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4-3 Lost Starlight

 近くの秋葉原署は、弥陀ヶ原曰く先刻の騒動で銃を撃った人が多く、取調室は全部埋まっているらしい。そこで、若めの刑事は事情聴取を車の中で済ませることにした。
 ナビシートに座る流雫は、ただ外の景色を見つめていた。……1時間半前には想像もつかなかった光景が、窓の外に広がっていた。
 「……何が起きた?」
弥陀ヶ原の問いに、後部座席に座る3人の女子高生のうち、結奈から話し始めた。
 それぞれが見た、聞いただけの範囲だったが、やはり情報量としては流雫と澪の方が圧倒的に多い。流雫と澪から逃げろと言われ、ペデストリアンデッキに避難して見ていた結奈と彩花。それぞれ、自分たちが見た限りのことを語るが、比較的早く終わった。そして次は流雫の番だった。
 秋葉原駅前でコスプレイヤーが刺されて、弥陀ヶ原が駆け付けるまで15分も経っていない。ただ、それが流雫と澪には数十分にも感じられた。あまりにも多くのことが、あの短時間で起きていた。
 窓の外……あの惨劇の現場に敢えて目を向けたまま、整理しながら語る流雫。その生々しい単語の数々に、同級生2人は表情を曇らせる。その2人の隣で、澪は目を閉じたまま、あの騒動のことを思い出していた。
 ……澪は、この騒動はテロだと思っていた。最初は通り魔だと思ったが、燃料を撒いた時点で一転して計画的犯行の様相を呈したからだ。そして、今までのテロでは有り得なかった、ヤジ馬に囲まれる事態に陥った。
 理由はどうあれ、自分も流雫も銃を撃たなくて済んだと思う一方で、テロに対してデスゲームや私刑感覚と云うヤジ馬のスタンスに恐怖を覚えた。あの叫びと歓声が、今も脳に焼き付いている。
 ……澪にとっては有り得ないことだった。護身目的のハズの銃が、それ以外の邪念を挟んで使われる……。刑事の父と元警察官の母の間に生まれた一人娘として、それは絶対に相容れてはいけないと思っていた。

 一通り話し終えた流雫は、目を閉じて動かない少女の名を呼ぶ。
「澪?」
澪はその声に目を開けた。居眠りしていたワケではないが、流雫が弥陀ヶ原に話していたことは何も耳に入っていない。
「流雫くんが色々話したが、ほぼ間違ってないかな?」
その問いにも、澪は
「あ、それが……、聞こえてなくて……」
と、ばつが悪そうな表情で答えるだけだ。
 その生い立ちも相俟って、澪の正義感は強い。恐らく、自分が話していた間にも色々な疑問に襲われたのだろう、と流雫は思った。
 「でも、多分流雫が言ったことと、合ってます……」
とだけ返す澪は、弥陀ヶ原には彼女らしくなく見えた。8月の青酸ガステロの時に偶然会ったが、同級生2人の安否が気懸かりで落ち着かなかったものの、話はできていた。それだけに、何時もの彼女らしくないと思える。
 その隣の流雫には、澪は人の話を聞いていられないほど追い詰められているのだと思った。……何度も2人で戦ってきたからこそ、彼女の思いは判っている……と思っていたかった。

 それから一通りの話が終わると、4人は解放された。
 誰かが使った消火器の粉や血の痕が駅前のタイルのあちこちに散乱し、その処理作業が行われていた。
「どうして……こんなことに……」
と流雫は呟く。何度、そう呟いただろうか。しかし、それ以外に言葉が出ない。
「……何処かに行く?」
と澪は問う。ランチタイムもまだだったし、気晴らしをしたかった。
 折角だからと、4人で近くの家電量販店に入った。上階のレストラン街には飲食店が入っているが、ランチタイムを過ぎてそこそこ空いていた。
 先刻の憂さ晴らしを兼ねてトンテキ屋に入った4人は、思い思いのメニューをオーダーした。
 先に届いたジンジャーエールを口にした流雫に、結奈と彩花は先刻のコスプレが似合っていたと、スマートフォンの画像を見せつつ話す。彼女たちなりに、先刻の騒動を忘れさせようと思ってのことだった。
 「あたしもすることになるとは、思ってなかったけどね」
と澪は言いながら、スマートフォンのアルバムに追加された写真を、澪は早速ホーム画面にした。優しく微笑む黒と紅の美少女騎士と、その隣で見つめる白と碧の美少女剣士のコスプレ……それはそれで楽しかったが、しかしそれでも、あの悪夢を吹っ切るには弱かった。
 「澪も似合ってたよ」
と結奈は言い、彩花も微笑みながら
「体験会で完璧過ぎるなんて、チートだわ。その写真なんか、もうキービジュそのものだもん」
と続く。澪がテーブルに置いたスマートフォンに表示された流雫と澪の写真に、同級生は感嘆の溜め息をつく。それがこの日の2人にとっての最大のサプライズだった。
 「……澪が望むなら、もう一度ぐらいしようかな……」
と言った。その言葉に、逆に澪が驚く。先刻までは、自分がやるのかと驚いていたのに。
 「流雫?いいの?」
と問うた澪に流雫は
「ああ云う体験会が有るならね。あのまま尻切れ蜻蛉なのも、癪に障るし」
と答えた。その言葉に同級生2人が、流雫に期待の目を向ける。
 ……その光景は、一見端のテーブルを囲む4人は先刻の惨劇に見舞われていないように思える。ようやく、普段の平和が戻ってきた……そう思えた。
 流雫は澪に優しい……と云うより、甘い。ただ、今に限って言えば、追い詰められている彼女が笑えるのなら、と半ば手段を問わなくなっていた。自分も追い詰められていたことには、目を背けて。

