティア)が来る!』
『……チレパティア?』
『この星で言えば、テレパシーに当たるものや!』
『……なるほど。チレパティア……』
とりあえず、納得の理解を示す俺(わたし)。
そのテレパシー(チレパーティア)で、秘密のやり取りでもしていたわけか。
『……なんや? 発信機とか考えてたんか?』
『いや……』
『……』
その時だった、アントラローダイトが声を出してきたのは。
『……俺が思うに』
『『『『!』』』』
『そのクリスティという女が怪しいなら、闇の組織に通じている人間だ』
『……』
『発信機や盗聴器の類は、あちらから傍受される以上、何らかの対抗策を講じないと、すぐにバレる』
『なんや頭ええな!』
『……』
『フフッ、こんな話は知っとる?』
車は、街中を進む。

【――人とは何らかの刺激を求める生き物なんや!】
【平和の世の中に、ちょっとした刺激(スパイス)が欲しいじゃない~?】
【まさか……】
【はなら、考えられることはただ1つ……や!】
――行先はただ1つ、そう、カジノだった。
カードゲーム、ポーカー、ビリヤード、スロット、ギャンブルの街カジノ。
金は金は湯水のように湧く。
周りを見渡せば、酒、女、金。
そんな中、怪しい連中は、この平和の世の中に退屈していた……――


★彡
【アメリカ 某所カジノ】
ここにいるのは、カジノ従業員と来客者様達。
カジノ支給の服に袖を通した男性(ディーラー)達と、バニーガール衣装もしくはキャットガール衣装に身を包んだ美女たち。
そして、そこには、奇麗で派手に大きく胸が空いたドレス衣装のクリスティの姿があった。
ほんのりお化粧と口紅もしていて、まさか、女子大学生とは誰も思うまい。
『――暇だな……何か面白い話はないかね……!?』
ワインを片手に持った男が、そう尋ねる。
訪ねられた男は、こう返す。
『フフッ……知っていますかあの話を……!?】
『あの話……?』
『……』
その話に、聞く耳を傾けるクリスティ(あたし)。
(……何だろう?)

――その頃、地下駐車場を歩む4つの影。
顔立ちを変えて、変装し、潜入支度を済ませていた。
【――周りにいる紳士たちは、何らかの刺激を求めるものや……! ……それが興……!】
【次の賭け事は何か!? どっちが勝つのか!? そんな話題が集まるところが……】
【……ここか……】 
地下駐車場の昇降機エスカレーターの両扉が開いていき、その4人を招き入れる。
その昇降機(エスカレーター)は静かに上がっていく。
【――酒の飲み会の場、女が集まる所、そして、金が集まる場所には、得てして情報が集まりやすいものや】
【ここほど、情報が集まりやすい場所は、ないという事ですよ。ヨーシキワーカさん】
【………………】

某カジノに戻り、紳士服に身を包んだ男性たちが、こう呟いていく。
『ホゥ……ヨーシキワーカが犯人……!?』
『ええ……我々はそう睨んでいます。……本人は黙ったまま、こちらは何度も質問を投げかけているのに……』

それはヨシュディアエの言葉だった。
『ヨーシキワーカ君が何も言わないなら、こちらは肯定と取るわよ!?』

その情報が闇の世界に伝わり、男を介して、こう話す。
『――例の美人職員の娘(こ)は、そう投げかけたそうです! ……どうです? 見るからに怪しいでしょう?』
『フムゥ……。何も言わないだけか……。それだけで、肯定と取るのは、如何なものか……!?』
『……』
これには、言葉を投げかけた男を推しても、少し考えさせられる……。
如何にも怪しい話だ。
『……』
だが、使える話だった……為、こう甘い声で、賭け事の話を持ち掛けてきた。
『……フフッ、さすがに聡明ですね?』
『……』
『では……如何かな? ……どちらが勝つか、賭けませんかな!?』
『……フッ』
ニィ
とにやける紳士たち。
(賭けか……面白い!! ……だが……)
聡明な紳士は、冷静だった。
『フフッ、ギャンブルか……。勝ち負けが決まっているものほど、興ざめするゲームはない』
『……』
相好を崩す怪しい男。

