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 僕は、その日も泣いていた。
 ずっと、ずっと泣いていた。
 すると、別の方から泣き声が聞こえてきた。
 泣くのを止め、僕はその子に聞いてみた。

「どうして、泣いているの?」

 僕は、その子に聞いてみた。

「パパもママも居ないの」

「僕も居ないよ……」

「ホント?」

「うん」

「だから、泣いちゃダメだよ」

「自分だって、この間まで泣いてたじゃん」

 瞳が、横から口を出した。

「うるさい!」

 僕は、瞳の頭を叩いた。

「痛いわね!」

 すると、瞳は思いっきり強いビンタを僕にした。

「うわーん」

 頬がじんじんと痛い。
 僕は、再び泣いた。

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