 トンテキ屋を出ると、流雫と澪、結奈と彩花の2組は秋葉原駅前で別れることにした。2人は突発デートの目的のハロウィンイベントこそ無くなったが、折角だからと今からゲームグッズのショップを回るらしい。そのバイタリティは、澪には羨ましい。
 漸く人通りが戻ってきた駅前で、2人の背を見送った流雫と澪はその場に立ち尽くす。
 ……2人と別れたかった。それは流雫も澪も同じだった。
 結奈と彩花は、澪と何時も遊ぶ同級生で、5月のゲームフェス以降は流雫と顔見知りでもある。そして、何故か流雫への評価は高い。冗談ではあるが、結奈曰く澪には勿体ないらしい。
 その彼女たちは彼女たちなりに、2人を心配していて、その気遣いは確かに嬉しい。嬉しいが、今の2人には笑うことはできなかった。恐らく、トンテキ屋で笑ってみせたのも、無理した作り笑いだったことはバレているだろう。
 それでも、そこにツッコまないのは、彼女たちの方が大人だからだと澪は思った。流雫に助けられ、結奈と彩花には優しくされ、それに対して何もしてやれないことに、澪は無力感を抱いていた。
 「……修学旅行、行けるかな……」
と澪は呟く。
「明後日からの?」
と流雫に問われた少女は頷く。
 ……流雫より1ヶ月遅れで、澪は明後日の月曜日から修学旅行で、金曜日まで東京を離れる。目的地は流雫と同じ……彼自身は行かなかったが……北部九州。東京から飛行機で福岡入りし、それからバスで1日ごとに大分、熊本、長崎へ行き、福岡から東京に戻ると云うルートだ。
 長崎から一度福岡へ戻るのは、長崎発着便だと飛行機の大きさの都合上、1便で全員が乗り切らないためらしい。そして言わずもがな、澪をリーダーとするグループには結奈と彩花がいる。正しくは、3人だけのグループだ。
「行っても、笑えるかな……あたし」
と澪は呟く。……あれだけ
「あたしがついてるよ」
と流雫の支えになり、頼もしかった澪が弱っているのは、流雫は見ていられなかった。
 ……4人で遅いランチタイムを過ごしている間、何回かニュース速報がスマートフォンを鳴らした。秋葉原テロと見出しが付けられた4本の記事のうち、1本は4人の犯人のうち3人は病院で死亡が確認されたと書かれてあった。同時に最初に被害に遭ったコスプレイヤーは重体で、搬送先の処置が続けられているようだった。
 ……あたしたちは、あんな連中の見世物になりたいから戦ったワケじゃない。それなのに……。
 「っ……!」
泣き叫びそうなのを理性で必死に抑えていた澪は、しかし最早止められなかった。
「流雫……」
彼の名を呼び、そのオッドアイの瞳を捉えた瞬間、澪はその肩に顔を埋める。
「流雫ぁぁぁっ……!」
彼の名を呼びながら泣き叫ぶ澪。言葉にならない感情が大爆発を起こした。背中に回した澪の手が、流雫の身体を締め付ける。
「っ……!」
流雫は痛みに顔を歪めながら、澪の腰に手を回して擦る。しかし、その名を呼ぶことしかできなかった。
「澪……」
 ……今の2人は、周囲から見れば異様に映る。しかし、どう見られていようが構わなかった。
 殺される恐怖を押し殺して、生き延びてきた流雫と澪。しかし、デスゲームのように見られ、犯人を撃たなかった、殺さなかっただけの理由で罵声を受けた。
 人を撃つ、それは人の命を奪いかねないと云うこと。いくら正当防衛だと云っても、いや正当防衛だからこそ、軽々しく見るものではない。かつての恋人美桜をトーキョーアタックで失った流雫、刑事の娘の澪。立場は違えど、思っていることは同じだった。だから、ヤジ馬の思い通りにならないように、2人は最後まで引き金を引かなかった。殺さず、警察に身柄を引き渡した。
 しかし、ヤジ馬にとってはそれすらも、引き金を引けない臆病者、裏切り者のエクスキューズでしかなかった。
 「流雫……」
澪は何度も、声を詰まらせつつも最愛の少年の名を呼ぶ。
 何分ぐらい、我を忘れて泣いていただろうか。
「流雫……」
澪は顔を上げ、滲んだ瞳で彼を見つめ、その名を呼ぶ。流雫は
「澪には……僕がついてる」
とだけ言った。
 世界中の全てを……澪の同級生2人さえも……敵に回したとしても、流雫だけは澪の味方でいたかった。それで彼女が泣かなくて済むのなら。
 澪は頷き、今できる精一杯の微笑を浮かべた。……少なからず無理しているように見えたが、流雫は気付かないフリをした。

