第01話 小屋作り開始
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201x年5月。私は滋賀県の山奥でひとり小屋作りをはじめた。
私が何者であるのか?
なぜ小屋を作る必要があるのか?
追い追い語って行きたい。
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まずは小屋を建てる土地の紹介から。
私が小屋作りのために買った土地は滋賀県の山奥にある300坪の山林である。
この土地は自分に何かしらの縁のある土地というわけではなく、まったくの他人から、私自身が働いて得た資金で購入した、正真正銘の縁もゆかりも無い土地である。
現在の所この土地は人の手が入っておらず自然に任せるままとなっている。
土地売買を仲介してくれた不動産業者に聞くところによると、以前の持ち主は先祖から相続したこの土地を持て余しており、ここ10年ほどは特に何かに使っていたわけでもないそうだ。
土地の一部はアスファルト舗装されていない林道に面しているが、市街地や高速道路の出口からも遠く、アクセス性は極めて悪い。
電気・ガス・水道といったインフラはもちろん通っておらず、辛うじてスマホの電波が1本立つ程度でおよそ人が住む場所ではないと言える。
だがそれが良い。この条件こそ私にとってこの上になく魅力的だった。だから買った。
私はこの土地を開拓し、
俗にいう『セルフビルドでの小屋づくり』というやつである。