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10話

邪神界のとある集会場で次々と邪神達が集まった。

「みんな来たか?」

「再び、我々を呼び出した要件を聞こう」

集まった邪神達は不満そうな表情で召集をかけた邪神を見つめた。

「ふふふ…そう釣れない事言うでない聞いて驚くなよ」

「焦らさずに早よ言え」

「心して聞くがいい…我々のアイドル!ルナ様がお戻りになられたぁぁぁああ!」

先まで不満そうな表情が一気に歓喜に変わった。

「何だ…と!噂は本当だったか!!」

「おおおおーー!!!!」

「ルナ様!ルナ様!ルナ様!ルナ様!」

密かに胸に閉まっていたルナ様グッズを取り出して騒ぎ出す邪神達…。

「ずっと待ってましたー!ルナ様!」

「さすが我らのアイドル!そのしぶとさはランジュールより格上だ!」

彼等もまたルルの帰還を内心諦めてなかったようだ。

「静まれい!!」

招集をかけたファンの会長のような邪神の号令により瞬時に静まる邪神達…凄い団結力だ。

「…………」

「ルナ様のご帰還早々にまた新たな伝説が刻まれた」

静かに会長を注目した。

「また新たな武勇伝を発表する!第61万2091巻」

どれだけの話があるか想像が付かない…。

(ゴックリ……)

「あの、みすぼらしいペタンコの創造の女神ラグレシアを聖地ごと葬る!!」

ルルがラグレシアの胸を踏みつけて火あぶりして笑う姿の絵と、その内容が書かれたビラを会長は撒き散らした。

「おおおおおおおお!!」

「さ、さすが、ルナ様!胸が熱く萌える!」

「ルナ様!ルナ様!ルナ様!ルナ様!」

騒ぐ過激派邪神達…バルトゥールの話は本当だった。

現在、邪神君主ランジュールから神々との衝突を厳禁すると主令が出ていた。

それで力を持って余る彼らは別の事でベックトルを働たいていた。

ルルが別世界に飛ばされてからしおらしくなった彼等にまた活気溢れる表情に戻った。

「………ばっかじゃ無いの?」

「はぁ…邪神界の未来が心配だわ…」

二人の女邪神がそれを見て呆れた表情をした。

「ねぇねぇ?聞いた?アレークトー(止まらぬ者)イビルゲートに封じられたディーシポネー(殺戮の復讐者)が出て来たと言う噂!!」

邪神名ディシーポネー…真名はバルトゥールだ…邪神達はそれぞれ邪神名がある。

「本当らしいよ…メガイラー(嫉妬する者)それに神々に寝返って下界で住んでると聞いたわ」

「ああ……いいな…邪魔したくなるわ…」

嫉妬のメガイラー、止まらぬ者アレークトーはバルトゥールとは仲がよくなかった。

「しちゃう?神々との戦いは禁止されてるが…邪神同士は言われて無いもんねー」

「あははは!!いいね!いいね!」

二人の邪神がバルトゥールに悪さをしようと企らんだ。

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ラプス族の里に来てから4日目のハルトは困ったような表情だった。

意外と食料が集まらない…食べる分は何とか集まってるが…備蓄が出来ない!

飢えから痩せていたラプス族は何とか健康的な身体になりつつある…でも、このままじゃいつまでもここから離れる事が出来ない。

「ハルト様!おはようございます!!」

客室に来たラシュトルニは笑顔でお茶を出してくれた。

うーん!異世界のお茶……麦茶…ぽい味だ

ラプス族の古くからの伝統茶らしい…お茶も作れるほど余裕が出来た見たい。

「皆さん朝早くスヴァルトさん達と採取に出た見たいですよ?」

「そうなんだ!皆んな頑張ってるね」

幸せそうに笑ってるラシュトルニにちょっと照れ臭いが笑い返した。

隣に座り同じお茶を啜るラシュトルニ……他人から見ると何初々しいカップルの雰囲気でちょっと照れるな…。

幸せそうなラシュトルニを見ると…もうちょっとここに居てもいいんじゃないかと思ってしまう…ウサミミ最高!巫女姿万歳!

「ハルト様ーーおはようっす!」

元気で活発なレーイミがその雰囲気をぶち壊した。

レーイミを睨んでいるラシュトルニ…そして口が微かに笑ったレーイミ…。

「レーイミ、おはよう!どうした?朝早々に?」

「えーー?ハルト様!忘れたの?今日一緒に食料探しに連れててくれると約束したじゃん!!」

「うーん…そ、そうだったね…」

子供の強請り見たいにワンワン泣きながら頼まれまれて仕方なく約束してしまった。

「ハルト様、まだラプス族も行ってない場所が何ヶ所ありますので、私もご案内します」

「……このお邪魔肉…」

レーイミは不満そうにラシュトルニの胸元をじっと見た。

「な、なんといったの?今肉って言ったよね!」

レーイミはラシュトルニの胸をモキモキぱちんぱちんした…もう挨拶のようになった、ら

この二人を見ると双子達を思い出す。

元気にしてるかな…テスラさんが付いているから危険は無いと思うけど…やっぱ心配だ。

双子の事が心配になった僕はラプス族とダークエルフ達の自立の為にまた食料採取場を探しに出た。

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一方で双子達はハルトの捜索に出ていた。

「まず流れて着いたと想定して海沿いの道から探すのが賢明かな?」

イリヤは意外と頭がいい子だった。

「うん、そうね…案内お願いします、皆様!」

テスラの親衛隊の案内でハルトが流れ着く可能性がある場所を想定して絞り込んだイリヤの指示にみんな従い移動しで探し始めた。

「ハルトさん…無事でかな?心配で息が詰まりそうだよ……」

リリヤはハルトが心配で眠れなかった目の下にクマが出来ていた。

「ハルトならきっと大丈夫だよ…あのバァバァと戦って生き抜いたやつだよ」

「だといいけど……」

「心配要らないわ…ピンピンしてるに決まってる!大好きな亜人の女に囲まれて……」

「囲まれてねぇ………続きは?」

「あっ…しまった」

リリヤはまたスイッチが入った

「冗談だよ!あははは」

「……風の精霊よ…我が身に纏え…」

リリヤはいきなり風精霊の力を使った。

「我が求める物、走り回る風よ!エッバイドベンタース」

リリヤは風を使い周辺を捜索する精霊術を使った

「何ぼうっと立てるのお姉ちゃん?」

「う、うん…分かった…」

イリヤも風を使い捜索を始めた。

「この辺は違う見たいですねー移動しますよ」

テスラの親衛隊もリリヤの豹変に驚き戸惑った。

「何モタモタしてます?グズグズするとちょん切りますよ?」

(ど、どこを?)

ハルトの息子の天敵から男性の天敵になったリリヤ…。

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