 秋葉原を後にした2人は、臨海副都心へと向かった。2人で会う時の定番エリアは東京の端の埋立地だが、初めて逢ったのも、初めて互いを強く意識したのも、初めてキスを交わしたのも、2人の3日違いの誕生日プレゼントを交換したのも、このエリアだった。そして、そのデッキから都心を眺めるのが流雫は好きだった。
 りんかいスカイトレインを降りた2人は、紙コップに入ったホットのラテを手に、レインボーブリッジを一望できるペデストリアンデッキに向かった。
 ……秋葉原で結奈や彩花と会ったのは、確か正午頃。そして今は既に16時過ぎ。東京の空は夕陽によって、オレンジ色に染められようとしている。あと1時間で日没を迎える。
 流雫と澪は、ようやく本当の意味で休息を手に入れたようで、同時に安堵の溜め息をついた。まだ頭の整理は追い付いていないが、それはそれだ。
 「やっぱり似合ってる……あたしは間違ってなかったわ」
そう言って、澪はスマートフォンの写真を見ながら微笑む。2人の端末のアルバムは、今日の楽しかった時間で止まっていた。
「確か、澪の推しキャラだとか……」
流雫は言う。彩花がそう言っていたのを思い出した。
 「うん、5月のゲームフェスで最初に見た時から。だから始めたようなものだし。デフォルトはティアだったんだけど、ついルナに変えちゃった」
澪はそう言って微笑む。
 ただ、同時にティアも流雫っぽい名前だと、少女はふと思った。どっちにしろ、彼女に流雫を重ねるのは変わらなかったのか、と思うと、澪は無意識に苦笑を浮かべた。
 流雫と澪は、ロクにセルフィーをしたことが無く、今日を入れても片手の指を折り曲げるだけで数え終わる程度だった。それだけに、少し特別な感じがした。
「あの2人、澪も似合ってると言ってたね」
「あの子は……ミオ」
流雫の不意打ちの言葉に、澪は顔を真っ赤にしながら答え、間を置いて続けた。
「ティアがルナだから、つい……彼女はあたしの名前にしちゃった」
 ミオのキャラのデフォルトはミスティだったが、それも変えた。ただ、流雫がこのゲームのことを殆ど知らなかったのは助かった。
「じゃあ、あの2人は僕と澪の分身みたいなものか……澪にとっては」
流雫の言葉は、ただ彼がそう思っただけだが、そう言われて澪は目を丸くした。
 ゲームのキャラクターに自分や同級生の名前を付けて遊ぶ、それは昔は特にありがちだった。今はフルボイスがデフォルトで、名前を変えられないゲームばかりになったが、好きな人と架空の世界を旅することは、やはりゲームが好きな人にとっては憧れるのだろうか。
 
 そう云う話をしている間に、紙コップに入ったラテは温くなる。夕陽はついに西の空に沈む。流雫は、今日は澪の家に泊まるから、帰りの列車の時間を気にする必要は無い。ただ、彼女の家……しかも同じ部屋に泊まる上に家族も歓迎していると云うのは、やはり少し不思議な感覚だった。
 「……未だ、動揺してる」
流雫は手摺りにもたれ、呟くように白状した。動揺するなと言う方が無理が有る。
「仕方ないよ」
紙コップを両手で持ったまま、澪は言う。
 ……それは寧ろ、自分自身に言い聞かせているようだった。ただ、今は何を話しても泥沼に嵌まっていくだけに思えて、互いに何も言えなかった。
 やがて空は、微かな碧を宿しながらも黒く染まる。烏羽色と云うのか。流雫は完全に冷えきったラテを一気に飲み干し、空を仰ぐ。今日1日、朝から晴れていたが星は見えない。
「東京でも、星が見えるといいのに……あの日のように」
流雫は呟く。
 ……初対面の3月下旬、初めてこの場所で見上げた夜空には、星が幾つか浮かんでいた。ただ、今は見えない。東京も郊外ならまだマシなのかもしれないが、この明るい臨海副都心ではやはり無理な話か。
「仕方ないよ、それが東京なんだから」
そう言った澪は、しかし河月で見た天の川が忘れられなかった。プラネタリウムやテレビでしか見たことが無かった星空を、流雫と見上げ、手を伸ばした。あの夜の奇跡は、一生忘れない。
 ただそれだけに、流雫はこの不夜城で星空に出逢えないことを嘆いているように見えた。
 「……ボクの悲しい夜空に瞬く、たった一つの星が……キミならいいのに」
夜空に手を伸ばした流雫の言葉に、澪は息が止まった。

