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始まり


 いつも通りの朝がやって来る。

 カーテンを開け、ご飯を食べる。

 ご飯を食べ終わった後、歯を磨きながらテレビをつける。



「朝のニュースです」

 大原おおはらは静かにテレビを見続ける。

「昨日午後五時ごろ〇〇市の〇〇山で、男女二名の死体が」

 ブッチっと音を立てて、テレビの画面は消えた。



 大原は気分が少し上がって、鼻歌でも歌い気分になった。

 大原は洗面所に行き、口をよく洗いリビングで仕事服に着替え「さて、行くか」っと呟き、玄関へ向かおうとした時、ピンポーンとインターホンが鳴り、大原は急激に気分が落ち込んだ。



 大原の家は古い二階建のマンションで、大原は一階に住んでいる。当然インターホンにカメラなど付いていないところだった。



 大原は真っ先に玄関に向かわず、台所に寄ってから玄関に向かった。

 大原はドワスコープを覗いたが、レンズがズレていて三人いるのは分かるが、どんな人物が居るのか分からず、とりあえず右手を腰あたりに隠し「はい」っと言いながらドアを開けて対応した。



「すみません。 朝早くから」

「私、こうゆうものでして」

っと警察手帳を見せてきた。



 どうやら私服警察だったようで、一番先頭にいるのはおそらく五十代ぐらいの男で、右にいる男は三十代ぐらい、左にいるのはおそらく十代か二十代の若男だった。



大原は「どうしたんですか?」っと聞いた。



 五十代の男は喋る。

「ここは大原さんの部屋で合ってますかね?」

「はい」

「それじゃあ、少し、部屋の中見させてもらっていいかな?」

「え、なんでですか?」

「まぁまぁ、後で説明するから」

「はぁ、いいですけど」



 先頭の男は一歩踏み出した。

瞬間、大原は右手に隠し持っていた包丁を先頭の男の首目掛け、突き刺しすぐに引き抜いた。



 先頭の男は首から大量の血が流れ、後ろの方へ倒れて行く、周りの二人は急な出来事に対応できなく、一瞬動きが止まったが右の三十代の男が状況を理解し、大原に組みつこうとしてきた。



「やめろ!」

っと言ってきたが、大原はやめない。



 次は三十代の男の首を狙った。

しかし、三十代の男は自分の左腕にわざと包丁を刺されに行って、大原の右手首を掴みそのまま背中に手を回され、大原は立ったまま百八十度回転した。そして回転した方向を見ると十、二十代の男が目に入った。



 十、二十代の男は動揺していて冷や汗をかいており、手が震えていた。

その手には、拳銃が握られていた。



 それを見た三十代の男が「おい、バカやめろ!」っと言った。



 十、二十代の男はパニック状態になり、何が何だか分からなく取り合えず拳銃を構えていた。



大原は少し、口角を上げ言った。

「撃ってみろよ」

っと相手をバカにするよな感じで。



十、二十代の男は更に激しく震え始めた。

「うわ〜!!」

っと声が聞こえた瞬間パァンと音が聞こえ、大原の眉間に何かが当たった。



 痛くは無かったが、体の力が抜ける気がした。

大原は後悔してはいなかった。倒れる時、左手の小指に巻かられている黒いロングの髪の毛を見ながら、大原は静かに眠った。







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「んん〜、いい朝!」



 彼女は小さな村のクエン。





(皆さん、おはようございます! 私はクエンここメムロ村の、看板娘です! なんちゃって、今日は森の方に行こうと思います。取り敢えずベットから起きて着替えます!)



 ドアがガチャンと開き、クエンは部屋を出てリビングに向かう。



「おはようお母さん!」

「おはよ、クエン」



(これは私のお母さん! 名前はシュルア、ちょっと気難しい人だけど、良いお母さん!)



「今日はね、ちょと森の方に出かけに行って来るね!!」

「はいよ、気をつけて行って来るんだよ」

「は〜い!」

 クエンはテーブルの上に置いてある、小さなナイフを手に持ち、太もも付近に付けて、家から飛び出し、森の方へ走って向かう。



 途中途中で村の人々に挨拶をしていると、たまたま畑で働いている幼なじみのリュエンに会った。



「おっはよ〜!」

「おおー、クエンか、おはよ」



(この人はリュエン、私の幼馴染! リュエンはちょっと老け顔だけど、頑張り屋で、優しい人!)



