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ドキドキの勉強会

あみのあいさつでドキドキして、その勢いで勉強会がスタートする。

由真と理恵、俺は教えることとなった。
由真は由香を、理恵は優樹菜を、そして俺はあみを教えることになった。
俺は英語は苦手だが、教えることはできる。

「なにするの?」
と、聞くとあみが鞄から数学の教科書とワークを出した。

「うち、数学好きだけど、苦手な部分があるんだよね」
と、笑いながら言ってくる。すごくかわいかった。

「そうなんだ。じゃあ、俺ちゃんと教えるよ」

わかりやすく教えれる自信なかった。
それは、数学が苦手とか人に教えることができないとかそういうのではなくて
あみのことが気になりすぎて集中ができなくなると思ったから。

でも、そう思っていたのは俺だけだとその時はそう思っていた。

「ねえ、これはどうやってやるの?」

あみは身を乗り出してきた。俺はそれだけでドキドキして仕方ないのに、心臓が破裂しそうなのに何も感じていないのだと思った。

「それはね、こう解いた方がいいかもしれない」

それでもがんばって教えている。あみも俺の説明でうんうんと頷いてくれている。
頑張って解こうとしている姿、学校では縛っているが今は下している長い髪を耳にかけるしぐさ。真正面から見ているとそんな姿まで見ることができる。

「あ」

鉛筆を落とした。それを拾おうとした。
すると、違う小さな手が俺の手の上に優しく乗る。

「ごめんね」

あみはパッと手を離した。俺は嫌われた。そんなに触れるのが嫌なのだと思った。
でも、ほっぺを赤くしていたあみを見た。俺と目が合うと手を顔にあてて顔を隠した。
その姿がすごくかわいかった。
こんな顔もするんだとさらにあみのことが好きになっていた。


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