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21話 ハーレムっていい事ばかりではない

(呪いか、こりゃ…間違い無く…反動による副作用だな……)

ルルはそのふざけた超extraユニークな呪いの詳細を読み始めた。

解除不可

異性の出会いが増える

寿命を対価とし忍耐力、異性の好感度超増幅

周りの異性同士の紛争が絶えないため寿命が減りつつ老化が早まる

浮気などの罪悪感、自覚消失

(寿命と老化は…無視されてるから良いとして……罪悪感、自覚消失って…あ…どうしよう?)

稀代の天然プレイポイ、ハルトの誕生であった。

(まぁ!いいっか!ハルト君はハルト君だし!所詮人間など一晩(100年)寝たら勝手に消えてくれてるし!問題ない……そう!全く問題ない!あははは!)

面倒な事は丸投げした。

「ルナ様?何が分かりましたか?」

「まぁ…大したことない!ちょっと女難の相の呪いがかけられただけだ…」

ルルは気になって聞いて来たラズリックに惚けた。

「女難の呪い?…まぁ!よかったです!呪いは無効になりますからね!」

(解除不可のextraなんちゃら呪いだが…黙っておこう…)

(何か、誤魔化してますね…ハルト君の周りに女性が次々と現れる事を考えれば…只の呪いでは無さそうです…)

それにすぐ勘付いたラズリックだった。

「あとはルナ様が完全回復してから調べるしかありませんね…」

「だな……ハルト君にどんな才が秘められたか分からない現状、天界に知り渡ると面倒になるから黙って置くように…」

「分かりました…本人にも?」

「……ああ…秘密厳守だ!(当たり前だろ!私のせいにされてハルト君に嫌われたらたまったもんじゃないわ!)」

ガランディアの侵攻はハルト達の活躍とルルの降臨によりラーズ王国と魔王国の勝利となった。

「勝ち鬨はどうしようか?」

「魔王様、この現状で勝鬨はちょっと無理が…」

「うん…そうだな…後の事は任せた、ルナファナリールカ様に謁見してくる…」

「はい…お任せを…」

魔王国は半数以上がレイラの超高速飛行に巻き込まれて飛ばさるなど多大な被害にあった状態。

残り半数は怪我した兵や埋もれた兵を救助を急ぐ有り様だ。

ラーズ国もまた同じ状況だった。

フィリアはその悲惨な状況に呆然と見て神も恐ろしさを実感した。

「将軍…怪我した兵と行方不明者の捜索と救助を頼みます…私は破壊の女神様へ助力…に礼を言って参ります」

「はっ!女王陛下!」

フィリアと魔王テスラはルルの前に着き跪き感謝の言葉を捧げた。

「我が女神様!我々魔王国一同!ルナファナリールカ様のご帰還に大変嬉しく思って存じます!」

「此度、我が国ラーズを代表しガランディアの侵攻にご助力、感謝至極で存じます」

「うむ!創造の女神ペタンコのブスと三馬鹿が迷惑かけた…これで宣言する!聖魔戦争を引き起こした主犯創造の女神は倒した!故に私!破壊の女神と魔王国の勝利となった!」

「おおぉ!ルナファナリールカ様!これで我々亜人達にもまた希望が!!無念に散った母も…安らかに眠れるでしょう…」

「そうか…お主はレナードの娘だったか……奴の死は残念である……これから魔王国をよい国に導いて見せろ…期待しておる」

「ははっ!」

初代魔王レナードの…母の無念を晴らしたテスラは感激で涙をポタポタ落とした。

「お兄ちゃん…目を覚まさないよ…」

バルトゥールは意識を失ったハルトの頭を膝に置きじっと見つめていた。

(こいう時は…人工呼吸だったっけ?ふぁふぁ…そうね…間違い無いわ…むしろそれしか無いでしょー!)

鼻息荒くして、目を瞑り、ハルトの唇に自分の唇を重ねようとした。

(ん?なんか…カサカサして硬い?)