【ここは賭け事(ギャンブル)の場だ】
アサヒさんはそう語る。
【損得勘定抜きの、互いの運を信じて、互いにチップを賭けあい、どちらが勝つかを予想をする】
続いてサクヤさんが。
【そんな危ない大人のゲームーー】

『――では、私はそのヨーシキワーカ氏に、10万円(757米ドル)賭けましょう!』
『ほぅ、大穴狙いですな!』
『ええ』
『――では、私はヨーシキワーカ氏に9999万円(757576米ドル)賭けます!』
『『!?』』
振り返る紳士服の男達。
その声の主は、顔を変えた未来のスバルだった。
堂々と接してきた。
何らかの魔法か何かだろうか……?
『『うえっ!?』』
『9999万円(757576米ドル)です! あなた方は乗りますか? それとも反りますか?』
『……』
『……』
黙ったままの紳士服の男達。
『……ほ、ホホォウ、大穴狙いですな……!?』
『ですが、よろしいんですか? そんなバカげた大金……』
『……』
『言っては何ですが、『漢が自分で口に出した言葉は、間違っていたとしても、もう二度と取り下げませんよ!? こちらはそーゆう風に受け取るからな!?』』
『……』
『……』
未来のスバルは、一度ここで黙り、眼を瞑って考える。
(なるほどな……こうやって御兄さんは、その電気のミシマさんに会い、その口上文句にやられたのか……。
漢の世界が厳しいとはいえ、さすがにブラック過ぎるな……。
……だが……!』
フッ……
と俺は笑みを浮かべる。
『ええ、もっぱら大穴狙い……いいえ、ブラックホール狙いです!』
ニヤリ
と笑みを浮かべる怪しげな男達2人。
その2人の手招きで、未来のスバルも、その後を付いていき、
怪しげなカウンターで、チップに変換する。
これには周りの大人たちも。
ザワザワ、ザワザワ
大いに騒ぐほどだった。
その様子に気づく、若かりし頃のクリスティがいた。
(何あれ……!?)
チップが山のように積まれていた。
その額、9999万円(757576米ドルチップ)。

『――さて、さっきあなた方は何を話していたんですか? 詳しい経緯を、話してくれますよね?』
『……』『……』
顔を見合わせる怪しげな紳士服の男達。
ニヤリ
と愉悦の笑みを浮かべ、こう話に乗ってきた。
『ええ、もちろんいいですよ』
『賭けは成立したも同然ですからね!』
フッ……
(何も知らずに……)
(金が盗り立てられるとも知らずに……)
と怪しげな男達は、勝利を確信していた。
『……』
だが、俺だけは知っていた。御兄さんの無罪の証明、それに繋がる勝利を。
嬉々として、男達はこう語り出す。
『――この話を、始めに持ち込んできたのは――』
『……』
『ドクターイリヤマ達だ』
(やはりか……。兄さんはこの時点では、電気のミシマさんにあの時、話した事で……。おかしな事態に発展したと思っているが……。
その実、職業訓練校時代から。
いいや、もっと前、そのパン会社に勤めている時、去年の9月の時点から、そーゆう人の噂が上がっていた。
多くの人達の耳に入ったのは、その職業訓練校時代だろう
そーゆう人の噂が上がっていたんだし……)
未来のスバル(俺)は、そう読み解く。
(……まぁ、目の前にいるこの2人は、その事を知らないだろうから……。
ドクターイリヤマ達だと思い込んでいるだろうな? ……まぁ、実行犯には、違いないし……)
とその真相を知る俺。
何も知らずに紳士服の怪しい男は、こう話してきた。
『……だがしかし、その後、割とすぐに奇跡的な話が上がり、一度は取り消されたが……。
その後すぐに、電気のミシマが、その賭け事の話を持ち込んできた。
犯人はあいつだと……!!
昔の会社でとんでもない置き土産を残すものだった……!! 掃除で、あいつは会社を潰そうとしたんだ……!!』
(掃除だろ!? クスッ)
『その片棒を担ぐように、代表者には、ドクターイリヤマ、ドクターライセン、電気のミシマの明記があり。
保証人として、ヨシュディアエの名前もある!
職業安定所の職員の名前だから、その信頼性も高い……!!
その後、ドクターイリヤマ、ドクターライセン、仕掛け人のミシマが、方々に電話を取り次いでまわったんだ。
彼女には及ばないがな……。
とんでもないぐらいの悪い情報を添えて……!!』

