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「わかった。
言うよ……」
「よろしい」
瞳は、そう言うと拳を収めた。
この空手女め!
瞳は、小学校の頃から空手を習っている。
だから、力が強い……
「僕たちが、初めてあった時の事を覚えている?」
「え?あ……うん。
真白泣いてたよね……」
「うん」
瞳がニッコリ笑う。
そして……
「せいやっさ!」
ドスン!と鈍い音が響く。
「う……」
みぞおちが痛い。
「ど、どうして……?」
「あのハンカチ、お気に入りだったんだからね!」