 星無き夜に紡ぐ、愛と未来の行方。それが、澪がハマっているゲーム、ロススタ……ロスト・スターライトのキャッチコピーだった。そして、今流雫が呟いた言葉は、澪がルナと名付けたキャラの台詞だった。
 「流雫……?」
流雫の口から聞くとは思わなかったその言葉に、澪は思わずその名を呼ぶ。流雫は澪に恋人に顔を向け、
「……なんてね。先刻、公式サイトを見て覚えた」
と微笑みながら言った。
 ……キャラ説明のページにそう書かれてあるのを、澪は思い出した。ただそれは、作中で最も切なく泣けると言われるエピソードで一度だけ聞ける台詞で、澪はそこでガチ泣きしていた。ストーリーパートのリプレイ機能で見返しては必ず泣く、それほどに澪には突き刺さるらしい。
 「バカ……っ!」
と言った澪は、顔を紅くしながら笑っていた。流雫は微笑みながら言った。
「澪、やっと笑った」
 ……あの瞬間から5時間以上経って、澪はようやく自然に笑えた。無理しなくても微笑めるようになった。それは、澪自身も思った。……でも、流雫は?
 「流雫は?」
と澪は問い掛ける。その言葉に、流雫は
「え?」
と問い返す。
「流雫は、笑えてるの?」
と澪は再び問う。
 「……笑えてる」
と流雫は答える。しかし澪は、その一瞬の言葉の詰まりを逃さなかった。
「……笑って?あたしがついてるから」
と言った澪は、流雫を見つめた。
 ……流雫はもう、一生泣かなくていいほど泣いたし、一生抱えなくていいほどの痛みや苦しみ、悲しみを抱えて生きてきた。
 だから澪は、流雫には笑っていてほしかった。心臓が止まるような微笑を見ていたかった。そして、抱えきれないほどの愛を捧げたかった。

 ……澪は我が侭だ。それが、彼女に誰よりも近い場所にいる少年の印象だった。
 澪の同級生の死に遭遇したあの日、彼女は東京へと逃げ出したかった流雫の代わりに、河月へ駆け付けた。そして、翌日の彼の事情聴取に付き合って、彼の力になりたがっていた。
 だから今日は流雫のペンションに泊まると言い、それに苦言を呈した父親に全力で噛み付いた。……だからあの夜、2人で星空を見ることができた。
 そして、トーキョーアタックの追悼式典に行こうとした流雫を、自分の家に泊めた台風の夜、澪は床に寝ようとした流雫をベッドに誘った。それは流石に、と断った流雫に
「来て。……いっしょにいて」
と言い、結局彼女と背中合わせになって寝た。
 ……澪は我が侭だ。流雫といたい、流雫が生きていることを感じていたい、それが彼女を我が侭に走らせていた。
 「……澪」
流雫は少女の名を呼ぶ。
「流雫?」
澪が彼の名を呼び返すと、流雫は
「……笑えない」
と囁くような声で答えた。
 「流雫?」
もう一度彼の名を呼んだ澪は、表情を曇らせた。流雫は呟くような声で言った。
「……僕には、笑えない……」
 ……ダメだ。どうしても、あの瞬間を思い出す。僕が死なないこと、それ以上に澪を殺されないこと、その全てをバカにされ、嘲笑われて、……美桜の死と云う過ちを繰り返さない、そのプライドにさえ爪を立てられた気がして。
 ……それでも、僕には澪しかいないから、誰に何を言われようと必死で立ち上がるしかない。それで二度と、微笑むことができなくなったとしても。
 「……今は笑えなくても、二度と笑えなくなっても、あたしがついてるから……。……無理だけはダメだよ……?」
と言った澪は流雫を見つめ、微笑を浮かべるとそっと指を絡めた。アンバーとライトブルーのオッドアイ、その瞳が捉えたダークブラウンの瞳に、流雫は息が止まる。
 星の光を失った空の下、弱さ故に彷徨う流雫の感情を何度でも導く、微かな……しかし確かな光を、瞳の深淵に見た気がした。

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