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第2話 僕の全財産が? (3)

『貴方はもしかして、我が社を脅迫しているのですか? もしもそうならば、出る所に出て話をしましょう。 弊社の方も顧問弁護士の先生を呼びますから』

 うぅう……っ、なぬなぬ……。や、やばいどうしょう? 警察や顧問弁護士の方へと連絡を入れると運営会社の方は言ってきた。もうこうなると僕自身は不味いよね?

『……す、すいません。堪忍してください……。メンテナンスが終わるのを待ちます。だから許してください……。本当に只の冗談だったので。だから警察の方には、連絡をしないでください。ほ、本当にごめんなさい……』

 とうとうさ、僕は、大人の力の前に屈してしまった。運営会社の方にすいませんと、謝罪メールを送り涙を飲んだ──大人……大人って奴は。権力を盾にして、子供の僕を力でねじ伏せてきたから、本当に悔しいと思う。

 だから僕は、力強く机を両手で『ドン!』と叩いて──その後は落胆して机に顔を伏せ、「エンエンエン……」と、大きいな声を出して泣いた。

 うぅう、僕の大切な姫武将カード……もう二度と彼女達の妖艶な微笑が見れなくなるかも知れないと思うと僕は、本当に切なくなるから涙が中々止まらないよ……

「お〜い? お〜い? そこの泣き崩れている男──お〜い?」

「…………⁉」

「儂じゃ、 儂、 気づかぬのか?」

「えっ? どっ、どこ……?」

「ここじゃ、ここじゃ、ここじゃ〜?」

「……ん? もしかして、スマートフォンの画面の中……?」

「ああ、そうじゃ、やっと気づいたか──少しばかり儂は、お主と話があるのじゃが?」

 スマートフォンの画面から、動画のように、手を振りながら、笑顔を撒き散らす少女を見て──僕は夢ではないのか? と、疑ってしまった。

 だから泣くのを止めて、何度も目を擦り画面を確認したのだよ。


 ◇◇◇◇◇

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