274章 報酬
「水の浄化報酬は、3京ゴールド+αです。マツリさんという女性に、渡しておきますね」
お金の単位が兆ではなく、京になるとは。テオスの住んでいる街は、お金の宝庫である。ここで仕事をすれば、巨額の富を築くことができる。
水をきれいにする仕事は暴力、危険といった要素はなかった。できることなら、こういう系統の仕事を続けていきたい。
「アカネさんのおかげで、水を自由に使えるようになりました。これからの生活において、大きなメリットをもたらすでしょう」
水を自由に使えることで、たくさんのことができるようになる。生活に∞の恩恵をもたらす。
「水に異常が見られたときは、サポートをお願いします」
「わかりました。すぐにかけつけます」
「アカネさんには、いろいろと力を借りたいことがあります。時間に余裕ができたら、次の仕事をお願いしたいです」
スローライフの妨げになるので、なるべく控えてほしいところ。スローライフを目指すためには、仕事漬けは絶対に避けたい。
「アカネさんは、年齢を重ねていないように感じます」
「私は不老不死のスキルを持っています」
「不老不死ですか?」
「はい。私は死なないし、年を取ることもありません。100000年後、200000年後も18歳のままで、生き続けることになります」
「アカネさんがいる限り、全世界の住民は安泰ですね」
「そんなことはないですよ」
アカネ一人で、できることは限られている。他人と協力しなければ、健全な生活を送るのは無理だ。
「テオス様のことが気になるので、街に戻らせていただきます」
「わかりました・・・・・・」
「アカネさん、失礼します」
ソラは目の前からいなくなった。そのことを確認したのち、自宅に戻った。