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第12話:採取物

 おっ、やっとスキルレベルが2になったか。途中から何かに取り憑かれたみたいに【鑑定】していたな‥‥‥。楽しかったから別に気にしなくていいか。

 そういえば、俺って何を採取したっけ?うーん‥‥‥思い出せない。【アイテムボックス】の中に入れているから確認するか。

 俺は「【アイテムボックス】」と唱えた。すると、俺の右隣に黒色、もしくは紫色に見える渦が出現した。俺は躊躇することなくその渦に右手を突っ込んだ。

 実はステータスを見た日に一回だけ使ったことあるんだよな~。最初は突然現れた黒い渦にビクビクしながら手を突っ込んで見たときは怖かったな‥‥‥まあ、中に何も入ってなかったけど。

 閑話休題。

 すると、脳内に今までに採取ーー()()()()ーーしたモノの名称が浮かんだ。その種類は大体、100個!!
 まあ、名称と言っても【エリル草】や【グル木(グルぼく)の欠片】といった名称からは効果がどんなものか想像出来ないモノばかりだけど。

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【エリル草】×43
グル木(グルぼく)の欠片】×15
【シリル】×19
【光石】×51
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 これだけでも()()という‥‥‥流石に取りすぎ‥‥‥?それにしても‥‥‥【光石】51個って‥‥‥何に使うんだよ‥‥‥名称から察するに光る石‥‥‥うん、そのまんまだな。

とりあえず取り出してみよう。使ってみていらなかったら、捨てればいいし。

 【アイテムボックス】から【光石】を取り出した俺は【光石】を【鑑定】してみた。

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光石(ひかりいし)
石。
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 石‥‥‥石ね‥‥‥。一切効果が載ってないな。どうやって使用するんだ?
 俺は光石を手に持って振ってみたり、気に向けて全速力で投げてみたり、殴ったり、砕いたりした。あまりものの変化のなさに俺は光石を捨てようとした。
 だけど、そこで()()()()()()と、どうなるという考えを思いついた。

 そこで、俺は光石に魔力を込めてみた。するとどうだろう、光石が赤く光ったのだ。俺は何を思ったのか今持っている光石とは違った光石を【アイテムボックス】から取り出した。そして、片っ端から光石に魔力を込めた。

 片っ端から魔力を込めた光石は青、黄、緑、橙ーーと言った様々な光を放ち始めた。

 綺麗だな‥‥‥これはインテリアに使えるな。洞窟の中にでも置いておくか。
 それじゃあ、【光石】は【アイテムボックス】の中に収納して次は【薬草】を取り出そう。そして、【鑑定】っと。

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【エリル草】
薬草。
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 うん、これも収納確定。薬草は大事だ。‥‥‥どんな効果は知らないけど。

 次は【グル木(グルぼく)の欠片】だな。正直、これが一番不明だ。光石は‥‥‥両手に光石を持って打ち付けあったら火花が出て火を起こせるくらいのことは出来るかもしれないけど‥‥‥【グル木(グルぼく)の欠片】に関しては燃やすことにしか使えなさそう。
 それに、燃やすには乾燥した枝が最適ってどこかで聞いたような‥‥‥。

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グル木(グルぼく)の欠片】
木の欠片。
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 【鑑定】したけど‥‥‥一切、使い道がわからない。魔力を込めて使うのか?俺は光石の時と同じように魔力を込めてみた。

 ・ ・ ・ だが、全く何も起きなかった。もういいや、こいつは保留。何かに使えるかもしらないから【アイテムボックス】に収納しとこう。

 最後は【シリル】だ。これが食べれるなら今日はこれを食べよう。食べられますように、食べられますように!!

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【シリル】
毒キノコ。
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‥‥‥よし、燃やそう♪‥‥‥と言いたいところだが、役に立ちそうだから一応残しておこう。

 はあ‥‥‥食べられるモンスターを探しに行くか‥‥‥。あと、ストレス発散に毒キノコらしいシリルをモンスターに喰わせようかな‥‥‥。

 それと、今の動作で分かったことがある。それはーー【鑑定】スキルは(名称以外)何もわからない()()スキル。でもレベルを上げたら使えるかもしれないから頑張ってレベル上げよう。

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