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第6話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(21)

 〈ダッ!〉

 〈ザッ、ザザザ──!〉と。

 風を切る音、馬の樋爪の音が聞こえてくる。きたのだ。と、思えば直ぐに、白いと、いうか、葦毛色の巨大な馬に白の鋼の防具、馬具を身に着けた巨馬に跨る。白き鋼の防具を身に纏う。緑の肌色をした戦妃、アマゾネスであるエリエ姫の雄姿が、二国の美少年王の右翼へと、自分の指定席のように居並ぶ。並び終えれば。

「御方、どうしたのだ?」と、エリエ姫さまが健太へと問いかける。

「ん? エリエさん。悪いのだけれど。アイカさんとウォンがいけないこと……。王である僕を裏切る行為と。謀反を計画、企てているようだから。悪いのだけれど。二人を捕縛、捕らえてくれるかな?」と。

 健太は、温和な配慮と処置を続けてきた自分を裏切る行為をした。邪な策も計画した二人……。此の国の女王アイカと近衛隊長の二人を、エリエ姫さまに捉えて、捕縛をしてきて欲しいと告げる。告げればエリエ姫さまは、何の躊躇い、動揺もない表情で、

「分かった。御方」と、だけ告げる。でも告げ終えれば、やはり彼女は気になることがあるのか?

「御方、二人が抵抗したら。どうすればいい?」と、無表情と、いうか、冷淡な瞳で、自身の主へと問うのだ。

「……う~ん、そうだね? アイカさんは、一応は、此の国女王だし。束縛でお願い。お願いできるかな? エリエさん?」と、健太がエリエ姫に問い。嘆願をすれば。

「分かった御方。長は、御方の申す通りで、束縛をする。するのだが。ウォンはどうする? どうするのだ。御方?」と、エリエ姫がまた主に問えば。

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