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第42話 ダークスター国 遠い昔、遥か彼方の銀河系で……

遠い昔、遥か彼方の銀河系で……

 時夫と雪絵は外付け階段を勢いよく駆け昇った。二階に上がった途端、空気が急激にひんやりとした。冷えた手すりの金属製の階段を上がりきると、先を行くありすは二階の201号室へ入っていった。中をのぞくと廊下突き当たりにある201号室は、そこだけが二間続きの大部屋になっている。床がコンクリート製で、土足で上がり込めるようになっていた。そこはまるで集会所のように長テーブルと椅子が置かれ、手前のドア付近の壁際に、軍服姿の男達が物々しく銃を持って突っ立っていた。全員推定二十代。時夫と雪絵はあっけに取られて沈黙した。ま……、こっちも雪絵がマシンガンを持っている訳だが。しかしそれだけではない。正面の壁にもう一つドアが存在している。その左右には窓があるのだが、外の景色は白く曇り、霞がかっている。実は「恋文ビルヂング」は裏手が崖になっている。その高さがちょうど二階あたりまであるので、あまり日当たりがよろしくない。そしてこの正面のドアがどこに通じているのかというと、どうやら崖の向こう側へ向けて、橋がかけられている様子だった。何なんだ、この建物の構造は。
「……金時君、二階がこうなってんのって知ってた?」
 ありすが振り返って訊く。
「いや」
 時夫はこれまでアパートの階段を上がった事はない。その必要がなかったからだが、まさか裏の崖とつながっているとは思わなかった。それというのも、アパートの裏側に行ったこともないからである。住人が居ないので静かな一階と違って、二階からは人の気配がしたので、人が生活している事には気づいていた。
「この人たち、一体何なんだ?」
 銃を持った連中がずっと沈黙しているので、時夫はありすに囁いた。先に二階にあがったのはありす達である。すると突然、部屋の右端のパイプ椅子に腕を組んで座っていた六十代くらいの小柄な男が立ちあがり、代わりに答えた。時夫はその男に見覚えがあった。
「皆さん、二階に住んでいる居住者の方々だよ。いや久しぶりだね、金沢君」
 自分が金沢姓であることも久しぶりに思い出した時夫だったが、この人物は大家の市ヶ谷である。
「皆、職業J隊員だ。別に驚かすつもりじゃなかったんだが、もちろんこれまで言う必要がなかっただけで」
 あまりに、不思議すぎる。これまで様々な「不思議の国のアリス現象」に遭遇した時夫だったが、自分の住んでるアパートが、十分に不思議である事を実感した。
「……それで、えぇと……なんで大家さんも軍服着てるんですか」
 そういえば大家は髪を短くそり上げ、浅黒く精悍な感じがする事に、時夫はその時初めて気がついた。以前からのことである。
「私もね、J隊のOBだからだよ。つまり、皆さんとは仕事仲間だ。何しろこの恋文ビルヂングはもともと、J隊の独身寮として作ったからね」
 確かに隊員たちは皆若かった。
「まだ階級の若い人たちばかりだ。ごくたまに、このアパートは君のような一般の方も入るんだが、君は久しぶりに来た普通の青年だったんだ。うれしくってね。金の卵が来たと思ってね。若い人からパワーを貰うんだよ。どうもありがとう」
 ありすとウーが苦笑している。大家は本当にうれしそうだ。会ったの二回目ですが。金の卵とかやめちょーだい! まさに将来J隊に入れと言わんばかりの大家の歓迎ぶりだったが、マサカそういう目的で作ったんじゃないだろうな。それだけはご免こうむりたい。一階にもミリタリーマニアが住んでいたと雪絵は言ったが、雪絵が持っているマシンガンも、ひょっとして本物なのかもしれない。いやその可能性は高い。部屋主はJ隊員だったのかもしれないのだ。それにしても大家はニコニコとしているものの、J隊員は全員ピリピリとしており、直立不動で部屋の中に緊張感が漂っている。全くきな臭い雰囲気だ。一体これから「何」が始まろうとしているのか。そして大家はしきりと腕時計を気にした。十一時五十分。
 それにしても冷えすぎる。試しに廊下に出るとなぜか暖かかった。いや、階段を上がったところですでに冷えていたのだが、この部屋の中はまるで冷蔵庫のような空気だ。きっとドアの向こうは、極寒だろう。
「2階から上が、うちのアパートをちょうど境にして軍事境界線になってね。ポストの中の手紙は見なかった?」
 今、大家は「何」を言ったんだ。
「へ?」
「CBA48度線というんだ。昨日からだよ」
 CBA。何の略? 千葉? 
