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「愛ばかりずるいや……」

 瞳は、そう言うと涙を流してしまった。

「えー
 泣かないでよー」

「私も、真白のお嫁さんになりたいよぅ……」

「だから、愛に恋人がいたら、瞳を迎えに行くって……」

 僕は、そう言って瞳の頭を撫でた。

「ホントホント?」

「うん」

「じゃ、愛と私、両方とも恋人がいたら真白は、どうするの?」

「俺は、モテないから、一生独身だー」

「えー
 真白も、恋人つくりなよー」

「そうだよー
 お兄ちゃんも、恋人を作ろうよー」

「作ろうと思って出来るんだったらこの世から独身男性がいなくなるよ」

「そんなの屁理屈だー」

 この頃の僕たちは、全てが楽しく。
 全てが、楽しみだった。
 ずっと、3人一緒だと思っていた。

 だけど、それが悲しみに変わるのは、時間の問題だった……

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