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1-9ー5 甘い二人?スキル譲渡?

 桜とキスをした……桜にとってはファーストキスらしい。
 最初は唇が触れるだけの優しいキス。
 そしてだんだんお互いに熱が入って、最後はちょっと大人なやつだ。
 唇が離れた時には二人ともとろんとした目になっていた。

 俺はもう天にも昇るような気分だ。

 
 この学園は中高一貫の進学校だが、高等部の方は中等部の倍以上の生徒が居る。
 俺も高等部からの新入生だが、入学当初はこの学園の美少女率に驚いた。
 その中でも、学園の同じ1年にとびきりの美少女がいると入学時に噂になり、俺も廊下ですれ違う度に目で追った。もちろん高嶺の花だと思って、声すらかけられずただ遠くから眺めていただけだ。

 だがその遠い存在だと思っていた超絶美少女が、今全裸で俺の目の前に立っている。
 嬉しくない男が居るなら、そいつはどこかおかしいのだろう。
 俺は凄く嬉しい!

 「桜はこういうの詳しい?」
 「私、男子と付き合ったことすらないんだからね。当然さっきのがファーストキスよ」

 「ああ、そういう意味で聞いたんじゃないんだ。今時の中学生に最近びっくりさせられたから、桜も経験は無くても知識だけはあるのかなって……でも桜のファーストキスか、凄く嬉しい」

 「知識ね~うん……多少はあるよ。って何言わせるのよ!もう!」
 「あはは、ごめん」

 桜の胸、ホント綺麗だな……正直Cカップ以上は解らない。多分FとかGとかの世界なんだろうな。
 凄く大きいのにまったく垂れてない。
 乳房と乳輪のバランスが最高に良い……俺は大きな乳輪は嫌なのだ。
 それと乳首がピンク色なのも良い……干しブドウみたいなのも嫌なのだ。


 「ねえ桜、照明付けちゃ駄目?外のソーラーライトが明るいから真っ暗ではないけど、もっと桜の胸を明るいところで見たい」

 嘘なんだけどね……家出初日に【暗視】のスキルを創ってあるのではっきりと見えている。
 ただ、もっと明るいところでちゃんと見たいのだ。

 「龍馬君、このままじゃ駄目?」
 「うん、勿論いいよ。人前で肌を晒すのなんて初めてなんだから恥ずかしいよね?」

 「それもあるけど……明るいとせっかくの外の演出が勿体無いでしょ」
 「ああ、そっちか。それもそうだね……そこまで喜んでくれるなら頑張った甲斐があったよ」

 「うふふ、これ凄くポイント高いわよ。こういう事って一生女は忘れず言うからね。プロポーズがパチンコ屋だったってうちのお母さんずっと愚痴ってるもん。その点私は皆に自慢できるわ!だって本当に素敵なんだもん!」

 「それ言われると、フィリアに申し訳ないな……」
 「あ~、あれは最低ね……プロポーズと誤解させてたうえに、その場の勢いで言っちゃったって感じだもんね」



 あまり長話も白けてしまうと思い、前戯に入った。

 本番より前戯の方が好きって女性のほうが多いってどっかのサイトで見たことがある。
 発情中の桜はおそらく前戯なしでも十分潤ってると思うんだけど、俺が触りたい……凄く触りたい!

 やはり胸だ!桜の胸はなにやら男を惹きつけるような魔性を帯びているとしか思えない!
 
 「あんっ、もう胸ばっかり!」
 「でも【チャーム】の魔法が掛かってるから仕方ないよ!もっと上位の【魅了】かもしれない!」

 「また、馬鹿な事いって、そんなわけ無いでしょ。【魅了】とか吸血鬼じゃあるまいし」 

 なんだか可笑しくて二人でクスクス笑いあう。
 そっち系の人しか分からないような冗談なのに、桜はツボにはまったような反応をしてくれるから楽しくなる。

 「吸血鬼は血を吸うけど、俺はおっぱいを吸う!」

 俺は本能の赴くまま、桜にむしゃぶりついた。

 こんなお風呂場で本番をどうしようか考えていたら、桜に窓際に手を引かれて誘導された。
 桜はこの景色を見ながら初めてを迎えたいそうだ。


 回復魔法を使用しながら、破瓜の痛みの無いようにしてあげた。
 痛みが無くなってからは、お互いに求め合って何度も果てた。
 

 「桜、ありがとう。今とても幸せな気分だ」
 「うん。私もよ……でもちょっと恥ずかしい。自分があんなにエッチだったなんてびっくり。声もぜんぜん抑えられなかった……思い出すと恥ずかしい」

