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3話

魔王軍艦隊とリヴァイアサン、バルトゥールは回りの海域を捜索しているが見つからず…。

「お兄ちゃんがいない!お兄ちゃんがいない…あっ!お兄ちゃんだ!」

空中からハルトらしき者を見つけたバルトゥールは海に飛び込み持ち上げたが…人魚の男だった…。

後ろ姿だけはハルトそっくりだったが顔は地味でナルシストような雰囲気だった。

「…離せ!ガキ…人見る目はいいが、幼女には興味ない!もうちょっと出るどこ出てから…」

「おい…冗談はその面だけにしろ…ふん!」

パッカン!

人魚の顔面にライトフックを決めたバルトゥール…そして果てしない水平線に飛んで消える人魚。

(あー!一番バレたくない奴にお兄ちゃんのことバレてしまった…)

リヴァイアサンも水面から顔を出して捜索を一旦中止した。

「見つからないてすね…バルトゥール主様がとこにいるか感じないですか?」

「…この海域からお兄ちゃんの魂を感じられない…随分と遠く流されたかも…」

「あれぐらいでどうにかなる方では無いから心配は要らないと思いますが…」

「レヴィ…お前が言うな!このバカ!!」

リヴァイアサンの顔を思い切り蹴った。

「痛い!辞めてよ!もう…昔と全く変わって無いですね!その暴力的な性格!」

「はっ?海が騒がしいと言って戦さの最中の人間に切れて国二つも滅したお前が言うか?」

バルトゥールとリヴァイアサンは昔から顔馴染みのようだ。

「ああ…………そんな事、ありましたっけ?…最近ちょっと認知症気味で…えへっ!」

(お前もかよ…誰かと被るぞ?)

また、天災指定生物が増えた。

「この際、もういいや…私はこのまま、お兄ちゃんの捜索に出るからお前は勝手にしろ」

「では…私はこの大陸にいるアレと一緒に捜索します」

「けっ!…アイツも今この大陸にいるの?やめろよ!あいつまで出しゃばり始めるとロクな事ないわ!」

何故かアレという存在に会って欲しくない顔のバルトゥール。

猛烈な光と共に体が縮小され人の形に変わるリヴァイアサン、海のような青髪に清純なイメージの女性に変わった。

「こっちかな?ルンルン♪♪♪」

鼻歌を歌いながらあの子と言う存在に飛んで行くリヴァイアサン。

「ああ…話し聞いてないや…まぁ、いいか…今はお兄ちゃんの捜索が優先だ…」

魔王の船に降りるバルトゥールはテスラにハルトの捜索要請を持ちかけた。

「なぁ…魔王、うちのお兄ちゃん流されてしまったよ…悲しいね…心配だな…って、どうしてくれるのーぉ?」

デッキにうんこ座りして魔王を睨むバルトゥール…まるで小さいヤンキーのようだ。

「ヒィ!!急な津波で…不可抗力ですよ…あんなのが来たら普通飲み込まれますよ!」

魔王の首元を掴み顔を近づけた。

「んじゃ…お前らは何で無事かな?」

「え?…それは…その…」

腕をポキポキ鳴らした。

(そもそも、貴女達が暴れたせいじゃないですか!)

っと言いたかったが言えるはずがない。

「お許しください…魔王国の総力で捜索しますので…」

「……まあいいや…んじゃ頼む、私は別行動を取るから…あと食料倉庫に行って見ろ…」

そう言って瞬間移動で大陸に移動した。

そして危機を乗り越えた魔王は腰が抜けて座り込んでしまった。

「……うううう、私、魔王のプライドを捨て…魔王国を救ったのよ…良く耐えた」

「魔王様!国費のイリヤ様とリリヤ様も見当たらないです!」

「もう、何なんだよ…次から次…待てよ?」

最後のバルトゥールの言葉を思い出したテスラは急ぎ食料庫に行った。

「ううぶぶふ!」

双子が口を塞がれ縄に縛られていたのを見つけた。

「あの年魔!!許さん!!」

「やっと解放されました……」

二人は夜這いをかけようとしたバルトゥールを阻止しようとしたが逆にやられて拘束されたと話した。

タイミングよくリヴァイアサンの登場でハルトの貞操は守れた。

そして、テスラは海に流されたハルト事を話して捜索隊の編成の為一度魔都に帰還すると言った。

「私はそのまま捜索に出るわ!」

「うん!お姉ちゃん、私達は魔都にはハルトさんを見つけて行きます!」

二人は上陸した後ハルトを探しに行くと聞かない

「お願いです、二方に何があれば我が国は…もうお終いです…うううう」

テスラの辛そうな泣き顔に双子はこれ以上意地を張ることが出来なかった…。

「それじゃ…編成には私達も入れて下さい…」

「ありがとうございます!ありがとうございまーす!!」

魔王様の心の底からの感謝に申し訳なさそいな双子であった。

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ある海辺で一人の少女が海から流れた死体を枝で突く

「………人族だ」

「ラシュトル二!!お待たせ!…ってし、し、死体?」

「あっ!早かったね、レーイミ、何があった?」

「ちょっとだけね…」

両手の平に木の実を見せるレーイミ。

「節約すれば、2日は食べれそうね…」

ラッシュトルニとレーイミは頭にウサギ耳と小さなツノ、丸く柔らかそうな尻尾が生えているラプス族(角兎人族)だった。

「それより…また人間の死体が…もう…」

海に落ちた漁夫の死体がたまに流されて来るらしく…。

「死体じゃないよ?息してる…」

「え?」

その死体と間違えたのはハルトだった。








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