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第6話 ラブホ

枯葉舞う寒空の下、僕はドクから連絡があり
駅の向こう側の研究所に向かっていた。

インターフォンを鳴らした、珍しくドクが下で出迎えた。

「宜しい!今日は久しぶりの依頼案件の話です。」ドク

2階にあがるとアスカちゃん、そして藍原が席に着いていた。

この人選は僕にとってトラブルを呼び起こす。。。😅

横浜市にあるラブホテルのオーナーからの依頼らしい。築20年くらいの駅近物件。

とある階での怪現象でその階だけ営業が出来なくなってるという。

原因か究明とできれば、浄化してほしいとのこと。

「宜しい!オーナーの希望は今の我々にとって難しいミッションではないと思います。

そこで今回はもうひとつ!風間さんに霊体に憑依させます。」

「えぇぇぇっ」ドク以外

「風間さんには、憑依された時の感覚、霊との対話を経験させます。☝️」ドク

「さぁ準備しますよ。明日決行します、明日の15時に研究室に集合です。」ドク

帰りの道、藍原と二人きりは久しぶりだった。

「藍原、憑依されたことあるか?」僕

「口寄せはそれに近いと思うけど、主導権もこちらにあるし、ちょっと違うかもしれないです。」藍原

「痛い?寒い?気持ちわるくなる?🥺」
僕は子供のように問いかけた。

「だから経験ないので分からないです!😤」

アスカちゃんの件まだ怒ってるのか?


-約束の15:00-


「宜しい!今宵は宴会ですょ🥳
さぁ食べて飲んで大いに盛りが上がりましょう!🍺」ドク

約束の15時に研究室にいくと宴会場にチェンジしていた。。。💦

ありとあらゆる食事、酒、心霊番組が流れていた大型プロジェクトターはカラオケマシーンに変貌を遂げていた。

どこから連れてきたかわからない、キャバ嬢とホスト総勢30人の宴が始まった。。。

「ラブホの件はどうなったんだ?」僕

「この宴も計画のうちです、さぁ食べて、飲んで歌いましょう!」ドク

やはりキャバ嬢、ホスト、プロの勧めには無抵抗になり、僕らはヘロヘロになるまで食わされ飲まされ、朽ち果てた。

「あぃはらしゃん、大丈夫でーすか?」僕

「しぇんぱいこそ、大丈夫ですか?」藍原

6時間耐久レースの宴の幕が落ちた。

「あしゅかしゃん、白目むいしゃってますよ」藍原

「よろすうぃ!ホテルまでみなしゃんを
送迎するよう手配しやしゅ」ドク

僕は眠りの中。

肉まんが浮いている。
懐かしいな、駄菓子屋の肉まん。。。
ガラスケースの中に肉まん、あんまん、ピザまん、カレーまん。

この容器が駄菓子屋の前に出てくると冬を知らせるサイン。

この肉まん、いつもと感触が違うな?
弾力がある。

「むにゅっ」「むにゅっ」「がぶっ!」

目が覚める僕。

「いててて」
頭がガンガンするし、全然酔いが抜けてない。それにしても、「むにゅっむにゅっ」

周りを見渡すと、洒落たシャングリラ、壁一面の鏡、平成の残物、回るベット、そして藍原

そして僕の両手にはホクホクの肉まんが、、

いや藍原に馬乗りになっておっぱいを鷲掴みしてる僕だ。。。💦

すぐさま肉まんから手を離し、周囲を見渡す、平成の残物回転ベット、四方八方、死角のない鏡、天井まで鏡、幾千もの馬乗りになった僕。。。

灰皿の中のマッチをみると
ホテル名を確認。

ビンゴです!依頼のあったホテルだ。

「藍原おきろ!」

「しぇんぱい、もうのめないです。むにゃむにゃ😵」

藍原はだめだ、起きる気配ない。
「むにゅむにゅ💤」



「ぷるるー📱」
「はい、もしもし」
片手にスマホ、片手におっぱい

「起きましたか、カメラやマイクのセッティングはすでに終わってます、風間さん、まだだいぶ酔ってますね、私はもう正気です。」ドク

「風間さん?耳当ててるの藍原さんの胸、逆ですよ!」

「アスカちゃんは?」

「アスカくんの回復にはもう少し時間がかかります、藍原くんもまだ厳しそうですね。」ドク

「そこのテーブルにウォッカとテキーラがあります、飲み干してください」ドク

コイツ殺す気か?

