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【異端邪説】いたんじゃせつ

【異端邪説】いたんじゃせつ
・正統でない邪な教え、思想、学説。少数派の主張。


まだまだ続く、夏の暑い日の男子校の昼休み。

『賢太、俺な、猫神教の開祖になるぞ』

「猫神? 既に開祖いるだろう」

『マジっ! 誰よ? 』

「知らない。でも、学校来る時、通る道に猫神様がいる寺あるぞ」

『ええっ、猫神様見ただと! 何猫だ?』

「…… 石、招き猫」

『イシマネキ猫か、珍しい種類だな、さすが神様猫だな』

「…… そうだな」

『開祖がいるなら、猫神ダンスクラブ会長になるぞ』

「…… 何故、そうなる」

『猫神ダンスクラブ部員募集中!! 』

「「「「「おうー俺らも入るぜ」」」」」

「…………」

『やっぱり猫神ダンスだな、賢太も入るだろ?』

「俺は、犬神教の信徒だからダメだ」

「「「「「「みんなー邪神の信徒がここにいるぞー
猫ステップ踏め! 」」」」」」

ダダダンダン!ダダダンダン!にゃにゃにゃ~
ダダダンダン!ダダダンダン!にゃにゃにゃ~

「えっ、俺、邪神扱いかよ」

キンコンカンコン、キンコンカンコン
キンコンカンコン、キンコンカンコン

《おらぁー授業始まってんぞー席に着け》

『せんせー賢太が邪神の信徒になっちまった』

《ん、何教だ? 先生は猫神教だぞ、わはは》

『な!賢太、お前邪神だろ? 改神しろよ』

「…… おれ、邪神だったのか。でも改神しないし、犬は愛だ!」

《犬への愛は授業の後にしろー、はい!89ページ開け。
【異端邪説】の意味を答えられるヤツいるか?おっ、太郎、解るのか 》

『はい!【いたんじゃせつ】は、賢太のことっす』

《ああ、邪神な。賢太、泣くな。正しくは
正統でない邪な教え、思想、学説。少数派の主張だぞ》

 
挿絵




時と場所によっては学説、少数派の意見も間逆になる事もありますが、
概ね、普通、一般的なで、おさまらない教えや学説ですね。
今回は、賢太がクラスの少数派でしたが、作者の周りは犬派が多いですにゃ。


出典
『宋史』程顥伝

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