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紅葉とウサギ

ここは、魔法が使えるリスティアの国。1年中、夜になると満月が見れ、人間界と同じ様に春夏秋冬の季節があります。

そして、豊穣祭もあります。ここでの豊穣祭は、ほとんどの住民達が参加します。料理を作り、飲み物やお菓子で祝い、皆が楽しみます。


そんな豊穣祭に参加するうさぎの女の子が1羽。
名前は、ルーミと言います。
どうやら、家族と町の皆の為にお手製のパンケーキを振る舞う様です。
朝から大忙し。
ルーミは、お母さんうさぎに聞きました。
「お母さん、おはよう。今日は豊穣祭だね!林檎のパンケーキを作りたいんだけど、林檎はある?」と。
そう聞くと、お母さんうさぎは、
こう答えました。
「はい。おはよう。
そしてごめんね。使い切っちゃて無いのよ。朝ご飯を食べたら町の果物屋さんで、変わりに買ってきてくれるかしら。一緒に作りましょう?お母さんはルーミーがお買い物している間に、準備しておくわ。」

 
挿絵


ルーミは、大好きなお母さんと一緒に、豊穣祭のパンケーキが作れるとおお喜び。すぐさま頷くと共に元気よく
「分かった!」と返事をしました。
そうして、ルーミは町へと林檎を買いに出掛けました。
町の中は豊穣祭で大忙し。あたりは色とりどりな飾りがあり、夜にはライトアップ
されるそう。果物屋さんに向けてスキップし歌を歌いながら向かいます。
「美味しい♪美味しい♪林檎さん♪売ってるかな♪」
すると、その声を聴いた仲良しなリスさんが話しかけて来ました。
「おや?ルーミ、嬉しそうだね!何処かに行くのかい?」
ルーミは答えます
「今日は豊穣祭だよ!お母さんは家で準備中で私は林檎のパンケーキを作るために、林檎を買いに行くんだ♬」
それを聞いたリスさんはこう答えます
「なるほど。それは楽しそうだね。」
ルーミ「作ったら町の皆にもおすそ分けするつもりだから、リスさんにも渡しにくるね。
待ってて、とびきり美味しい林檎のパンケーキを作るから」
リスさん「あいよ。楽しみに待っているよ。道中気を付けるんだよ。転ばらないようにな」
ルーミ「はーい!」
 そうして、数度会話をした後、ルーミは目的の果物屋さんに向かいました。
 
果物屋さんに着くと、お目当ての林檎の他に、柿や梨、ミカン、ぶどう が 並んでいます。
  色とりどりの果物が並んでいますが、今日はりんごパンケーキを作る予定。
その為、林檎を購入し帰ります。

 お店から出ると少し日が傾いてきていて、オレンジ色の太陽が雲に陰って見えています。
そうして、来た道を戻って家に帰ります。
  
 家に帰ると、粗方準備を終えたお母さんうさぎが出迎えてくれました。
お母さん「ルーミ、お帰りなさい。リンゴは買えたかしら」
 
ルーミ「うん。見てみて!!真っ赤なリンゴ買えたよ。」
 お母さんウサギはルーミからりんごを受け取ります。
 
お母さん「じゃあ、作りましょうか」
ルーミ「はーい!作ろう♬作ろう♪」

お母さんうさぎとルーミは作り方の画像をタブレット端末でみます。

ーりんごのパンケーキの作り方ー
材料
りんご 人数分
ホットケーキミックス 

牛乳
バター


①焼きリンゴを作る。りんごは切って少し厚切りにする。フライパンに
バターをひいてちゅうくらいの火にかけ、りんごを並べて両面焼く。焼き色がついたら
お皿に移す。

②ホットケーキミックスに卵と牛乳を加えて混ぜる

③フライパンにバターを引き、②の生地を円形に流します。
りんごを並べ生地の表面に泡が出てきたらひっくり返す。火が通ったかを
確認する為に、竹串を刺して生地≪きじ≫がつかないのを確認したらお皿に移す。