「朝から頑張ってますな〜」

「ハハ、まぁな、クエンはこれから何処かいくのか?」

「ちょと森の方にねぇ〜」

「そっか、気いつけてな」

「うん!」

っと言いながら森の方へ走って行くと、ちょっと離れた所から、リュエンが「食いすぎるなよー!!」っと声が聞こえたので、クエンは手を振って答え、森へと向かった。







 森は大変生い茂っており、地面に横になると雑草や花で人が隠れてしまう程の長さであるが、危険な魔物や危険な植物など無いので、安全な森である。



 クエンは森に着き何をするのかというと、色々な果物を取ってつまみ食いするのが目的。



「よっと」

 クエンは運動神経が良く、木々に登って果物を探す。

高い所に登る必要性は無いのだが、運動のためだとか。



 地面に着地し、次々と果物を見つけ腰に付けていた袋にどんどん入れ、たまにクエンは果物をパクとつまみ食いし「おいしい〜!」っと叫ぶ。

次の果物に向けて走ろうとした時、足に何か躓きクエンは勢いよく前方にある木に頭をぶつけて、涙目になった。



「いった〜、なんか引っ掛かったかな〜?」

 クエンは引っ掛かった場所を、持っていたナイフで掻き分けていった。

「うわ! 人!」

 クエンは驚いた。



 そこには倒れている一人の成人男性? がおり、クエンは倒れている人の全体を見て、変わった服装だなぁ〜っと思った。



「大丈夫ですか?」

っと言いながら男の頬っぺたを、さっき取った果物でペチペチ叩くけど反応が無い。



 男は目立った外傷は無く、クエンは「取り敢えず運ぶか!」っと言い、男を抱える前に手に持っていた果物を口の中に入れ、男をお姫様抱っこし、森を出て村の方へ走って行った。









 男は静かに目が覚めた。

まず目で見える範囲を確認し、誰も居ないので取り敢えず安全だと思い、静かに起きた。

周囲を見回し男は言った。

「ここどこ」っと。

 男はベットに座りながら、部屋を見た。

雰囲気は、ヨーロッパみたいな感じで。

今の時代には無いと思われる部屋だ、あるとしたら文化遺産的なものだろっと思った。



 男はまず、座りながら自分の体に異常が無いか手探りで確認し、腕に軽い包帯が巻かれている程度と、服装が変わってる以外、問題は無かった。

男は思い出したかのように、パァッ左手の小指を見て男は安堵した。



 男はまず状況整理しよと、考え込もうとした時ドアがバタン! っと行き良いよく開き、男はさほどビックリはしなかった。

 男は開いたドアを見ると、若い女の人が居た。



「〜〜〜〜」(あ、起きてる!)



 男は女が何言っているかわからかった。

男は取り敢えず、質問してみることにした。



「あ、すみません。ここは留置所りゅうちじょですか?」

「?」



 女は首を傾げ、コイツ何言ってんだみたいな顔をしながら、部屋を出て行った。



(ふぅ。なんなんだ、さっきの女性は日本では見かけ無いよな風貌ふうぼうと格好だったな。

まぁ言い、取り敢えず俺は、確か仕事に行こうとした時警察に家宅捜査?をお願いされ、バレる前に三人殺そうと思ったが、流石に三人相手は無理で捕まると思ったら、なんか若い男に撃たれたよな~撃たれてないような~)

んーっと、大原は考えていると開いていた扉から、さっきの若い女と少しふくよかな女が現れた。





「〜〜〜〜?」(あんたどこの人さ?)

ふくよかな女が喋っている。



(あぁ、何言ってるかさっぱり分からん)

 俺は、前の女性二人を観察した。



 若い女性の髪は肩ぐらいの長さで金色、体はシュッとしていて筋肉質、服装は布の様な物で、とても動きやすそうなTシャツ、短パンだっと、ふっと顔を見て目があい、彼女は笑顔で小さく手を振っている。



 次にふくよかな女性、髪はショートで女性とは思えない程の太い腕をしてるのが印象的で、服装はさっきの子と同じよな感じだが、腰に前掛けの様なものしていて汚れていた。

女性は腕を組み目は鋭かった。



 俺は自然に目を見て、目の奥を見るとさほど警戒はしていない事が分かった。

だから俺は質問した。

「ここは、外国か別世界ですか?」



 女2人は顔を見合いふ〜っと、ため息を鼻から出し、ふくよかな女が男の腕を掴み、部屋を出ようとする。

男は立ち、付いて行くことにする。



男は思った。

(ここがどこで何なのか調べ、もし、ここが俺の思っている通りならあるかもしれない)

男は少し興奮し口角が若干上がった。

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