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「助かったぁぁぁぁ!!!」

 アルザス兵たちの声が、平原に響いた。
 キバもようやく肩の力を抜いて、息をついた。

「キバはやはりさすがだな。この絶体絶命の危機を、切り抜けるとは」

 ルイーズがそう褒める。

「いや、これくらい全然だよ。実質ルイーズたちに助けてもらっただけだからね」
 
「謙遜するな。七王国の国王を味方につけて、利用して見せたのだ。なんたる策略家ぶり。恐れいった。これはますます、我が婿になってもらわねば!」

 ルイーズは豪快に笑った。

「……いや、流石にそれは……」

 キバはルイーズの勢いにタジタジになる。

 これからラセックスとは密に連携をとっていくことになる。そうなれば、ルイーズからの猛アタックが続くことだろう……。
 キバはそれを想像して少しだけ滅入ってしまうのであった。

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