【――それは誤った判断ミスの話だ】
【何でもかんでもくっつけて、結んでこようとする話だ】
【それ等は1つ1つ、絡まった赤い毛糸の玉のように、解いていくしかない】
【時間はかかるだろう。難航するだろう】
【だが、勝つためには、それをしなければならない】
【年単位は、覚悟を決めるしかないほどの……】

『へぇ~』
『何らかの責任を負わせるべきだ!! それが漢のケジメだろ!?』
『それがミシマさんの言葉か?』
『……あぁ、だいたいそんなところだ』
(憶測と推察だな……、……仮説の域を出ない……)
俺はそう思う。
『……他には?』
『そうだな、まとまった情報を話すなら。
まず、昔の会社から。
1.ここを辞めて出て行った後、車の教習所、職業訓練校も終わり。
なぜ、一度も戻ってこず、なぜミシマさんの所へ行ったのか!? 1度はこっちに顔を出していいはずだ!?
2.どうせ辞めていくなら、何か1つぐらい置いていけ。
ここにいる間に免許を取得したなら、全部とは言わずとも、どれか1つは置いていけ……とするものだ!
3.そのヨーシキワーカの情報で、設備不全の原因が、掃除不足だとわかり、その3人にお金を支払った。
そのヨーシキワーカ氏には、まだ支払いは済んでいない。
まぁ、あんなに信じられないほど、黒いヘドロがドバドバ出てきたときには、大層驚いたらしいが……。
4.そんなに頭がいいなら、こっちとしてもお前をいい値で再雇用してもいいぐらいだぞ!?
ただし、責任能力と会社があんなに負債金を負ったのだから、あんなに赤っ恥をかいたのだから、その責任を取ってもらう。
再雇用する場合、その責務を果たしてもらう。
5.原因不明の負債金が、借金が雪だるま式に溜まり込んでいる。
これはヨーシキワーカ氏が辞めた後の時期から、発生しているのだから、ヨーシキワーカ氏がその犯人とみて概ね間違いない!!
……まぁ、そんなところだ!』
『……なるほど……! それがその会社の道理か……!? ……で?』

