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得も言われぬ才能、あるんだかないんだかわからない能力、それが人望。
その正体不明の能力は、もしかするとその他の才能すべてを消去法で消し去った先にのみ、灰汁のように浮かびあがってくるものなのかもしれない……。
そんなあるんだかないんだかわからない才能を持ってしまった「人望くん」の、数奇な人生。0クル
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貧しく暮らす沙織の前に突然現れた、赤いとんがり帽子をかぶったスーツ姿の青年 ルンペル。彼は沙織が困るたびに出現し、不思議な力で、あるときはラーメンを出し、あるときは毛糸を金に変えた。
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※第4回ツギクル小説大賞奨励賞受賞作
書店に勤務する世良田光平が五十歳の誕生日を迎える春、店に町田蛍が買い物に来た。
過去の恋人に似た面差しの蛍は頻繁に来店するようになり、なぜか光平を慕い付き纏う。
光平は、そんな蛍に過去の恋人・明子を重ね合わせ、年甲斐もなく心をときめかせる。
仕事が終わるころ現れる蛍と、いつからか店舗横の小川で話してから帰るようになった光平に、運命は残酷な現実の歯車を回しはじめた。0クル
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以前撮った虫たちの写真を見ていて思います。多分みんなもうこの世にはいないんだなと。でも写真の中では生き生きとしていて、まるで時が止まっているようです。
※短い詩のようなものです。虫画像付きで投稿しています。0クル
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ケランダ山頂で、和菓子屋を営んでいるべんさんはいつも山伏のような恰好をしている。大自然を愛する人情味あるこのおじさんは、その昔にひとりで太平洋をヨットで縦断して、この土地にやってきた。生死の極限を体験したのにも関わらず、それをユーモアを交えて話すべんさんは、ただものーではない。茶道を愛するおばさんの美樹は、べんさんの友達である。ただ目の前のことに真剣に向き合うこと、周りの自然を愛おしく感じ、一生懸命に生きることを美樹はべんさんのお店に行く度に再確認する。美樹と共にここを訪れるフリーカメラマンのるりは、山伏べんさんに惹かれるものがありケランダ山頂にしばらく住む。べんさんの生き方は、ここで今を生きる意味を考え、自分も、周りの……時の瞬間でさえも毎日大事にしていきたいと思わせる。この土地でのことわざ、「True Blue!」それは正真正銘、今が真実であるという意味だ。
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月曜日、こわれた「君」と全てを失った僕とで久々に行く花見。電車内や道先で遭遇する、奇妙な人々や光景、そして渦巻く記憶。宴の中、やがてアルコールと桜が見せる幻惑と狂気に僕はまどろんでゆく……。
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