バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

第3話 ダークエルフとエルフのシャーマン(1)

「撃てぇえええ~!」

 〈ピュン! ピュン!〉

 ……ん? あれ?


 弓を射り、放つ音が、何処からともなく聞こえてくるね?


 一体何処から聞こえてくるのだろうか?

 と、思えば?


 〈プスン! プスン!〉と。

 弓の矢が、何か的に当たり、刺さる。貫くような、効果音が聞こえてくる。

 それも? 多々聞こえてくるのだ。

 だから不思議で仕方がない。ないのだよ。だって、この辺りの広大な大地──。熱帯雨林のジャングルや草原が続く大地に多々ある国々や集落は、緑の肌色を持つ、オーク種族の土地だからね。肉弾戦若しくは、一対一の武で、勝敗を決めたがる。己の肉体と武力に対して、絶対に自身のあるオーク種族のアマゾネスや男戦士達は遠く──。敵の見えない位置から相手を射抜く。弓や弩を使用しての攻撃に対して、卑怯極まりない行為。攻撃だと思い。

 それをまたいいとは思わないから、弓や弩は使用をしない。

 まあ、オーク種族が飛び道具を使用するなら。己の体力、力に任せて放り、放つ──槍投げでの攻撃ぐらいで、相手の完全に見えない死角からのアウトレンジ攻撃は嫌うし。使用する者を侮り、蔑む傾向がある筈なのに、弓若しくは、弩を使用しての、弦を引く音──。弓矢が風を切り、空を飛び交う音、だけではなく。

「うわぁ、あああ~」

「うぎゃ、あああ~」と刹那──。

 声を大にして叫ぶことができる者達の断末魔も多々聞こえてもくるのだ。

しおり