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7話 その2

創造の女神の館(聖地)

一人の女性が半透明の3人と話しをしている

「どうしよう…ヤバイよ!まじヤバイよ(芸の神)」

「いやぁーー!!うちの神獣千切って殺したよ!!あの怪力女!なんて事するの!!(美の神)

「……ふっ…うちら撲殺決定…ね(虚無の神)」

「狼狽えるでない!!(創造の女神)」

創造の女神は3人の神を怒鳴りつけた。

創造の女神…ブロンド髪にスレンダーで女神らしい凛々しく美しい美貌だが…胸は残念だった…

破壊の女神と正反対の属性のため揉め事が多く凄まじほと仲が悪い

「無限光まで耐えてるってあれはまじヤバイよ…普通我々神でもあれは完全消滅だよ!(芸)」

「あ…胃が痛くなって来たわ…怖く眠れない…いけない!シワが出来たらどうしよう(美)」

「……シワシワババァーふふ…(虚)」

「!!んだとこらぁー(美)」

「案ずるな!奴は無限光で器に戻ってる…と聞いておる」

「でも…復活は時間の問題だよ?(美)」

「朗報がある…」

「なになに?(三馬鹿神)」

「その器…現在…人の子の手にあるらしい…」

「はぁ?神の器を? 間違いじゃないの?(美)」

「この情報の出所は信用できる」

「まじか?なら!あの女…復活は無理だがね!!はははは!(芸)」

「しかし…何が起きるかわからない…からな確実に始末しなくてはな…」

「無理…幽廃中…(虚)」

「それにまた禁忌を犯したら…今度は代替えの刑だよ…主神は容赦なくやるよ…私は無理無理…(美)」

「だな…(芸、虚)」

代替えの刑…それは神としては最大の罰…

全ての力と権限を剥奪され、ただの人として下界に追放される

無論素質がある別の天界人か下の神に引き継がれるため復帰など出来ない

そのようなリスクを負ってまで下界に手を出す禁忌を犯す事はやりたくないのが同然

「なぁに…誰が禁忌を犯せと言ったか?少し駒を動かせば良い事」

「……何企んでますか?(芸)」

「まぁ!企んでるなんて…人聞きが悪い事…今は情報が足りないからまず情報ね…得意でしょ?芸術の神グランデ」

「情報取集程度なら禁忌にはならないから…いいぞラグレシア」

「頼みましたよ?」

「へいへい」

また懲りなく企みを図る四神であった。

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ナズーラ村の人々は皆んな朝が早い見たい。

日が昇る前から人々の声が賑わってく来た。

「うるさいな………!!」

目バッチリ覚めて慌て器の在り処を確認した。

無くしたら殺される!

「あった!はぁー、夢じゃなかったな…」

現実を直視して覚悟を決めた僕は出掛ける準備をした。

行くか!冒険者ギルド。

街は朝早々一気に賑わって益々人が増えて来た。

余所見するとすぐ人に打つかる程だった。

冒険者ギルドってとこ?

気合い入れて出たが…ここは日本ではない。

場所も分からないし、交番もない、宿屋で聞いてから出ればよかった。

たくさんの人がいる、聞くしかあるまい。

だが、僕にはハードル高過ぎる…走って宿屋に戻る事にした。

「すみません…!」

「あら?どうしました?忘れ物ですか?」

宿屋の主人の娘が厨房から出てきた。

「いいえ、あの……冒険者ギルドが何処にあるか教えて下さい…」

ふぅ…良く言えた!僕、以外とリア充になれる可能性があんじゃない?

「冒険者ギルド? それならうちから出て右から4番目の建物だよ!大きい建物だからすぐ分かるよ」

「ありがとうございます!」

礼を言って宿から出る…カラスに映る自分の顔は何故かいい笑顔だ

「グッドチョイス」

異世界なのに話し通じてるのが不思議だった。

神様的な何かの力が働いてるのかな?

冒険者ギルドの前に着いて深呼吸した。

ここから僕の異世界ライフが始まる…気合い入れて行こう!

トアを開けて入って行った。

ゲームから出て来たのような光景を目にするとワクワクして来た。

剣、槍、斧を持った人と弓や短剣を点検する人、杖を持ってじっと座ってる人で溢れていた。

戦士、スカウト、魔法使いって感じ?まず登録だったけ?登録…登録…あそこかな?

受け付ような女性に向かって話しかけて見た。

「あの…」

「はい!ご用件伺います!」

丁寧で笑顔の女性だったので安心して登録を進めようとした。

「初めてですが…登録…」

「ギルド登録は隣にどうぞ!はい!次の方!」

まだ話し終わってもないよ?

営業スマイル…どこの世界にもあるんたね。

渋々隣の受付に行った。

「んだ坊主?登録か?」

典型的な落ちだ、モヒカンのマッチョー!

ムキムキな筋肉…針を刺したら爆発しそうな筋肉だった。

「ど、登録をしたいですが…」

「……悪い事言わねー帰りな」

はいはい…帰れるなら帰りたいです!くそ!

しかし、面倒とかバカにしてるとかの目ではなかった。

心配してる目、優しそうなお爺さんの目

「…心配してくれてありがとうおじさん?でもこっちも事情がありますよ」

宿の費用、食費さえない…挙句にダンジョン最深部まで行かなかん…あーまた憂鬱になって来た。

「……ふっ!中々いい目をしてる坊主…無茶するなよ…登録するぞ」

「はい…」

あら?いい人じゃない。

「名前と年齢は?」

「志村晴人…17歳です」

「シムラハルト… 坊主…17だったか!14になったばかりと思ったわい」

この世界の方々が老け過ぎだと思います…。

「冒険者見習いで、よし…出来た」

「早っ!」

「仮のギルドカードだからな…正式な冒険者に認めて貰えるようになれば発行してやる」

「分かりました」

次から次へと問題は山積みだ。

「早速ですがなんか私が出来る仕事ってありますか?」

おじさんは僕の左右を見てから依頼書を取り出した。

「武器も防具もないなら討伐仕事はやれんな…薬草や材料採取の依頼あったかな…どれどれ……有った」

ですよね!素手で魔物のタマ取ってこいとか無いよね

少しガッカリ…内心期待してた。

「村を出てすぐ森が見える、そこで黄色葉の花を沢山取ってこい!この辺じゃ黄色葉の植物はそれしかないからな…すぐ分かる」

「おおー!回復薬の材料ですか??」

「いや……痔の薬だ」

ん?今何と?聞き間違いかな?

「この街事務仕事が多いでな、痔で悩む人も多い…買い取りもはずむぞ!実は隣の彼女も痔のせいで機嫌が悪い、頼んだぞ!」

僕の耳元でコソコソ喋るおじさん…あと要らない情報ありがとう。

「坊主、これ持って行け」

採取用の袋を貸してくれた。

「…はい、ありがとうございます、行って来ます」

初仕事は痔の薬の材料採取です…痔に悩む人々の勇者!メシア…!

んな訳あるか!!

しかし、所持金がない僕は生き抜く為、行くしかなかった。

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