『――次にドクターイリヤマ氏とドクターライセン氏から』
『これは非公開中の丸秘(ひ)の情報だが……』
『ああ、あなたなら特別に教えてやってもいい。あんなにチップを弾んでもらったんだからな!』
ニヤリ
と勝ち誇った笑みを浮かべる男。
(何も知らないで……)
フッ……
と俺は、勝ち誇った笑みを浮かべる。
俺はどうやら、この男たちのご機嫌取りに大成功したらしい。最初が重要なのだよ?
『ドクターイリヤマとドクターライセンの2人には、実は一人頭、1億円以上の借金があったのだよ!』
『……』
へぇ、借金。
『先に、原因が判明しているドクターライセン氏から、
ドクターライセンは、若い頃から電気に詳しく、そうした特許を取り、一時期有名になった事がある!!
だが、得てしてその才覚と性格が災いしてしまい、パンフレットを見て、もっとも熱効率がいい計算をして、
連結式小型ボイラーを、会社に無断で購入してしまったらしい。
会社としては、いきなり知らない事で、1億円以上の大損害出費を被った訳だ!!
まだ、現役で使えるボイラーがあったってのにな……!』
『ボイラーを購入したわけか……!? ……ンンッ!? なぜ医者に転向になったんだ!?』
『これは、ドクターライセンに限らず、ドクターイリヤマにしても同じだが……。
電話などで取り次いでまわって、周りからその者達に、社会的制裁を与え、それに伴う、車の免許を除いたすべての免許を剥奪されたからだ!!』
『な……なるほど……』
そんな過去があったのか……。
紳士服の男の説明は、こう続く。
『で、借金もあり。設備管理に伴うそうした免許を失い、定職に就けなくなった以上、何かしらの打開策として、提示されたのが……』
『医者……というわけか……。なるほどな……』
納得。
『次にドクターイリヤマ氏の借金は、本人は語らなかったが……。概ね予測できる!!
ドクターイリヤマ氏の以前勤めていていた会社は、水道関連会社だ。
だが、あの性格が災いして、その昔の会社の同僚たちと上手く馴染めず、周りから疎外者にされ、最後には裏切られた訳だ。
まぁ、どうしようもない問題だな。
それで反省を強いられる流れで、自己中心的なわがままが災いして、その会社の設備か、外作業のどちらかで、何かしらの理由で壊したのだろう!
……まぁ、ワザと壊れたかのようなとする説もあり。
それだけ周りが毛嫌いしていて、その会社からイリヤマ氏を追い出したかったのだろう。
……厄介者責任払いだ』
『なるほどな……』
と納得しつつ、俺は何度も頷き得る。
『その流れで、ハーバード大学姉妹校の職業訓練校が、まず先にドクターイリヤマ氏に目をつけ。
次にドクターイリヤマ氏が、そこで受け持っていた生徒の中に、若かりし頃の秀才ライセンを見つけ、その天才ぶりを買い、後で引き抜いたわけだ!!
その後、2人には借金があり、講師として学校側が迎える以上、その2人の借金を建て替えた訳だ』
『なるほどな……』
『で、借金返済の宛はあるのか!? とその2人に問い質し、どうしようもない問題を企てた訳だ。
勝つ自信はある!!
……それはなぜか!? それは昔の会社を辞めて、職業安定所を通して、職業訓練校に通う以上、
そこで学び培った技術を生かし、次の就職先へ向けて、再出発するからだ。
だから、辞める前に、嫌気が差していた者は、そこに何かしらの問題・置き土産を残していたりするわけだ!!
イリヤマ達はそれを知っていて、それを逆手に取った理由(わけ)だな……!!』
『そーゆう事か……』
(大筋は読めた……!)
未来のスバルは、心の中でそう思ったのだった。
紳士服の男は、ここまでの情報を話し、目の前のこの男が、怖気づいていると踏んだ。
『どうだ、怖気づいたか?』
『全然~~♪』
『『へ……!?』』
何で……?
何でってそれはね……。
『だって俺、その人に会ってきたし! ――ムプッ!?』
『『!?』』
いきなり、その口が封じられる俺。
不可解に思う紳士服の男達。
それをやったのは、もちろん、Lだ。
(スバル!! それ以上は言ちゃダメだよ!!)
『ムグムグ!』
(……わかった!?)
『んっんっ……』
と頷き得る俺。
すると口元を抑えていたLのサイコキネシス(プシキキニシス)の呪縛から解かれたんだ。……プハッ。
『『???』』
当然、目の前の2人には、いったい何が起こったのかよくわからない。
エスパーの力だからだ。
そして、こう思わん限りのスバルーー
『――やっぱりか……!』
その言葉にはすべてが含まれていた。

