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 僕は、この声を知っている。
 この声は……

 暗闇に目が慣れ。
 やがて女の子の姿が映し出された。
 短い髪に、どこか甘えてくる声……

「愛……?」

 女の子は、ニッコリと笑って答える。

「そうだよ。
 愛だよ……」

「どうしてここに?」

 愛は、死んだんだ。
 なのにどうしてここに?

「約束したのに……
 お兄ちゃん迎えに来てくれないんだもん。
 お兄ちゃん酷いや……」

 そう愛は、死んだはずなんだ。

「お兄ちゃん、行こうよ……」

「行こうって、どこへ?」

「えいえんのせかい」

「えいえんのせかい?」

「そこでは、誰も死なないの。
 歳もとらない。
 楽しい事がえいえんに続くの……」

 僕は言葉を失った。

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