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上には上

「何故庇う」
「襲う理由を言え」
「法だからだ 理由は分かっているだろう そこの未来人は特にな」
「未来人なの?」
「……」
「未来人だからどうした」
「だからだよ 今までの積み重ねの否定、歴史の否定、神の行いの否定でもある大罪だ」
「神でも間違う時は有るだろうし、間違ってるなら直そうとするのは正しいだろ」
「お前も痛い目見とくか」
「やってみろよ」
「ちょっ ちょっと」
「ニーナ、今のうちにソイツを連れてアソコ行って 二人しか入れない所が有るから万が一が起こっても大丈夫だ」
「僕も戦いーー」
「邪魔だ。すっこんだろ」
「っ……」
「累なりに心配してるだけだから」
「本気でやるからちょっとニーナも隠れてて」
「気をつけてね」

瞬間移動を見送った後、敵の身体は二倍近く大きくなって、赤い甲羅を身に纏い、手は大きなハサミとなっていた

「お前が部屋壊したらしいな」
「その方が早かったからな」
「テメェ馬鹿だろ」

氷柱を弾き氷の剣で甲羅は切れるものの剣は硬い甲羅を無理に切ろうとしたからか数回で折れた。 だが無理をして傷をつけても、敵の切り傷はすぐに再生したが。敵は斥力を使った移動速度にはついていけていなかった。世界を使い、正義を借りて攻撃するも、敵は全く効果は無かった。隠者も借り、相手の弱点を探って攻撃するが、見切られハサミで食い止められた。

「お前に、俺は、殺せない」

振りかぶった手が当たる前に、剣を離し後方へ下がり、瞬きをすると同時に敵は消えていた。 累はすぐ辺りを警戒するが、何もなかった。 嫌な予感がして累はニーナ達の所へ向かった。

所変わって、シューが先程居た敵に怒っていた。

「何やってんだケータラ? 何で擬似世界と相手してた?」
「未来人の始末をしようと……」
「オフゥクス」
「私は喋ってはいませんよ、只、調べ物の協力はしてもらいました」
「なら尚の事意味が分からないな」
「未来人の味方をした為、腹を立てました」
「未来人関連って事は否定か、神が叛逆され殺される事がある以上 そんな事で腹を立てるな。ソレに、否定された程度で僕の邪魔をするとはなケータラ、アレを殺すのはクリフォトだ。使徒じゃ無い」
「申し訳ございません」
「反省したなら、この世界で緑を殺してこい」
「…… はっ」

ケータラがシューの手に持つ玉に吸い込まれる事を確認すると、オフゥクスは呆れた様子で

「意地悪ですねシュー様、その世界にいるのは稀な上に、ケータラでは勝てる筈もないというのに」




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