 「人に見せるようなものじゃないんだし、二人が満足したならそれで良いんだよ」
 「うん。そう言ってくれると安心するわ……私の事エッチで引いてない?」

 「全然そんなことないよ!むしろエッチな方が嬉しいくらいだ。可愛娘ぶって何もしてくれない娘よりずっといい」



 そんなこんなで情事を終えた俺たちはベッドに移動し、桜の健康状態を見る。

 「桜と早めに関係を持ちたかったのには理由があるんだ。まずはこれ【ボディースキャン】桜の健康状態がこのタブレットに全部表示される。色によって表示分けされるから解り易いと思う。色のある部分をクリックするとこうやって診断結果の詳細がわかるんだ。赤いほど危険な状態で、このピンク色の部分は軽い筋肉痛だね。先日の戦闘と今日のでちょっと疲れてるのかな?」

 「凄い魔法ね?これ魔法よね?」
 「魔法なんだけど欠点があって、全裸じゃないと駄目なんだ」

 「他の娘には気安くはできないんだね」
 「そういうこと。全裸だから、俺に肌を晒してもいいっていう娘にしかできない。で、このスキルとセットのような魔法があって【アクアフロー】この魔法でさっきの悪い表示箇所の治療ができるんだ」

 「ヒャー!なにこれ凄い気持ちいい!龍馬君これヤバイよ!」
 「うん。やばいレベルで気持ち良いよね。これも俺のオリジナル魔法なんだよ。更に上位魔法の【細胞治療】も使うと部位欠損や癌やエイズなんかも治せる優れもの」

 「嘘でしょ?部位欠損って……Lv40以上って言ってたよね?」
 「本来の既存魔法だとそうなんだけどね。これは俺のオリジナルだから」

 「あなたってほんと凄いのね……ここまでいくと神様みたいじゃない。これがあなたの秘密なのね……凄い」
 「う~ん。まだ何も秘密は言ってないんだけど……」

 「まだ何かあるなら早く教えて……気になってしょうがないわ」
 「治療を先に終えてからね。桜が健康体で良かった。こういう関係じゃないと調べられないしね」

 治療を終え、服を着てから話をする。

 「俺の秘密はね、フィリアに一つだけ美咲先輩のように何でもスキルを与えてくれるって言われて貰ったスキルの事なんだ。美咲先輩は魔法より武器を選んだようだけどね。俺の貰ったスキルはたった一つ【魔法創造】オリジナルスキルを創造できるって超チート魔法なんだよね」

 「あ~、全部理解できたわ。これでいろいろおかしいのが繋がった。シールドも経験値もオリジナルで何かやってる影響なんでしょ?」

 「そのとおりかな。【マジックシールド】既存のやつだとダメージ吸収1000程らしいけど俺のは10000程吸収してダメージを無効化してくれる。経験値は【経験値増量】と【殺害強奪】で約5倍程入ってきてるからだね」

 「フィリアちゃんに貰ったんだ……いいな~羨ましい」
 「ふふふ、実は俺が創ったスキルの中に【スキルコピー】ってのがある。桜ならどういうものか言わなくても解るね?」

 「マジで!?」
 「マジです!いろいろ欲しいでしょ?」

 「コピーで渡せるの?欲しい!」

 「【無詠唱】とか?」
 「欲しい!」

 「【剣鬼】Lv10とか?」
 「欲しい!技系もいけるの?レベルの操作も?」

 「上級回復魔法欲しくない?」
 「欲しい!」

 「【マジックシールド】【プロテス】【シェル】【ヘイスト】は?」
 「全部欲しい!もう、じらさないでよ!本当にコピーしてくれるの?」

 「うん、大事な愛するお嫁さんだしね。だから、危険な草原に出る前にこうやって少し慌てて関係を求めたんだよ」
 「そか。そういう理由もあったんだね。てっきり思春期真っ盛りの龍馬君がムラムラして我慢できなくなったのかと思ってた。あの、時間停止付きの【亜空間倉庫】も貰えるかな?」

 「料理部元部長としては何が何でも欲しいよね」
 「うん。戦闘系スキルより一番欲しいかも」

 「コピーできるんだけど、コピー数に上限があるんだ。レアスキルほどコピーできる回数が少ない。なので皆には秘密だよ?」

 「それで、私を今日試したんだね……ちゃんとお嫁になってくれる人にしかあげられないって事で合ってる?」

 「うん。回数制限があるんだから誰でもはあげられない。ちゃんと生涯側に居てくれる人にならレアなスキルもあげても惜しくないけど、街に着いたらさよならの人に5人までしかコピーできないものもあるのに教えることもできないよ」

 「5人……少ないね。1PTにも満たないじゃない。そうそう言えない訳だね」
 「桜に有用と思われる構成で渡せるスキルは全てあげるね」

 雅とほぼ同じ構成でコピーしてあげた。

 「もうそれだけでかなり無敵に近いけど、スキルが増えたことで上位職のジョブが選べるようになってるだろうから、次のレベルアップ時になりたい職に変更するといいよ」
 

 桜はステータス画面を食い入るように眺めていた。

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