目を開けたバルトゥールの唇にはイリヤとリリヤの足に阻まれていた

「ちょっと!そこの白髪だらけの老婆…今何しようとしました?」

「油断も隙も無いな…こいつ…」

「また、お前らか!毒虫!糞虫!邪魔すんな!って…誰が老婆だ!!」

益々険悪な関係になるイリヤ達とバルトゥール

「う、うん…」

邪眼で意識を失ったハルトは目が覚めると女性に囲まれていた。

皆んな嬉しそうに見つめてる…一人除いく。

(むむむ……なんだ…花々しいピンク色のオーラは?)

ルルはハルトの周りの人間の構成状態を把握し始めた。

(女神の私とラズリック…うん…レイラは…あれは論外だから無視して……人間の双子の女の子と幼女の邪神…女王…女魔王…って全員女性…呪い効果半端ない!!ここは先に杭を打ち込む必要があるな……)

焦ったルルは先手を打った。

「ハルト君!!必死にあ、た、し!を助ける為に命がけで努力してくれた…ありがとう!あ、た、し!の為にイビルゲートまで攻略を成し遂げるとは!さすが、あ、た、し!のハルト君だ!」

全て自分の為だとアピールするルル。

「うん、ルル姉!僕も嬉しいよ」

なんか、変な雰囲気になってきたよ……?

ルルの言葉にみんなの表情が硬くなった。

「(あらまあ?先手打たれましたね…さすが我が主…美味しいところだけ取りますね…)私もハルトちゃんの為に策を練り四六時中!1秒足りずともハルトちゃんをずーっと監視!いや…見守ってましたよ!」

ラズリックは自爆した…。

監視と言いましたよ!しかも四六時中!!ストーカーですか?やっぱラズリックさん怖いっす!

そこで、双子が立ち上がる。

「ハルトとは見習い冒険者から一緒だったよね?なぁ?リリヤ?」

「そうです!力を合わせてイビルゲートの原核!白髪だらけの老婆を一緒に殺った仲です!」

ムカついたバルトゥールは双子に殴り掛かろうした…それを僕は必死に止めた。

「そう!命を預けられ程の信頼関係ってやつ?オホホホ」

「ウフフ」

否定はしませんが…その老婆…生きてますよ?ピンピンし過ぎて困ってますよ!

僕に抱きつき抗議するバルトゥール。

「死んでないよ!私生きてるよ!!それに、こんなピッチピッチな老婆がいるか!!ふん!お前らな…兄弟の絆は何より強いのだ!君達が出る幕はない!ねぇ~お兄ちゃん!」

ひとり子で兄弟の絆とか分かりかねませんが…妹は欲しいです…

「ハルト様…王位の儀から…此度我が国の危機にまで力を貸して頂きありがとうございます…是非我が国の国賓として!御迎えしたく存じます!!」

そして、女性らしく丁寧に、そして王の特権を乱用するフィリア姉さんだった。

護衛はお金貰ったし…この戦いは僕達が巻き込んだみたいです…すみません…すみません

「ラーズの女王よ!まずは聖魔戦争の勝利の貢献したハルト殿は魔王国が先に国賓で御迎えするのが筋であろう?ハルト殿!是非!」

人族に負けたく無いらしい魔王。

ケモノミミモフモフ天国!行きたい!行きたい!

「ぺっ!チンケな人間一人ごときで騒がしいな…ちぇ………あっ!」

僕の事が気に食わないようなレイラ。

無意識にポロッと出た言葉にレイラさんは一気に全員からの燃えるような視線を浴びた。

うん、レイラさん、この感じ、この雰囲気…これは…死ぬな。

「あの…これは…冗談で…うわああああん!許してください!」

「レイラよ!久々にあれをやろう!……ケルベロスの餌の刑…まず食べやすくミンチにするか、クク」

ポッキポッキ腕を鳴らすルル姉…タフ過ぎる!…ミンチ?餌?どいう意味だ?

