111. やはり白と黒は敵同士
111. やはり白と黒は敵同士
オレは引き続き宿題をやっている。あれから夏帆も黒崎もおとなしく宿題をやっているみたいだな。
「うーん……ここはわからないです。冬花先輩教えてください」
「どれかしら?ああこの問題は、問1のこれを……」
どうやら2人は順調に進んでいるようだ。さてオレも早く終わらせないと……。それからオレは黙々と問題を解き続けていく。
「喉乾きました。ジュースいれてきますね。冬花先輩はオレンジジュースと水道水どっちがいいですか?」
「え?それならオレンジジュースのほうがいいのだけど」
「はーい。待っててくださいね!」
その2択はなんなんだよ。夏帆は嬉しそうにキッチンでオレンジジュースをついでいる。
「えっと神原君は何かわからないところあるかしら?」
「あー……一応この問題なんだけどあってるか?」
「どれ?うん。あってると思うわよ」
黒崎……近いよお前……。夏帆とは違う女の子のいい匂いがする。あと胸元チラチラ見えるんですけど……。そんなことを考えているうちに夏帆が戻ってきた。
「ちょっと!何してるんですか先輩!冬花先輩の胸元見てましたね!?」
「見てねぇだろ!」
「神原君……わざと分からないふりして私の身体を見ようとしたのね……ひどいわ!」
「違うって!そんなつもりじゃない」
「じゃあどういうつもりで見たんですか!!私がいるのにひどい!」
「やっぱり見たのね!!この変態っ!!」
「うぜぇ……」
くそっ!またこれだよ。もう勘弁してくれ。結局いつもこうなるんだ。どうしてオレの周りにはこんなにもウザいやつが多いのか。まぁ悪い奴らではないんだけどな。
「もう!冬花先輩の小さい胸なんか見てないで私のを見ればいいじゃないですか?」
「な!聞き捨てならないわ。あなたとそんなに変わらないでしょ?私はモデル体型だから、夏帆ちゃん見たいな普通の体型とは違うわ!」
「普通で何が悪いんですか!」
「悪いなんか言ってないでしょう!」
なんで今度はこの2人が言い争ってるんだ?仲良いんじゃなかったのかよ。うん。放っておこう。二人の口喧嘩は止まらないが、とりあえずオレは無視をして宿題をやることにしたのだった。