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第3話 ダークエルフとエルフのシャーマン(36)

 だからサラ姫、だけではいか?

 彼女の姉であるプラウム姫も巫女、シャーマンらしく。己の家臣、下僕達へと。

「手が空いている者は、怪我人の治療……。食時。お腹が空いている者がいれば、食事を与えてあげなさい」と。

「食事をあげて、みんな~?」と。

 各々が、自身の臣下、下僕である漢戦士達へと、投降兵達に対して勝利者らしい慈愛のある振る舞い。施しもちゃんとおこなうのだよ。

 この世界、時代、大陸、国々では珍しい。覇者、征服者らしからぬ善意のある処置をおこなうのだ。

 ある者の命令、下知。それを忠実におこなうのだ。

 プラウム姫もサラ姫もね。充実におこなう。と、いうか? おこなう。従うしかないのだ。

 その者……。二人の姉である此の国の女王アイカの命……ではなく。

 二人の主、王である。象牙色の肌を持つ、美しく可愛い少年王、王子さまからの寵愛を一心に受けたいから。二人の姫巫女、シャーマンであるプラウムとサラも、己の王子さまの下知は、不満な顔様子を見せずに、男王の下僕と化して忠実に守り。行動、己の家臣、下僕達へと、自分の愛する男王の為に下知を下し、ふるまうのだが。

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