『……では、電気のミシマさんは?』
『ただの嫌がらせ行為と仕返し目的らしい』
これには隣にいた紳士服の男も、『何じゃあそりゃあ!?』と驚いていた。
子供みたいな動機だからだ。
『そのミシマの言い分はこうだ……!
こっちがせっかく高い金を出して雇ってやろうとしているんだから、少しぐらい騙されて、こいつから盗り立ててやろうとするものだ。
その流れで、彼女さんと付き合えるならば、儲けものだろ?
要は、頭1つ分だけ飛びぬけた才能の持ち主を、安く叩き売りたい……とするものだ!
どうしようもない問題に見立てて、その流れで、『一生かけても支払わなければならないとする旨のサイン』を取り交わすのが目的らしい。
これにはドクターイリヤマ氏やドクターライセン氏も絡んでいて、『連帯保証人枠』の1人になる!』
と語ってくれた紳士服の男。
俺は、こう読み解く。
『つまり、その連沢保証人枠には、他にも騙された人がいて、知らずのうちにそう結ばれた訳か……!?』
『あぁ、本人が何も知らないうちにな……!
騙された身内の者が、やってしまった……とするケースもある。
まぁ、偽者と法を預かる弁護士がいれば、合法的にそれがまかり通るわけだ……!! そこにもしも、身内の者が関わり、関与した場合は……!?』
『とんでもない話だな』
ヤバい、犯罪じゃないか……。
続けて、未来のスバル(俺)はこう述べる。
『――つまり、その連帯保証人枠には、本人のサインはなく。
騙された誰かが請け負ったもので。
その偽者さんか、弁護士さんが誤った取次ぎの末、やらかしたケースも有り得る……!!
国の力とは、公私混同の職権乱用の力とは、かくも恐いものだな……!』
『ヨシュディアエとかが、それに関わった線も有る』


★彡
【勝手に1人で行って、騒ぎだけを広めるミシマ。それを取り次いだ先は、ヨシュディアエだった】
【予め断っておけば、金銭面トラブルに関する事は、本人がその場に同伴していないと、法的拘束力が発揮しない】
【加えて、ヨーシキワーカを通した弁護人がいないと、何も効力がなく】
【いくらミシマ達が、弁護人を使おうと、それ等は無効である】
『――ミシマさんに聞いたわよ。とんでもない話じゃないの!
聞けば、ヨーシキワーカ君が壊したかもしれないんだってね!?』
『……?』
『あぁ、それは安心して。ミシマさんが謝りに行って、代わりに建て替えたそうよ? いい人に当たって良かったわねぇ!?』
『……んっ?』
(何言ってんだこの人……?)
『フフフ……。ミシマさんって、いい人じゃないの?
ヨーシキワーカ君の代わりを請け負うだなんて、そうそうできっこないわよ? 相当稼いでいる人に当たって良かったわねー?』
『……ん?』
『ヨーシキワーカ君が何も言わないなら、そうだとこちらは勝手に受け取るわよ?』
こっちで、この借用書の手続きを進めるわね? それでいいでしょ?
……それにヨーシキワーカ君の名前を書いて……あっ、あたしが書いてね!?
これから一緒に暮らす事になるんだし……あらやだぁ、あたし何言っちってんの……!?』
『???』
訳がわかんない俺。
その状況についていけなかった。
身に覚えがまったくないからだ。
しかも――帰ったら母にいきなり怒られる流れに。