そうして確認し、お母さんウサギと娘は一緒に調理を進めていきます。
 暫くすると、リビングルームに甘い林檎の良い香りが漂ってきました。
 
その香りにつられたお父さんうさぎが二階から降りてきました。

お父さん「なんだかいい香りがするぞ?お母さん、出来たのかい?」
お母さんうさぎ「あら、貴方。ええ、今この子と一緒に作っている途中よ」
ルーミは頑張って、フライパンに生地を流して焼いている最中。
 それから、また暫く時間が経ちました。

そしてー、町に灯りが灯り始まる頃、沢山のパンケーキが完成。
最後に生クリームをホイップし、生バジルを添えたら出来上がり!!
  
一生懸命作ったパンケーキはとても美味しそうです。

ルーミ「みてみて!ついに完成したよ」
お母さん&お父さんうさぎ「ほんと、美味しいそうなパンケーキが沢山」
 お母さん「つぎはラッピングね。この箱に入れて、皆に配りに行きましょうか」
お父さん「僕も手伝うよ」
 お父さんウサギも参加し、皆で出来上がったパンケーキを色とりどりな箱に包んでいきます。
数分後、全てのパンケーキにラッピングし終わり、いよいよ準備が出来ました。

うさぎの一家は完成したパンケーキを持って町へ行きます。
 町に着くと、沢山の動物達が既に豊穣祭を開いていて、賑やかに祭りが行われていました。

「さぁ、私たちも皆さんに配りましょう」とお母さんうさぎは二人に言います。
持ってきたふしぎの鞄から、パンケーキが梱包された箱を次々と出します。
 箱を出し、元々場所を取っていたショーケースにパンケーキを並べます。
すると、並べている最中、日中約束したリスさんが訪れました。
「ルーミ、待ちきれなくて来たよ」
ルーミはリスさんが来たことに気づき、満面の笑みで答えます。
「あ!リスさんだ!いらっしゃい!これ、約束していたパンケーキ!お母さんと作ったんだ」
中身を見せて渡すために、一つショーケースから出します。
 
箱を開くと、ふっくら焼けたりんごのパンケーキ。飾りにはバジルとホイップした生クリーム
がのっています。
 箱から漂ういい匂いにつられて次々と住人が集まってきます。
住人1「おや、ルーミのお宅は りんごのパンケーキかい」
住人2「ほんと、美味しいそう」
ルーミーは、お母さんと一緒に一生懸命作ったパンケーキなのでその言葉が嬉しくて
溜まりません。
ルーミ「これ、最後はみんなでラッピングしたんだよ。綺麗に出来ているでしょ」
お父さんうさぎ「ま。僕は妻と娘の手伝いをしただけなんだがね」
 お母さん「でも、お父さんが手伝ってくれたから、間に合ったのよ」
とても仲が良いルーミ家。
パンケーキを貰ったりすさんを含め、皆でほっこりしていると、何処からともなく音楽が。
ネズミたちの毎年恒例、音楽パレードです。

 ‘’さぁさぁ、豊穣祭は始まったばかり♬ 一年に一回♬ 楽しもう♬‘’
この国のネズミ達は皆音楽の才能をそれぞれ持っていて、毎年楽しませてくれます。

その音楽につれて、町はますます賑≪にぎ≫やかに。大人はワインにシャンパン、子供はジュース、それにお菓子や色々な食べ物が夜≪よ≫な夜≪よ≫な振舞われます。
 
とても楽しい豊穣祭。
時間が経つに連れ、終わりが近づいてきます。ところで、ルーミ家が作ったパンケーキは
どうなったのでしょうか。大丈夫、全て皆に振舞われ大好評でした。
 頑張った回がありましたね。
きっとみんなに喜んでほしい、という願いも伝わったのでしょう。

みんなも、頑張って信じていれば必ず伝わります。見てくれる人はちゃんといます。幸あれ!
楽しいことや好きな事は、一人でやるのも素敵だけれど、たまには仲間や家族とやってみませんか。きっと、もっと楽しくなりますよ。







 


 


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