黒百合の城 (外部サイトで読む

小林稲穂

 学校からの帰り道で何者かに連れ去られ、古城の地下牢に閉じ込められた二人の少女、凛と慈。鎖で拘束された親友の慈を目の前にして、見知らぬ金髪の女は凛にナイフを手渡して囁く。『あなたの友達を殺しなさい。そうしたらここから出してあげる』。

 奏もまた城へと無理やり連れ去られた少女であり、メイドとしての日々を強いられることになる。『姉妹』として凛と同室になるが、陰惨な経験を心の奥に仕舞いこんで健気に尽くす凛は、やがて奏にとって何よりも大切なものになる。   

 クロエは奏にも殺人に及ぶように迫る。凛は『姉』である奏の代わりに刃を振るい、奏は悪夢にうなされる凛を守るように抱きしめて眠る。しかしクロエの狂気に満ちた命令はとどまるところを知らず、凛と奏の心は次第に蝕まれていく。

【登場人物】

  凛……奏の『妹』
  慈……凛の友人
  奏……凛の『姉』
クロエ……『城』の主
  咲……眼鏡を掛けた『城』の使用人
  菫……園芸が好きな『城』の使用人
  桜……お姉さんタイプの『城』の使用人

※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません

  • 重要なフレーズ

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