★彡
【帰宅後、職業安定所で聞いた借用書の話を、父母の2人に話すヨーシキワーカ】
『ちょっと今日、職業安定所でね」
『んっ?』
『!』
顔を向ける母と、
腕時計型携帯端末のエアディスプレイ画面を操作して、ニュースペーパーを読んでいた父の構図。
『借用書の話が上がったんだけど……なんか今日、ヨシュディアエさんの様子がおかしかったんだよ』
『……ヨシュディアエさんって……誰?』
そう、尋ね返してきたのは母だった。
それに対しヨーシキワーカ(俺)は。
『えーとミシマさんのところに行くようになってから、ここ最近、そのヨシュディアエさんの様子がおかしくて……何でだろ?』
『ッ!!? 何でその場ですぐに言い返さないとね!!? ここ最近、変な話になってるでしょうが!!?』
『……?』
いきなり母に怒られた。
訳がわからず、俺(わたし)は酷く困惑していた。
と横から父が。
『まぁ待って!』
『あなた……』
『どうにもきな臭い……。それはミシマが勝手に行って、勝手に済ませた事なんだろう?』
『……』
『うん』
と頷き得るヨーシキワーカ(私)。
『それを実証できる証拠が何もない……!』
『あっ……』
と呟き得る母の様子。
続けて父はこう語る。
『……その時、ミシマは1人だったはず……。『隣にそれを実証できる保証人がいない』……!』
『……まさか……!?』
『どうやら、弟(あいつ)もそれに関わっているようだな……。この連日のおかしな様子だと……』
『……』
(有り得るな……)
そう思うヨーシキワーカ(わたし)。
父の読みは当たっていた。そう、保証人がいない。
『おかしな話の取次ぎが周りに広がっているだけかもしれん……こっちでも対応を取るから、お前はそのまま何も知らず、そう『泳がせて』おけ?』
『……うん……』
わかった。泳がせるんだな?
と母からこんな呟きが漏れる。
『でも、何だってこんな事に……? それにいきなり……。ここ最近、あの弟(こ)の様子もおかしいし……』
もしかしら……と思うヨーシキワーカ(私)。
『……そう言えば……、ミシマさんは、弟の工場に行っていたけど……?』
『それか繋がりは……ッ!? あのバカ!! もしかして……ッ!?』
ミシマのバカに、弟(あいつ)がいいように騙されてる。クッソ。
『えっ……!?』
『あっいや……何でもない……。……心配するな……』
ヨーシキワーカ(わたし)に余計な心配を与えまいとする、父の姿があった。
父はわかっていた。この時点の私に、それほどの力がない事を……。
悔しむヨーシキワーカ。
ギュッ……
と握り拳を握る。
『弟(あいつも……あれでいてしっかりしているんだ……。
ミシマみたいな奴に、安易に付いていって騙されることはないはずだ……少なくともお前よりはな? ヨーシキワーカ?』
(ムッ……!)
と心の中で口ごもるヨーシキワーカがいた。
『でも、何だって、こんな突然……!?』
『それは俺もよぉわからん……ミシマ(あいつ)は昔からそーゆう奴なんだ!』
『それってミシマさんが……?』
と尋ねる母に対し、父はこう返事した。
『ああ』
と。
『……こーゆう手の問題はな……。
その昔の会社に行って、そのミシマさんと一緒にヨーシキワーカ!
……お前が一緒に同伴していないと、法的効力が何もないんだ……!』
『何もない……!?』
『あぁ、そうだ、勝手にミシマが1人でやった事だからだ! だから、こっちは何も気にする必要はない』
『……わかった』
『でも変ね。あたしが他のところで聞いたところでは、そのヨシュディアエの様子が……!?』
『……』
『あなたは何も気にする必要性はないわよ! ……こっちで、何かできないかやってみるから!』
『……うん』
俺は、父と母に頼りぱなしだった。


★彡
【後日】
『こっちが立て替えたのに、逃げようたって、そうは問屋は降ろさないわよォ。覚悟しなさい!!』
『???』
『今ね、ヨーシキワーカ君家に怖い顔をした、黒服を着た人達が行って、家宅捜査しようっていう話が上がってるんだからね……フフフ、恐くな~い!?
ミシマさんのところを勝手に辞めた事、後悔するといいわ!』
『……?』
(何でそんな話になるんだ……?)


★彡
【泳がせる、使える情報がないかヨシュディアエさんを通して聞き、それを元に父母に話しながら、守護霊(彼女)の意見も伺う)
睡眠中のヨーシキワーカ……。
夢の中で、彼女と会う。
(今日のヨシュディアエさんの様子おかしかったな……ここ最近、どうにも妙だ……)
(ねぇ、ねぇ、このまま泳がせてみたら?)
(泳がせる……? あぁ、確か父(ダダ)がそう言ってたな……)
(でね、そのヨシュディアエさんと会って、使える情報がないか、当たってみたら?)
ポカ~ン
彼女は、もしかしたら俺よりも、頭が切れるかもしれない。


★彡
【ミシマさんに関わった年の、6月から8月の間。住居不法侵入のミシマさん】
お風呂上がりのヨーシキワーカ。
それはいきなりだった。
『クソッ!! こんなにハマらない奴!! 生まれて初めてだ――ッ!!!』
と家の廊下を早足で歩くミシマさんを目撃してしまった。
思わず、零れた言葉が。
『……ほへ……?』
だった。

