145章 ゴッドサマーがやってきた
ミナから?マスについての説明があった。
「スタートに戻る、トップとビリを入れ替える、トップを3回休みにするといったものはOKです。一発逆転の要素を入れることで、大いに盛り上がります」
ココア、シオリは子育てをする必要がある。すごろくを長引かせるような、指示は避けた方がよさそうだ。
?マスの指示を書いていると、ユメカから提案があった。
「アカネさんから、頭を撫でられるというのはどうですか?」
一人の意見だけで決めると、セクハラの傷が復活することになりかねない。アカネは三人に、問題がないのかを確認する。
「私はいいですよ」
ココアは笑顔で承諾する。
「私も頭を撫でられたいです」
シオリは白い歯を見せた。
「アカネさん、お願いします」
ミナも賛成したので、全員がOKといったことになる。アカネは4人の提案に、乗ることにした。
「わかった。書いてもいいよ」
ユメカは喜びを爆発させた。
「ありがとうございます。アカネさんから頭を撫でられるという紙を、10枚書かせていただきます」
1枚だけかなと予想していたので、10枚も書くとは思わなかった。ユメカという女性は、頭を撫でられたくてしょうがないようだ。
「私も同じにしようかな」
ミナ、ユメカの分を合わせると、20回も頭を撫でることになる。すごろく大会は、頭なでなで大会に形を変えようとしていた。
興奮している二人とは裏腹に、ココア、シオリはモクモクと書いていた。一〇代にもかかわらず、大人の風格を漂わせていた。
すごろくを作っていると、ドアがノックされる音がする。今日はどういうわけか、来客が多い日となっている。
扉を開けると、ボロボロになった、ゴッドサマーが立っていた。
「ゴッドサマー、何があったの」
「アリアリトウに幽霊が出たのじゃ。それの相手をしようとしたら、ボロボロにされてしまったのじゃ」
魔物が出るだけでなく、幽霊の相手をすることもあるのか。生物が生活するには、不向きな場所といえる。
「友達と遊んでいるから、話は夕方にしてくれないかな」
ゴッドサマーの姿を見ると、四人の身体が大いに震えることとなった。人間ではないものに対して、恐怖を抱いている。
「アカネさん、化け物をすぐにやっつけてください」
ゴッドサマーは元気がないのか、ミナの発言に反応しなかった。
ミナの発言に、ユメカも続いた。
「アカネさんの魔法なら、すぐに倒すことができます」
正常心を失っている四人に、
「ゴッドサマーは敵じゃないから、おびえる必要はないよ」
といった。四人はその言葉を聞き、わずかながらに心を取り戻していた。
「アカネ、何かを食べたいのじゃ」
「わかった。パンと桃のジュースがあるから、冷蔵庫から取ってくる。約束があるから、家の中に入らないようにしてね」
「わかったのじゃ・・・・・・」
冷蔵庫から、パン、桃のジュースを大量に取り出す。これだけの量があれば、ゴッドサマーのお腹を満たせると思われる。
「ゴッドサマー、パンとジュースだよ」
「ありがとうなのじゃ。これでおなかを満たせるのじゃ」
「アリアリトウ」から、「セカンドライフの街」までは、1週間程度もかかる。ワープする能力
がなければ、お腹が減るのはやむを得ない。