「見てないです」
「ダークスター国との。テレビ見てなかったかい」
「すみません」
 昨日はスネークマンションホテルで、爆弾低気圧の嵐の情報しか聞いてない。
「あのドアの向こう側、こっから先はダークスター国だ。今、J隊と対峙している」
『ダークスター国なんて、聞いたことないぞ』
 時夫はありすらに囁く。
『あたしも今さっき知った』
 そういうありすは、何かの怪しい気配をくんくん嗅ぎ取っているような顔つきだ。
「何なんですか、その……ダークスターっていうのは」
 ありす達と共に東の太平洋側へと脱出を試みている内に、恋文町に、いや千葉県に一体何があったのか。いいや、この日本に!
「戦争だよ。昨日の晩、軍事境界線がここに出来て、これから日本国政府とダークスター国の間で停戦条約を結ぶことになっている」
「……日本政府? なら、東京は一体どうなったんです。他の地域は?」
 大家はそれまでの柔和な表情を途端に硬直させて、その質問には直接答えなかった。
「簡単にいうと侵略軍に占領されている。外の世界は---------。外は日本じゃない」
 何だかんだで、時夫のアパートは今、軍事境界線・CBA48度線上にあるのだ。つまり、恋文ビルヂングは朝鮮半島における38度線にある「板門店」の役割を果たしていた。ここに居る奴らは、日本国側である恋文町と、北方から攻めて来たダークスター国の関所の役人、「軍事停戦委員会」の警備兵だという。だから軍服を着て立っているのだ。話によると彼らの仲間が、行ったきり戻って来ないらしかった。だがそんな事、急に言われても困る。
「ダークスターって何だ?」
 今度は時夫はありすに訊いた。
「ダークスター国が日本に侵略した。北側はダークスター国に占領されている。危険だから北から外へは出られない」
 それだけ言うと、ありすは可憐な唇を結んだ。
「そんな国あったっけ?」
 すると今度は大家が答えた。
「ダークスター国は真っ黒い日の丸がシンボルでね。それがバンバン人だ。別名凍人。とにかくね、占領されたんだ。我々の国は半分ダークスター国に。ドアの向こう側はダークスター国から来た軍人の支配地になっていて、現在、外国になっている」
「そんなの、本当なんですか」
「いや、もちのろん一階に戻れば問題ない」
 問題ないじゃすまない。こんな場所に住めるかッ。時夫は自分のアパートの二階の状況と部屋の中の空気に心底寒気がした。
「もうすぐ、十二時だね。バンバン人の定刻軍は、定刻になったらやってくる。そこで今、この恋文ビルヂングに住んでいるのは結局のところ君だけなんだが。ここの二階に住んでいた皆はね、戦争が始まってから一旦引き払った。しょせんいわゆる『寮』だからね。他の駐屯地でも問題ないわけだ。つまりそーいう事。分かるね?」
(わからない。)
「簡単に言うと、これから停戦調停に入るが、今ここに住んでる君の調印が必要なんだよ」
 そんな、のほほんとした笑顔で言われても。
「え? ……僕のですか」
「そう。すまないね」
 ハメられた……。
 大家は、親指をぺろっとなめてから調印書を書類の束から取り出した。ぺろっとした、今ぺろっとしたよこの人!
「突然こんな事を言って、狐につままれた気分だろう。狐に包まれたんじゃなくて、ね? がっはっは」
 笑ってごまかしたよこの人。奇妙な気分なら散々味わっている。だがこれは一体何だ? 今までと比しても随分奇妙な話だ。
「お断りです」
「そうはいかんよ。だってそんなときのために、下の階全部使っていいって、契約書に書いといたんだから」
 大家の顔は笑っているが目は笑っていない。部屋だけでなく、部屋の家具や荷物も時夫が自由に使っていいというのは、確かにおかしな話だった。その時に、気づくべきだったのかもしれない。
「それは、ただ住人が入らなかっただけの話じゃないですか。僕の責任じゃない。僕だって、こんな訳ありアパートだと知ってたら入らなかった」
 金時君、お気の毒。といわんばかりにありす、ウー、雪絵の三人が見つめている。時夫に責任はない。ありすも、何とか言ってくれよ。
「何、頼むよ。ここに住んでる君のサインが必要なんだよ。私や、J隊員でも駄目だし、もちろん総理大臣とかじゃなくてね。サインすればいいだけなんだ」
 そういうと大家の市ヶ谷は、胸ポケットから丸っこい手で万年筆を差し出した。
「本当に、おかしな事にならないでしょうね?」
 時夫はその黒光りする万年筆を見つめた。
「はは、おかしなことって? そんなのある訳ないじゃない。何一つ条件をつけない停戦条約だよ」