★彡
【その当日、夕飯時に、弟が不審な事を告げる】
『あのミシマさんが、勝手に家に上がり込んできたのに、そんな反応をするなんて……。
これはあの人に伝えんば!?
で、幽霊でも見たんじゃなかと?
それともお兄ちゃんの幻覚か?』
『……』
焼いた鳥の胸肉の近くには、キュウリとじゃがいもとマヨネーズを和えたものがあって、
それを箸に掴んでから、口元に持って行くヨーシキワーカ(私)。
『……いやぁ……あれには、足があったと思うぞ? ……それに青白くもなかったし……』
『いやいや、何言ってんのここにミシマさんが上がり込んでくるわけがないじゃない!?
おかしいなぁもうお兄ちゃんは……!?
ここ最近色々あって、さすがにつかれてんじゃないの!?』
『いやぁ……フツーにあっち方に行ったと思うなぁ……?』
俺は食事しながら、その顔を弟の寝室に向ける。
『……』『……』
この時点から、父も母も気づいていて、弟のそうした様子を怪しんでいたんだ。
だから、時々そうした声が上がっていたんだ。
自分が関与していないところでね……。


★彡
【ミシマは黒】
『黒だな……!』
と言い含めて告げる紳士服の男達。
未来のスバル(俺)の読みは、こう加速する。
『――だが、いったいどうやって、その人を騙すんだ!?』
『実はな……どうしようもない問題に見せかけるために、まだ生徒のうちに『仕込み』と『擦り込み』と『暗示』がかかっている状態なんだ!!』
『暗示!? まさか……!?』
(『集団催眠』『共犯意識』『飴』か……!?)

【――不意にその言葉が浮かんだんだ】
【まだ子供だった時、あのクリスティさんから教えてもらった言葉だ】
【まさか、こんな感じで役立つ日が来るとは……】
【……だが、グッと堪え、その言葉はまだ出さないようにする】
『……』
『『……?』』
【そう、その言葉を考えた発案者は、他でもない、御兄さんだからだ!】
【ここで、その歴史を狂わせてはいけない――】

『……例によって、やはり金か……!?』
『ああ』
『そうだ』
と告げる紳士服の男達。
俺は心の中で、こう思う。
(やはりか……!)
と。
続けて、紳士服の男がこう語っていく。
『そして、ヨシュディアエ達、職業安定所の職員たちは』
『!』
『前々からそうした事があり、その職業訓練校から、『委託の頼まれ事』を請け負っていて、
どうしようもない問題に見せかけるために、色々と手を尽くしているんだ……!』
『……』
『どうしようもない問題を、問題事で済ませるためにな……!』
(なるほどな……道理で……)

【――もちろん、委託の頼まれ事である以上、お金を包まないといけないそうよ?】
【だいたい20万円(1515米ドル)から30万円(2272米ドル)ぐらいだと言われていてね……!】
【お金の支払いどころは、負けた被害者側か?】
【もしくは、そうしたヨーシキワーカさんの事があって、昔の会社か、ドクターイリヤマやドクターライセンか、ミシマさん辺りね……!?】
【もう、気持ちいいぐらい負けっ越しだったそうよ!?】
【……えっ!? 負けっ越し……!?】
【うん! でね、お金の使い道は自由!】
【お酒の飲み会、居酒屋、回らない寿司屋、焼き肉、温泉なんてものもよくて】
【個人の趣味で、綺麗なお洋服に袖を通したり】
【家族ぐるみで、何か美味しいものを食べたりしていたりね】
【だから、協力金としてお金が入ってくる以上は、美味しい思いをするために、その証拠を揉み消す必要があって】
【また使えるように、訳がわからないようにして、情報操作・情報規制を取り次いでまわり】
【本人を一切介さないようにして】
【その本人が気付かれないうちに、就職できないうちに、多くの人伝手をつたって、調整調整ツギハギされた情報が、周りに広がっているのよ……!】
【……ここに関わってくるのがね……】
【仕掛け人であり、闇子・かけ子・呼子たちと言われる人達で】
【国の公共機関の職員が関わる以上、口止め料としてお金をもらうなどして】
【誤った情報を意図して取り次いでまわり、調整調整ツギハギを利かせている理由(わけ)よッ!?】
【そうした、国の威光には誰しもが逆らえないからね……】
【あぁっと、ずいぶん前のアメリカの話よ?】
【……――】

