片想いの先輩への1文字違いのメッセージ。『も』と『でも』の分かれ道。

みりほい

 俺は雪本尚希。写真部に所属する大学4年生だ。

 高校1年生の時に訪れた女子バスケ部の試合だった。小さい体ながらにチームを引っ張る2年生の桃歌先輩の姿にファインダー越しに恋をした。

 俺には言葉で桃歌先輩に気持ちを伝える事ができなかった。だから写真をで気持ちを伝えようと、ひたすらカメラの腕を磨いた。
 でも先輩後輩の関係以上に、距離を縮めることができなかった。

 きちんと気持ちを伝える事が出来ないまま高校を卒業し、そして大学生活も終わりが近付いていたが、桃歌先輩との距離は高校時代と何も変わっていなかった。
 
 クリスマスが近くなってきたとある週末、桃歌先輩から就職祝いをしてもらえることになった。

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