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7話 俺専属のメイドさんが俺より強く、厳しくて怖かった件について

俺は自分の部屋に着くと、メイドのソフィアさんが待っていた。

「お帰りなさい。ケイ君。確認ですが、私はあなたを呼ぶ時、ケイ君でよろしいですか?年下ですので。」

俺は、リリス隊長とのキスのせいで、まだ顔を赤くしてふらついていた。

「は・・はい、大丈夫です。」

すると、ソフィアさんが俺に近づき、腰を抜かしていた俺を抱きかかえた。

「あら、どうしました?ケイ君。顔が赤いようですが」

俺は恥ずかしくて何も言えなかった。

「いえ・・・なんでもないです・・・。」

「そう。それでは夕食ができておりますので、召し上がってください。」

ソフィアさんは夕食を持ってきた。俺の異世界転移初の食事。もう死ぬほど腹が減っている。

ソフィアさんは俺が見たことのない珍しい料理をたくさん机に並べた。

「今夜のメニューは、ファイア牛のステーキ、焼き魚、サラダでございます。」

どれも美味しそうだ。だが、一つ疑問がある。量が多すぎね?3人分くらいあるぞこれ・・。

でも、腹が減っていたのでガツガツ食べ始めた。すると、手をビシィイイ!!とシバかれた。

「・・ッ!!痛い・・!!」

俺が驚くと、ソフィアさんは恐ろしい顔をしていた。

「お行儀が悪いです。ケイ君。食事のマナーも私が一からお教えします。」

やっぱりソフィアさん超怖ええ!!ソフィアさんに指導されながら、ゆっくり食事をした。

だが、ゆっくり食べていると、すぐにお腹いっぱいになってしまった。まだたくさん料理が残っている。

「あ・・あの・・もうお腹いっぱいなんですが・・。」

俺が恐る恐るそう言うと、ソフィアさんが俺の肩に手を置いたので、思わず「ヒィ・・!!」とビビってしまった。

ソフィアさんは耳元で、「ちゃんと全部食べないとダメです・・。残したら分かりますね・・。」と囁いた。

そして、また俺を睨んできた。俺は、涙目になりながら完食した。

「ごちそうさまでした・・・。」

すげえ腹がきつい・・。まじでぶっ倒れそう・・。

俺は、食器を片付けようと立ち上がると、「いいです。食器は私が片付けます。」と言い、ソフィアさんが食器を台車に乗せた。

「私はこの食器を洗いに行きますので、ケイ君は部屋で勉強をしていてください。後でどこまで進んだか聞きますから」

そう言うと、ソフィアさんは部屋を出て行った。

ソフィアさんがいなくなると、緊張がほぐれ一気に眠気が襲ってきた。

でも、ちゃんと勉強しないと・・また怒られる・・。でも、眠い・・。俺の意識はそこで途絶えた。

ーーーーーー ソフィア視点 部屋に戻るとケイが寝ていた。勉強も全然進んでいない。これはしっかり躾が必要ね。

ケイ君の寝顔を見つめる。かわいい。襲っちゃいたい。でも、私はメイドとしてちゃんと起こさないと。ケイ君を揺さぶって起こす。

「起きてください。ケイ君。何寝ているんですか?」

「うわあああ!!」

俺視点__

俺は慌てて起きた。やってしまった。これはひどく怒られるぞ・・。勉強全然進んでねえ。

「ごめんなさい・・寝てしまいました・・。」

すると、ソフィアさんがベッドの方に移動した。

「ここに来なさい。」

へ・・?どういうこと?寝ていいってことすか?

俺はベッドの上に移動した。

その時だった。いきなりソフィアさんに抱き着かれ、寝技を決められた。死ぬほど強い。ソフィアさんの筋肉量は、日本少林寺拳法全国優勝した俺より多いだろう・・。

「うう・・・!!ソ・・ソフィア・・さん・・ギブ・・。」

ソフィアさんは全然緩めてくれない・・。

「私は勉強していなさいと言いました。だからお仕置きです。我慢しなさい。」

俺はもう意識が飛びかけていた。ソフィアさんは俺の意識が飛ぶ寸前で力を緩めた。

「これからも、こうして躾て行きますので、覚悟の方をよろしくお願いします。」

これほど、ベッドが怖いと思ったことはない。っていうか寝技強すぎだろこの人・。なんでメイドなんかやってんだ?兵士やればいいのに・・。いや、余計なことは考えないようにしよう。

その後、入浴を済ませた後、眠さと戦い、今日の勉強を終わらせた。

「お疲れさまでした。ケイ君。今日はこれくらいにしておきましょう。」

やっと終わった。もう夜中の2時だ。

「では、ケイ君。寝る時間ですよ。明日は6時に起こしに来ますから。それまでに起きていてください。もし寝ていたら・・・分かりますね。」

ソフィアさんが真顔で圧を放ってくる。もう、関節技で締められるのはごめんだ・・。

「はい、ちゃんと起きます・・。」

「よろしいです。それじゃあ、私も失礼させていただきます。お休みなさいませ。ケイ君。」

ソフィアさんは丁寧に頭を下げてから部屋を出て行った。
_______________

朝起きると5時45分だった。危ない。ギリギリ間に合ったようだな。

俺はすぐに起きた。6時になると、ソフィアさんが入ってきた。

「おはようございます。ケイ君。昨日はよく眠れましたか?」

「はい。・・・・・あの、ソフィアさんはよく眠れましたか・・?」

この人はどれくらい寝れているんだろう・・。少なくとも俺よりも遅く寝て、俺よりも早く起きているはず・・。

「心配してくれたんですね。ですが、それには及びません。私は眠らない体質なんです。眠らずとも、脳を体を十分に休めることができる。」

・・え?・・・どゆこと?・・・。

「まぁ、そのうち分かるでしょう。それより、朝食の準備が出来ていますので、食堂に来て下さい。」

朝食は食堂で食べるのか・・。

ソフィアさんはそれだけ言うと部屋から出て行ってしまった。

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