「オホホ!あれですか?ケルベロスから排泄されたうXこから再生するあの姿!爆笑しましたね!またあれが観れるとは!キャハハハ!楽しみですね……」

えっ?まじ?…き、汚い!いやいや!エゲツない!

「ひぃ!!!イヤーーーーーー!!!て、天翼全開!!」

全力で逃げ出そうとするレイラさん…賢明な判断だと思う…。

「レイラよ!力を封じろ!」

銀色に輝く羽が元に戻って小さくなった。

「ラズリック、取り押さえろ!逃すなよ!あとバルトゥール!ハルト君の目隠し頼む!」

「わ、分かった!お兄ちゃん魂が汚れるから見ないでね…」

「えっ?バルちゃん?うっぷっぷ!!」

バルトゥールは胸を僕の顔をくっ付けて来た。

前が見えない…しかし…何もないな、幼女だもんね。

「おい!手でやれよ!この痴女!」

「えへへ…指の隙間で見える恐れがあるの!」

そうだな、見ない方が良さそう…でもなんか後ろから凄い視線を感じる。

「ハルトさん…いけない人になりました?後で説教ですよ…このムチで!」

えっ?あのムチ!いやいや!あれは洒落にならんぞ!逆にいけない世界に行ってしまう!

後ろから双子は暴れ…フィリアは羨ましいように見つめている。

「ふふふ、英雄は色を好むか……なるほど!」

ちょっとテスラさん?誤解ですよ?僕はこう見えてもピュアな童貞ですよ?

ラズリックの寝技に身動き取れなくなったレイラはルルの猛攻撃を受け粉々になり、一面真っ赤になった。

「ふぅ…あとで冥界の入り口にこっそり捨ててこい…」

「分かりました!ケルベロス達、喜びますねーウフフ」

レイラのアレを袋に詰めるラズリック

華々しいピンク色の雰囲気が一気に恐怖のオーラと血の色に染まった。

触らぬ神に祟りなし…神々と関わりたくないと思う人間の女性達と亜人の女性。

その時、上空から鐘の音がして光の階段が降りて来る

「天界の門が開いた、あの鬼やっと動いたか!」

光の階段から主神の使徒らしき者が降りて来る。

「破壊の女神ルナファナリールカ、そしてイビルゲートの攻略を成し遂げた人の子、そして…邪神バルトゥール…主神の謁見の間に出頭せよ!…との事です」

「ん?邪神を?天界に招く?あの鬼…どうするつもりだ?」

邪神は敵同士じゃないの?大丈夫か?

「バルちゃんに被害を加える事はしませんか?」

バルトゥールの身が危ないか確認した。

先まで戦った相手だったが、兄と呼ばれるてるし、好かれてる子を危ない目に遭わせたくなかった。

「それは、その邪神の答え次第だ…主神様はその邪神に聞きたい事があると……それだけ聞いている」

「いいよ!お兄ちゃんとずーっと一緒にいられるためなら…行くよ!」

ずーっと…ですか?この先がちょっと不安になった。

「安心せい…もしもの事になったら私が何とかしよ…」

「ルル姉…ありがとう」

「ハルト君の愛に報えなければな!ふふふ」

美味しい所は逃さないルルに皆んなゴミを見る目で見られた。

「皆んな!ちょっと行って参りますよ!」

やっとここまで来た…あと少しだ。

様々な事を乗り越えてやっと天界に行けると思うと気が引き締まる。

「ハルト…必ず無事に帰ってきてよ…約束の件!まだ叶えて貰ってないからな!」

「そうです!待ってます!ハルトさん…」

双子は心配で堪らないような顔で僕の無事を祈ってる。

「ハルト様…信じて待ってます…」

「ハルト殿…宴を用意して待ってます!」

フィリア姉と魔王さんも天界に上がる僕達に手を振ってくれた。

「ありがとう!皆んな!じゃあ!」

僕達は光の階段を登り天界に向かった。

大人の階段も…登りたいな…

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