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こんどうはすまなそうにしながら言

う。

(すみません、住職さん、俺、本当は貴

方をぜんぜん信用出来なくて、バカに

して本当にすみませんでした)

こんどうは頭を下げた。それを見たか

なぎは言う。

(いえいえ、それは当たり前と言うも

の、それよりもこのような答えでよろ

しいでしょうか)

こんどうは

(ハイ、本当にありがとうございまし

た、なんか、俺、心が軽くなりまし

た、今度から上司のことを哀れみの心

で見てみます)

はせがわもホッとした。

はせがわは言う。

(では、この件はこれで終了と言うこと

でよろしいですか)

こんどうは(ハイ)と言った。

かなぎは

(こんどうさん、おきおつけて)

と言う。

こんどうは立ち上がると、言う。

(あの、住職さん)

かなぎ
(ハイ)

こんどう

(また、新しい悩み事が出来たら来ても

いいですか)

かなぎは笑顔で言う。

(いつでもどうぞ、相談会は2時半から

やっておりますから)

そういって、相談会は終了した。帰り

道、寺の門で、はせがわとヨウがこん

どうを見送っていた。

こんどうはヨウに言う。

(ヨウさん、今日は本当にきてよかたで

す、ありがとうございます)

ヨウは手を振って言う。

(でしょう、また何かあったらいつでも

来てくださいね)

こんどう

(また来ますね)

そういって、こんどうは帰っていっ

た。夕暮れの光と雪景色がとても美し

かった。
一話終わり、第2話に続く。

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