『――おっと……! 騙されたからといって、国の公共機関の職員さんを悪く言うのはダメだぜ……!? これはそうした問題なんだからな!?』
『……』
(ハッキングしていたくせに……良く言う)

【――俺は敢えて、この場でのその発言を控えたんだ……】
【ハッキングや位置情報なんかは、そのミシマさんに関わっていた年からあっていたが……】
【エスカレートし出したのは、あくまで後だからだ】
【実に多くの人達に、そのヨーシキワーカさんをハッキングを受けていたからだ……もうそうした手柄の横取りである】
【未公開の情報を含むので、そうした奴等が人知れず奪い、本人が与り知らないところで、手柄を上げてたそうな……ヒドイ話だ……!!】

紳士服の男の説明は、こう続く。
『そうやって、上下関係を定め、優秀な能力を持つ人は上へ、そうでない凡人は下へ持って行くんだ。
そうやって上で、取り決めているわけだな!
本人に適した能力を、あちらで取り調べ、適した求人を当ててくるわけだ!
その線引きとなるのが――』
『どうしようもない問題……というわけだな!?』
『素晴らしい』Wonderful(ワンダフル)~♪』
ハァ……
と長嘆の思いで、重い溜息をつく俺。
(人の器(程度)が知れるわ……。そんな事をやっているから、序列が下等辺なんだよ? レベル1だぜ今地球は……!?)
ハァ……
ともう一度溜息をつく俺。
『上手い話には、何かある……!』
『『!』』
『これは、俺の親が言っていた言葉だが……――』

『――人が、親切にお金が上がる話を、誰かに教えるだろうか!? 大抵の場合は、それは人を騙すためだ!!』
それがどうしようもない問題の真相だ。

『素晴らしい』Great(グレイト)……!!』
『あなたはいい親を持っているんですね!!』
『あぁ、そして、これは、亡き兄さんの中学生の頃の卒業式の思い出だが……』


★彡
【ヨーシキワーカの中学の卒業式】
これはまだヨーシキワーカ(俺)が、中学生時代、その創業式の日の出来事。
その記念すべき日にイライラしていた先生が、教室に入ってきた時に始まる。……確かこんな感じの内容だった――
『――……まさかあいつ等がそんな事するなんて……。
ここまで大きな騒ぎになるなんて……どうすればいいんだ!?
警察や消防まで出てるぞ!!
周りの他校の生徒や学校まで広がって……。
どう、この問題を沈めればいいんだ……!?』
『……?』
そして、先生は向き直り、まだ中学生だった俺たち、あたし達に向かって、こう言ってきたんだ。
『そんな名前の問題なんて元々ないからな!
給料が上がる話なんて、ウソだ!
そんなものは元々どこにもない!
これは、そいつを釣り上げるための『餌』だからな……!
お前たちも注意しろよ!?
クソッ……あいつ等がまた、ほんとにとてつもないぐらい問題行動を犯す奴等なんだな……!』
頭をかきむしる先生がそこにいた。
それが件の犯人当てゲーム、どうしようもない問題、とんでもない問題等々……に繋がる物語(ストーリー)だ。


★彡
【会社というのは不祥事を避けたいものだ。だから問題事で済ませようとしてくるんだ】
『――会社というものは、警察沙汰になるのを嫌うものだ……。
それは体裁を取り繕うためで、揉み消して回る必要がある……!!
会社のマイナスイメージは避けたいところだからな……!
だから、問題事で済ませようしてくるんだ……!』
それが事の真相だった――


TO BE CONTINUD……

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