 大家の乾いた笑いを最後に、部屋を奇妙な沈黙が支配する。時計を見ると十二時まで残り一分だった。
「間もなく冬将軍が来るぞ……」
 何が来るって? 冬将軍とかマジで止めて欲しいわけだが。全員が、あのドアの向こうを見つめている。次第に部屋の気温が下がっていく。
 恋文町内の鐘が鳴る。十二時になった。
「おや定刻になったな」
 するとドアがギギギィとひとりでに開いた。霧が流れ込んでくる。急激に気温が下がっていった。何だこれは、冷凍庫ではないか。その、何も見えない霧の向こうから機械音がする。やがて、二メートルを超す黒マントの大男がヌッと現れた。
(ダースベイダー……)
「冬将軍だ。敵の司令官、1ダースベイゴマだ」
 大家は簡素に説明した。全身黒衣のベイゴマとやらは、黒兜やマントこそダースベイダーだったが、その顔は何と黒いガスマスクである。ガスマスクとヘルメットだけで、十分ヒールとしての雰囲気をかもし出せるという証拠だ。まるで送水口ヘッドのように。敵の司令官は、気絶した二人のJ隊員を部屋の中に放り込んだ。捕虜だったらしい。小柄なありすは、腕を組んで仁王立ちしてベイゴマを睨み上げている。
(こいつも茸か何かじゃないのか。俺達を馬鹿にしてるぜ)
 ドカッとパイプ椅子に座ったベイゴマは、黒手袋ですばやくサインをする。そして調停の書類を時夫の前にすっと差し出した。そこで時夫は初めて長机に置かれた調印書の内容を見た。書類は日本語と不思議な文字の双方で記されていた。
「これ以上、ダークスターの氷結光線の一撃を喰らいたくなければ、さっさとここに調印しろ。それともお前の町も氷結されたいか? こっちはどちらでも構わんぞ……アズ・ユー・ウィッシュ!」
 機械を通して電子音のような響きの日本語が流れ出したが、最後の言葉の使い方を間違っているような気がするのだが。
「あっあれだわ! 金時君」
 ありすがドアの向こうに見えた物体を指差した。晴れつつある霧の向こうの空に、月の様な黒い巨大な星が浮かんでいる。
「なんだあの黒い月」
 あれが「ダークスター」だ。
「エート箱庭じゃないから……これは本当に浮かんでる」
 全員がその異様な光景を凝視している。
「あそこに浮かんでる黒い衛星。きっとあれがダークスター国よ。バンバン人って国じゃない。宇宙人だわ!」
 地上に目を移すと地平線までずっと雪原が続いている。黒い軍用ジープが置かれていて、黒い日の丸のような旗がたなびいていた。兵士達は、人間そっくりだがジープから何から全て黒ずくめだった。
 時夫は三度読み返してから、調印した。確かに無条件停戦条約だ。いつでも腰のライトセーバー誘導棒を抜く準備をして。もし、連中が白井雪絵に何かしたら許さない。
「停戦します。無条件で!」
 時夫はサインして突っ返した。これで戦争は終わるんだ。いや、どっちにせよ「冷戦」は始まるだろうが。
「Very well(結構だ)!」
 ザシッという音と共に1ダースベイゴマが立ち上がった。ベイゴマの眼がカッと赤く光り、右手の黒手袋が雪絵の方を向いた。雪絵は催眠術にでもかかったようにフラフラと歩き出した。
「……っ雪絵?」
 すると雪絵は瞬間的に気絶し、宙を舞い上がってベイゴマの両腕の中にすっぽりと納まった。雪絵は終始ポップコーン機関銃を放さなかったが、ベイゴマはそれを意に介さない。ベイゴマはそのまま黒マントを翻してドアの向こうに立ち去ろうとしている。
「待てっ」
 時夫は誘導棒を抜いた。が、やっぱりライトセーバーにならない。畜生、こんな時に。
「無条件停戦のはずだ! それが何で捕虜を取ってんだ!! つい今しがたお前が調印しただろ!」
 1ダースベイゴマの動きがピタッと止まった。赤く光る目がゆっくりとこちらに振り向く。
「……いつ? 何時何分何秒? 地球が何回周った時?」
 なんだその小学生みたいな屁理屈は! それで勝ったつもりかよ。
「12時1分15秒、地球が1兆6790億73万5402回周った時よ!!」
 ありすがすばやくスマフォのアプリを起動して言い返した。ナイス切り替えし。これでもし敵が意味論を仕掛けたのだとしても、切り返せたはずだ。
「ほぅ、地球人にしては良く答えられたな。だったら調印書をもう一度読み返すんだ」
 「定刻」軍は時間にうるさい。さっきの質問は、定刻軍だから至ってまじめに訊いただけらしい。
 左手だけで雪絵を抱いたベイゴマは、右手で調印書をテーブルに放り投げた。時夫はざっとそれを引ったくり、顔に近づけて凝視する。
『……停戦の条件として、定刻軍は捕虜二人を返し、白井雪絵を捕虜とする』
 小さくそう記されている。