「酔拳はご存知ですか?飲めば飲むほど強くなる?酔ったふりをして相手を油断させる」ドク

「霊体に油断させるのです!」

「よくわからないけどわかった」

僕はウォッカとテキーラを飲み干した、🍺ドクの言葉に裏があると知らず。

「風間さん?風間さん?完全に酔いましたね」ドク

うぇ気持ち悪い、吐きそうだ、トイレ、トイレ。

「待たれ!風間さん、吐いてはダメだ耐えなさい!」

「あなたは今、心身ともに衰弱しています、そして酒により、意識がもうろうとしてるはず」ドク

「ドクまじでヤバいょ、吐きたいです😵😱」僕

「正常のあなたは、陽気でプラス思考、心身ともに健康体なのです、今回は酒により、それらを全てマイナスへと移行しました」

「霊体も、もとは、人間です、強いもの、怖いものを避けるのは人と同じ、今の貴方はマイナスオーラ全開です!
憑依する格好の餌食なのです!」ドク

「ピキん、パキン、」
部屋中至る所からラップ音楽が響き渡る。

「部屋の電気を消して、そこの蝋燭に火を灯してください。」ドク

「今、藍原さんが裸で誘ってきたらどうしますか?」ドク

「どんな質問だょ、気持ち悪くてそんな気分じゃない、いい加減にしてくれ😡😵」僕

「宜しい!完全体に変貌しましたね」ドク

その時だった、姿はみえないが真上に何かの気配が。。。悪寒と鳥肌が🥶

うっ金縛り。

「きますょ、さぁ入っちゃってください!」ドク

全身に流れる微弱電流⚡️、体の拒否反応、吐き気、頭痛が倍増。

悲しみ、痛み、憎悪、嫉み様々な感情が湧いてくる。

今まで落ち込んだことがないくらい、闇の底へ意識が持っていかれる。😱😱😱😱😱

こんな状態が継続するなら死んだ方がましだ。
死んじゃった、死にたくない、でも死んじゃった、生き返れない。。頭に刷り込まれる、
底なしの後悔。

「藍原さん、いつまで寝てるんですか起きなさい!」ドク


ビリビリビリー!⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️
藍原が痙攣し始めた。

「痛い、いたたたた⁉️😵😵」藍原

ドクは寝ている藍原の全てのリンパに電流が流れるパットを装着していた。マッサージで使うあれだ。

「イタタタぁ」藍原

あまりの痛さで目覚める藍原。
周囲を見渡し金縛り中の僕を発見!

「先輩⁈ ここどこですか?」藍原

藍原は一瞬で現状を把握した。
ただならない憎悪、それに憑依された僕。

僕の背中に手を当て念仏を唱えた、1分くらいか、段々先程の感覚が和らぎ、意識が遠のいていく。

僕はいつものごとく気絶をした。😵

そして失禁と寝ゲロをしたらしい。。。

もう藍原には会えない、あわす顔がない。
会えるはずないですよね?
後輩の前で失禁、寝ゲロですよ。
「おはよ!藍原」なんて次の日爽やかに
挨拶なんてできない。
死ぬ前にもっと肉まんもんどけばよかった。。。

「ドクさん!先輩が失神してます。。
嘔吐と失禁。。。」藍原

「アスカくん、起きなさい!風間さんを緊急搬送します。」

ドクとアスカは部屋に向かった。
僕は嘔吐し、今日の宴会でしこたま飲んで食ったものを全ての吐き出していたようだ。

しまいには失禁もした。

そんな状況にも関わらず、藍原は僕の体を支えて気道を確保した。

「先輩…しっかりしてください。」藍原

ドクとアスカが部屋に到着してタンカで下まで下ろした。

「ピーポーピーポー 緊急車両通ります」

「風間さんは藤浪病院に搬送します」

ドク、藍原、アスカ3人も同乗し病院に向かった。

僕は急性アルコール中毒だった。。
当たり前ですよ、あんだけ飲めば

「すまない、藍原くん、度が過ぎました。」ドク

僕は3日昏睡状態で眠り続けた。

藍原は会社を休み、ずっとそばにいてくれた。

なんで一部事情を理解しているかというと
僕はなんと幽体離脱をマスターしていたのだ!

物質的な体と、幽体してる体は細長い有線で繋がっている。精々10mくらいの移動しか出来ない。

初めて藍原の寝顔をマジマジみた、10歳近く年下だが、結構大人っぽい顔をしている。

アルコールも抜けて、体力も回復してそうだから、そろそろ体に戻ろうと思った。

「おはよう、藍原」僕は

「むにゃむにゃ、あっ先輩、やっと起きた」

藍原はすぐにナースコールを押した。

医者よりも早く何故かドクが…

「私先生よんでくる」藍原

「すまなかった、あの酒の量は計算違いでした。」ドク

回復状態を確認するということで、僕は検査にいった。

尿検査中に思い出した。寝ゲロと失禁だ。。

僕はそのまま、藍原のところには戻らず

失踪した。




🌟次回予告🌟
-藍原楓外伝-
藍原が青森から東京に就職してだ理由とは。。。13歳から18歳までの物語



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