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「おはようじゃないです……」

「僕、どのくらい寝てた?」

「一年くらい眠ってました。
 真白君が昏睡状態になって、病院に運ばれてすぐ入院して。
 みんな、心配したんですよ!」

「そっか……
 睡眠不足がたたったかな……」

「寝すぎです…」

「ねぇ、奈々」

「なんでしょうか?」

「退院したらさ……
 一緒に行って欲しい場所があるんだ」

「どこですか?」

「少し拗ねん坊な、僕の大切な妹の墓参り」

「え…?」

「初めてのデートが、墓参りでごめんね。
 でも、紹介したいんだ」

「この人が、俺の大切な人だって」

「良いですよ……
 どこにだってついて行きます」

「ありがとう」

 お礼を言っているのになぜか涙が出た。
 奈々も涙をいっぱい流していた。
 泣いて泣いて泣きまくった。

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