バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

11

車内に乗り込んだカオルとトシキは恐

怖を感じながらお互いに抱き合ってい

た。

カオルは気が変になりそうになりなが

ら必死にこらえていた。

カオルがブルブル震えている姿を見た

トシキはカオルに言う。

(カオル、大丈夫か、しっかりしろ)

カオル

(トシキ、怖い、怖いよ、アイツら、ア

タシを殺しにやってくる)

カオルの意識が限界に近いことを感じ

たトシキは、カオルを抱き締めながら

いきなりキスをした。

驚くカオルル。

トシキは言う。

(カオル、大丈夫だ、ここにはみんなが

いる、俺もな、どんなことがあっても

絶対お前の命は俺が守って見せるから)

そう言われてやっとカオルは冷静な心

になった。カオル

(そうだね、ここにはみんながいるし、

何よりもアンタが私を守ってくれる、

そういって、カオルはトシキにキスを

した。

(車の外ではキョウスケとみわが辺りの

異変を感じていた。

みわ

(キョウスケさん、感じるわね)

キョウスケ

(ハイ、この車めがけて、さまざまな悪

霊たちが、集結しているようですね)

突然、風が冷たくなりキョウスケとみ

わにしか聞こえない声がこだました。

(ウゥー、ウォー、苦しいよー、助けて

ー、ここだなー、ここに来れば助かる

んだなー)

と、辺りから悪霊たちが集まってき

た。

みわは言う。

(キョウスケさん、いそぐわよ、ここに

結界を張るわ)

キョウスケ

(わかりました)

キョウスケたちは、結界をはる儀式を

始めた。

しおり