「なんだってそんな、そんな事が!」
 確かに時夫は三回読み返したのだ。さっきまで書いてなかったはずだった。
「こっちが男二人に対し、そっちは女一人。安いものだろう」
「しまった、これは罠だ。全てがひっくり返る。無条件停戦条約が条件付に代わっている。停戦の代わりに白井雪絵さんを引き渡すことに」
 一緒に調印書を覗いた大家も驚いている。
「こんな卑怯なやり方が……」
「そうじゃない。ダークスター国は我々を騙す気なんかなかったんだ。相手は君が条件を飲んだと思ってる」
 最初から書いてあっただと? この調印書、全く、ごちゃごちゃ書き加える大家の契約書の同類じゃないか。
「どーいう事なんですかッ。完全に詐欺じゃないですか。あんたもおんなじだッ」
 時夫は小柄な大家の胸倉を掴んで怒鳴った。
「え? 何? 聞こえない。最近耳が遠くて」
「さっきまで聞こえてたじゃないですか!」
 顔を上げるとドアは閉まりつつあり、1ダースベイゴマが去ろうとしていた。
「オイお前! こんなやり方が正しいっつうんなら、国会で証人喚問受けて立ちやがれ!」
「ちょっと、金時君」
 ありすも、さすがにそれは無茶だといわんばかりの顔をする。
 ガスマスクの奥から、くぐもった最後の言葉が聞こえてきた。
「ワカメ!」
「……え?」
「ワカメだ! ワカメと言ってやれ!」
 え? 誰が? 誰が何に向かって「ワカメ」? 急激に冷気が襲った。さすが冬将軍。サムいギャグで一気に気温を下げてくる。
 捕虜だったJ隊員たちは、意識を取り戻しつつあった。
「戻って来れて、幸いだったな。彼らは、男だったから戻って来れたんだ」
「なぜよ?」
 唖然としていたありすが、J隊員を助け起こしている大家に訊いた。
「男の捕虜は帰れる橋。女の捕虜は帰らざる橋」
 調印書を見ると細かくその事がはっきり記されていた。「帰らざる橋」とはドアの向こうの橋の事かもしれない。なんてスケベな奴だ。
「大家さん、あんた知ってたんだな」
「し、知らない。私は知らなかった。本当だ」
 まさかこんな交渉条件だったとは。大家はこの時のために時夫に融通を聞かせていたのか。
「し、仕方ないじゃないか。CBA48度線は、寒いが熱いに、熱いが寒いにひっくり返る」
「何?」
「だから恋文町側は、寒くなかったんだ。いや冬だから寒いは寒いが、小春日和だっただろ。あっちの、極寒の地じゃない。だから冷気をここで阻止できた。今の今まで、私もそんな、寒いと熱いがひっくり返って、それだけだと思ったんだ。ただ、それだけだと……。何もかもひっくり返った境界線だなんて知らなかった。本当だ、信じてくれ」
「仕方ない? あんた方はダークスター国に魂を売ったんだ! こんなものが交渉か? ふざけろよッ。俺は認めない。認めないぞ、絶対に!」
 時夫はドアを開けて勢い良く雪原を追いかけていく。そこは確かに橋がかけられ、台地に続いていた。いや台地はいいのだが、それが地平線まで続く荒涼とした平野なのである。キタキツネなんかが出てきそうな銀世界。岡の上がこんな地形だった記憶は全くない。
「あーっ金時君ッ……また馬鹿な事して!」
 消えた雪絵を取り返すために、時夫が追いかけるのはもはや定番といってもいい。
「ありすちゃんッ」
 寒さで、ずっと無言のこけし化していた石川ウーがようやく口を開いた。
「お嬢さん方、もう大丈夫。一階に戻れば、もう問題ありません」
「大丈夫ですって? まさか全てがひっくり返っていた部屋だったなんて。あたし達まで騙したわね。大家さん、とんでもない事をしてくれたわね。あんた達がした事はだまし討ちじゃない。これ以上シラを切るつもり。後で協力してもらうわよ」
「そーだそーだ、クリームソーダ!」
 これでは、二階に時夫と雪絵を呼んだありすが二人を騙したも同然だった。ありすも事前に調印書を読んでいたのだ。だから停戦のために、仕方なく時夫を呼んだのである。ありすとウーは大家をにらみつけた。
「もちろん、お友達の安全は我々が責任を持って……」
「何言ってんのよ不思議現象のど素人が。雪絵さんがこの町でどんなに大事な人が分かってないでしょ。この事件の裏は深いのよ。ここはプロに任せて頂戴」
 何のプロかは分からないがありすの気配に気圧されて、大家は縮んでいる。
「わ、分かった……」
「J隊のお偉方を呼んどいて。後でわたしが交渉する」
 そういうと、古城ありすは「ウー、金時君を追うわよ」と言って、うさぎとドアの向こうの雪原へと消えた。

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