風のセレナーデーこんにちは人間界ー

水城 優

下位天上界に悪戯好きのお転婆天使が住んでいた。名はセレナーデ・バストゥールという。父ヨハンセンと母ジョアンナ、そして魂の双子である幻獣パッツィーの四人で暮らしていた。
 十三歳の誕生日間近のある日。ヨハンセンから天の旅路を言い渡され、ショックを受けるセレ。落ち込むセレに助言を与えてくれたのが、精霊魔法の師のアルティシアであった。天の旅路の志願者として、大聖賢天使、アグネスより祝辞を授かる。セレは人間界に見習い天使としての修業に赴く。
 人間界に来た二人は、町で借りの住まいを見つけようとする。そこである少女に声を掛けられ、ついて行くが、見知らぬ路地裏に誘い込まれ、浮浪児の集団に襲われ無一文となる。途方に暮れた二人を救ってくれたのがセバスチャンという男であった。彼の家には気難し屋の姉ヘルマーユがいたが、何とか一晩だけ泊めてもらうことに成功。その家で、二人を騙した茶髪の少女ブリジッタと鉢合わせとなる。彼女は二人の姪であった。盗みを働き、そのことを咎められたブリジッタが家を飛び出す。セレと教会の壊れた塔の上で仲直りをし、夜空をランデブーする。
 翌日、彼らの住まいがある地の町について行くセレとパッツィー。地の町は三十年前の地殻の変動で天の町の一区画が陥没してできた町で、住民は貧しく暮らしていた。住民たちは自力では生活していくことができないため、僅かばかりの食糧と引き替えに天の町からでる大量のゴミ受け入れ、その処理を強要された。ゴミ船が地の町にゴミを落としていくと、美しい盆地がゴミと悪臭で汚されていく。それを知ったセレは天の町の住民に怒りを覚える。
 ゴミ船の第二便が飛来したが、いつになってもゴミ一つ降ってくる気配はない。すると、手足をバタつかせ落ちてくる者が目に飛び込んできた。危ういところで、セレの精霊魔法により男は救われる。男の名はマレルという。彼は何者かに狙われていた。事情を問うも、頑なに口を閉ざしてしまう。パッツィーの気転により、何とか男の素性を聞きだすことに成功。マレルは天の町の行政長、メイナードのもとで情報管理の仕事をしていた。そこで知ってはならない彼とその一派の秘密を知ってしまう。
 

目次

風のセレナーデーこんにちは人間界ー

プロローグ
更新日:2019年05月25日
一  章  天の旅路
更新日:2019年05月25日
二  章  こんにちは人間界 
更新日:2019年05月25日
三  章  ゴミの降る町
更新日:2019年05月25日
四  章  空から降ってきた男
更新日:2019年05月25日
五  章  天長一派の秘密  
更新日:2019年05月25日
六  章  思い決断
更新日:2019年05月25日
七  章  七枚目の写真
更新日:2019年05月25日
八  章  天使 対 堕天使
更新日:2019年05月25日
エピローグ
更新日:2019年05月25日
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