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「どこで、食べる?」

 僕は、澪に尋ねた。

「えっとね!
 私、図書部なんだー
 だから、図書室使えるよー」

 図書室かぁー

「って、図書室は飲食禁止じゃなかったっけ?」

「うん!
 お兄ちゃんと一緒なら校則違反の反省文なんて怖くないよ!」

 僕は、反省文は書きたくない。

「中庭に、お勧めの場所があるんだ。
 そこで食べない?」

「お兄ちゃんが、そこが良いのならそこに行く!」

 澪は、ニッコリと笑って僕の腕をつかんだ。
 なんか、恥ずかしいな。

 そう言えば、僕と亡くなった兄が似ていると言っていたな。
 たぶん……それは、心の深い傷になっているだろう。
 僕も姉を失ったとき、瞳が近くにいなかったらただの暗い少年になっていたかも知れない……

 この程度の事で、この子の傷が癒えるのなら良いか。
 僕はそう思った。

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