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第6話:ば、『化け物』!!

‥‥‥頭が痛い。情報が多すぎて脳の処理速度(?)が追いつけなかった。

「ネルムよ、ステータスを確認出来たか?」
「出来たよ‥‥‥」
「うむ、では我に見せてみよ。他者にステータスを見せる時は『ステータスオープン』と唱えるのだ」
「ステータス‥‥‥オープン」

俺は言われた通りに唱えた。体力が奪われて疲れた‥‥‥。

「‥‥‥ふむ、我とサーシャのスキルを受け継いで別の種族となったか‥‥‥魔力が高い代わりに器用が低いのか‥‥‥力に突出している分、精密なことは出来ぬのか‥‥‥」

父さんはブツブツと独り言を呟いている。『魔力がー』とか『精密ー』とか、何を言っているのかよく分からない。

「‥‥‥ネルム、其方を鍛える」

‥‥‥えっ?今の話の中で何で鍛えることになるんだ?

それと‥‥‥父さんは俺とはどう違うんだ?気になった俺は【鑑定】を使用した。【鑑定】の使い方はなんとなくだが、分かる。ただ、唱えるだけみたいだ。

ーーーーー
名前:フレイ
種族:炎竜王(フレイムドラゴンキング)
性別:オス
年齢:421歳

LV:972
職業:-

HP:70000000(7千万)/ 70000000(7千万)
MP:400000(40万)/400000(40万)
ーーーーー

Oh‥‥‥で、出鱈目すぎる‥‥‥俺なんて父さんの足元にも及ばないじゃないか。こっちの方がチートだろ‥‥‥。

「ネルム‥‥‥勝手に我のステータスを見たな」
「ご、ごめんなさい!!」

俺は必死に謝った。このステータスでは俺なんぞ瞬殺ーー俺が死を認識するよりも早く殺されるだろう。

「‥‥‥【鑑定】なんぞ使わなくても、家族なのだから見せてやるのだが‥‥‥見るか?」
「もう見ないよ‥‥‥」

さっきまでは見たかったけど‥‥‥今はもう見たく無い。絶対に俺よりもスキルの数が多くて強いスキルばっかりなんだろう‥‥‥そんなのを見たら、さらに落ち込むだろう。実際に今、俺は落ち込んでいる。

「そうか‥‥‥」

父さんは少し悲しんだ様子だった。慰めてやりたいけど‥‥‥無理だ。




♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢





ーーフレイ視点

ネルムに我のステータスを見られた。‥‥‥我のステータスは誰が見ても『()()()』と言うしかないステータスだ。
我は恐怖されてるのが好きではない。我と同種ーー属性は違うがーーの中には恐怖されるのが好きな輩もおるが、むしろ我は恐怖されるのが苦手だ。
他の竜種は兎も角、我とサーシャの子であるネルムに恐怖され恐れられるのがこんなにも苦しいとは‥‥‥こんな苦しい思いをするなら、全てのステータスを【隠蔽】しておれば良かった‥‥‥。

我はこれから一体どうすれば良いのだ‥‥‥。

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