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【エルラリア皇国】

 あの後、ドッペルゲンガーの死体は教会騎士と呼ばれる人たちが処理をしたので全く弄れなくて白衣の少女が拗ねてそれを宥めると【大聖女】メイシェン・アルス・メイデン曰く此処は【エルラリア皇国】が所有する【七星教】の大聖堂であり馬車でその【エルラリア皇国】の王都【エルリア】に向かうとのこと。

「自己紹介でもする?」
 10人で1つの馬車に案内されたがもの凄く広くメイドさんが3人いる。
「そうだね。じゃあ僕から。僕は浜崎一哉。地球では剣道とフェンシングをしていた」
 最初に立ち上がったのは剣道着の少年。髪がこの中で唯一茶髪であり活気に溢れていそうだ。なんかその2つって似てるけどやりづらそう。
「次は私。私は安藤結菜。一哉くんに似てて薙刀を習っていた」
 一哉の隣に居た薙刀用の道着を着た少女。艶やかな黒髪で飾り紐のようなもので束ねられた黒髪が美しい。
「ウチは前園真由美。ソコの2人と同じように弓道を嗜んでおる」
 まるで水晶のような瞳を持っている少女。ただ彼女の手を見たら弓返しによって傷付くのか絆創膏がそれなりに巻いてある。
「俺は田中宏大。コイツらと違って武術はやってないが斧や鉈の扱いなら得意だぜ」
 お次は大斧を持つ少年。ただし肉体が凄くがっしりしておりさっきもブンブン斧を振り回している。
「某は伊賀崎峻。伊賀の里にて忍びの修行をしておったでござる」
 そしてこれぞ忍者っていう人。ただし髪は灰色だったのである。あ苦無持ってたよ。

 これで俺の対面に座る人物の紹介が終わる。

「僕は黒岩拓巳。基本的には飛び道具だけど…多分ボウガンだろうね」
 一応、銃製作の知識はあるものもそこまで材料が揃うとは思わないからな。エアガンも無理だからな。あっテンパだ。
「私は霧宮さくら。特に武術は嗜んでないけど裁縫は得意よ」
 ゴスロリ美少女はそっち系らしい。ちなみにその服も自作品とのこと。美波が似たようなものを義父さんに強請ってたな。この子は金髪で灼眼。なんか色々混ぜってない?
「妾は三枝椿。日本舞踊が得意じゃ」
 十二単衣の少女はその見た目通りらしいが俗に言うアルビノなのか白髪赤目。のじゃロリかな。
「私は藤林光莉。さっきので分かるように医術系に精髄してるよ」
 白衣をヒラ〜として紹介をする。ちなみに蒼銀の髪を短めで切っている。
「最後は俺か。片倉亮也だ。得意なのは人体観察かな。ちなみにこの格好なのは事故死した両親のお墓掃除してただけだから」
「あ〜なるほど。いや気になってたから」
 一哉がそう発言してくる。そんなか?
「何というか屋敷の掃除担当のオババがそんな格好してたから驚いたけど」
 その口調から理解していたが旧華族なの三枝さん?
「まー汚れても良い服だからな。早く着替えたい」
 少し蒸れてくるな。あと水も使ったから少し体冷えてるし。そう思ってるとふと外が見える。
「えっ…」
 俺の視界を掠めたのは城壁。

「一時休憩と勇者様方の宿泊道具などや道中の食糧品を買い込むために城壁都市【ヴォスプーシ】です」

 武骨な城を中心とした城壁都市の中へと馬車は進んだ。

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